焼酎寸言

「酒亭」入り口
「ひるね蔵」ホーム
蔵・焼酎リスト
焼酎寸言目次

 木樽蒸留 たんこどん
..... 若潮酒造  2鹿児島県志布志市志布志町安楽215      (平成18年11月19日記)

木樽で蒸留するとどうなるのか、という話を武蔵小山の「からいもの里」店主氏としたのはもう6年も前のことになる。その時、店主のキリさんこと桐木平さんが手にしていたのは「萬膳」だった。キリさんが話してくれた、萬膳さんの蔵の復興とその酒のことも勿論だが、「木樽」での蒸留だということに非常に興味を持ったことを覚えている。
それから間もなく万膳さんとお会いしたとき、「もう、この木樽を造れる職人は一人しか(県内には)いない」ことと「(木樽は)数年ごとに作り替えなくてはならない」ということ、そしてその職人さんが体調を崩しておられると言うことを聞いたのだった。
幸いにして職人津留辰矢さんは健康を回復された。昔から木樽での蒸留を継続していた蔵はもとより、多くの蔵が新たに木樽での蒸留を採用するようになったのは、市場の多様性に答える流れだろう。飲兵衛サイドから言っても嬉しいこと。だが、後継者がいるのか、継承はなされるのか、やはりきにかかることではある。


銘柄名のバックの樽の絵柄が豪快だ。

若潮さんのこの酒、ユニークな名前だが、その意味は裏ラベルに書いてあった。
「たんこどん」とは、樽、桶を造る職人のこと、とある。小生の故郷に近い志布志の方言でそういうとは初めて知った。この酒、銘柄名どおりに樽職人、津留さんが造った木樽蒸留器で蒸留された酒。

■飲んでみた
口当たりの柔らかさが際だつ。舌を刺激するエッジは感じることはない。口中に広げ、ゆっくりと喉を通す。柔らかさに変化はなく波紋が静かに収まってゆくような余韻が訪れる。優雅である。しかしその優雅の中に硬質ななにものかが広がっている。この酒、非常に上質な味わいだ。綿密に組み上げられた香味、芯の通った太い骨格。この酒の真骨頂は「どんな肴にも負けない」いわば「肴を選ばない」存在だと勝手な感想を持ったのだった。香ばしく焼き上げた柳葉魚に合わせる。ふたつながら引き立つ。ダイヤメの至福の極み。

 
「酒亭」入り口
「ひるね蔵」ホーム
蔵・焼酎リスト
焼酎寸言目次

メールはこちらまでお願いいたします。
(c)hiken@2006.11