かっこいい、フィッシャーマンになりてえ!/釣ったら食うか、食うために釣るか?/海が遠いぞ、足はどうする
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 海が遠いぞ、足はどうする



 お主、今なんと申した、「海の船釣りもいいけどよお」

なんせ遠いじゃん。といわなんだか。

 


甘えるでない。江戸から京まで五百余里を歩いて旅をしていた先人

たちのことを考えようとはせんのか。情けないのう。

なに、東海道53次じゃあねえから、いいじゃん、だと!?

僕のクルマで、かっとばして、じゃと!ぶわっかもん!

この軽薄ものめ!クルマなどと、カタカナで云うでないっ!

正しく、「わが車輌」と申せ。仕方のないやつよのう。

こ、こりゃあ何じゃ。この車輌の中の音響は。謡とは思えぬが、第

一、音が太きにすぐるぞ!なに、ゆっくり申してみよ。なんじゃと?

チェッカーズのふーじー、がどうしたとな。そは異国の謡い手かの。

なんと、本邦の河原者か。ならば何故、このように巻き舌で歌って

おるのじゃ。毛唐に似せんが為か。情けないのう。そういえば、こ

の隠居庵の木戸の前を過ぐる者らも、髷を結わぬはせんなしとして

も、髪の色も失せ果てて、哀れなものと思っておったが、なんじゃ、

好きでやっとるのか。同情して損をした。

ま、よいわ。おぬしのこの自慢の車で参ろうか。

なに、何処へじゃと。ふむ、お主はみづから釣りたいと思う魚を決

心し得ないのかの。情けないのう。きょうは、情けない事が多いのう。

ぐちぐち云っておってもしかたがない。久里浜に、参ろうぞ。釣り

ものは太刀魚じゃ  

秋、蒼涼の海中から、銀色の刺客を釣り上げるのじゃ。難しいが面

白い釣りじゃよ。今釣れておるようじゃから、お主でも釣れるじゃ

ろうよ。では、明日の朝、明けの七つに参れ。なに、7時でいいか

じゃと!?情けないのう、手習い師匠のところで学ばなかったの

か?七つともうせば、七つじゃ。(午前4時頃のこと)おくれるで

ないぞ。あ、それからな、河豚のひれ酒と看板娘をわするなよ。

そうじゃ、瞬時に燗のつく、こんびにえんとな、あのパック入りの

やつじゃ。弁当は寿司でよい。

さ、そうときまったら、まだ宵の口じゃ。深川にでも繰り込もうか

の。今夜はお主も飲め。前祝いぞ!勘定は頼むがのう。

車輌は我が庵に置いてゆくがいい。ずーっと置いていてもよいぞ。

ときどきは、乗ってつかわそう。

なに、免許は、とな。そんなものは、無い。捕り方なぞ斬りはらう

わ。さ、つまらぬことをいっておらずに、駕篭を呼べ。駕篭代はお

主がもつのじゃぞ。当然であろう!師匠への礼というものじゃ。  

そう、ふくれっつらをするでない。

釣りは辛抱が肝心じゃ。





まだ、つづくぞよ。かくごしておれ!

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