平成八年師走半ば三浦半島観音崎沖に展開された白刃戦始末である。

たちうお、を釣りに行くことにした



観音崎沖太刀魚大合戦


釣りは休日に限る!剣崎のゲロ釣りでそう思い知った小生は、さすが二度のあやまちを犯すつもりにはなれなかった。のみならず、海へのアクセス環境劣悪な所沢から、どうすれば快適な釣行が実現できるかと考えてみた。だが、釣りおやじの脳内ボードには、ハードディスク15MB、メモリ4 MB くらいしか搭載されていないのだ。これでいいアイデアが浮かぶ訳はなかった。
ある朝、コーヒーを飲みながら『釣りニュース』(釣りニュース社の大倉課長!釣り手帳ありがとうさんでした!)を広げていると

〜♪マダイが噛んだ、小指が痛い♪〜とおぞましいBGMに乗って某新聞部部長A氏があらわれた。
A部長は、あの<剣崎沖ゲロ海戦>でマダイ2枚に良型のイナダ3本を釣って一人勝ちした男である。人間の平衡感覚をつかさどる三半規管が無いため、どんな悪天候でも決して船酔いしないところから『三半規管の無い男』と呼ばれている。

A氏が言った。
「新安浦のこうゆう丸で午前太刀魚、午後アジってのはどう?」
「うーん、午後まで通しの釣り、ってことになると所沢に帰り着くのが夜9時まわちゃうからな〜」
「おれんちに泊まっていけば?金曜日に一日釣って、土曜の午前船やってから帰るってのはどう?」
A氏はなんと釣りおやじあこがれの金沢八景に住んでいる。
「あー、ダメダメ」
小生にとって平日釣行は禁忌である。
「やっぱり今度の日曜日の午前太刀魚だけにするよ」
「あ、そう。じゃあぼくは家族のリクエストもあることだし、もう一度剣崎にいってきちゃおうかなあ」
「勝手にすれば」
「ほら、みんながね、マダイの味が忘れられないんだって、さ。」
「勝手にすれば」
「金曜日から休んじゃうと4連休か、うふ、ふふ」
A氏はまたあのメロディーを口ずさみながら去っていった。




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