焼酎寸言

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 さつま 鶴亀
...........     執印酒造.okin  鹿児島県川内市西方町  

川内市にあった執印酒造の銘柄、「さつま鶴亀」である。
数年前に、武蔵藤沢のナボシ屋酒店さんの棚の奥に眠っているのを発見して購入したのだった。

この蔵は、さらにその時より何年も前に廃業していて、もちろんいまはないし、酒も造られてはいない。

したがって、この酒をここで紹介するのは他の生産している酒を紹介するのとは意味が違うかもしれない。

しかし、この瓶の中で静かに熟成を続けている酒をいただくたびに、酒がいまなお生き続けていることを感じるのである。
作り手の思いや蔵を止めたことどもに、もはや思いをいたす術もないが、たしかにここにある「酒」が来し方のことを「時を」超えて伝えているように思えるのである。


ラベルの古さに「時」を感じる。

■飲んでみた

瓶の中で長い年月熟成してきたのだろうが、ただの一片たりともある意味ひねた「古さ」を感じることがない。
香りは穏やかだが濃厚な広がりをみせる。酒自体は濁りはなく透明である。くちあたりのまろやかさはきちんと熟成した古酒製品のそれに決して引けをとらない。
こまやかで軟らかい木目を思わせる。ストレートでの押さえ気味ながら濃醇といっていい味わいは、お湯割りでも不変である。一気に香りが立ち上がるという風情はない。静かに沈みつつ低い調べが奏でられるのである。まさしく酒は音楽であると感じさせてくれる逸品。

■ひるね蔵酒亭「表紙ギャラリー」から

「むかしの焼酎」(14.8.4)
川内にあった執印酒造の「さつま鶴亀」。
この酒、むかしながらの「辛い」味を予想していたのだが、思いこみははずれ、ふくよかな芋の味わいが口に広がった。
鹿児島焼酎台帳2002版の管理人さんに教えて戴いた言葉でいえば、「なつか〜」焼酎だ。
消えてゆく焼酎があり、原酒が不足するくらい元気のいい焼酎蔵もある。どれも鹿児島の現実、には違いない。

■ダイヤメ日記より
(14.8.26)本格焼酎の表情の豊かさにはいつもながら驚かされる。鶴亀の穏やかな味わいには黒霧島ほどの強烈さはないけれど、時間を経てまろやかさを増した芋焼酎の優しさがある。
(16.5.21)夕食時のダイヤメは実家近くの蔵の酒。お湯割りで。足したり引いたりしない、と広告しなくてもそのままそうなのがこういう酒。今はもうない蔵の酒は自室でストレートで。時間を感じさせない濃醇な味わいだ。
(16.5.22)帰宅して昨日に続きいまはない蔵の酒。ストレートで。時間の推移を感じさせない安定感のある味わいである。

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