3-1 地域風土の再生


20世紀の急激な都市開発によって地球上の多くの地域で風土の様相が破壊されてきました。都市は文明の記憶装置であるともいわれるように、これからは風土と一体化した建築を保存活用しながら、失われた原風景をエコロジカルに修復再生する開発手法が重要と考えます。地域の伝統やアイデンティティを守り発展させる生き生きした街づくりに取り組みます。
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南長崎2、3丁目街づくりプロジェクト(東京)


南長崎2、3丁目及びその周辺地区は東京の山の手の住宅地として長い歴史を持ち、昭和初期には文化村やアトリエ村の一環として先進的住居環境を形成し、商業地としても活発な恵まれた地域であった。また、先の大戦で戦災にあわなかったため、昔からの伝統的な街区や地域性がよく継承され、住みやすく落ちついた環境として残っている反面、建物の老朽化と居住者の老齢化が進み、かつての活力と街の魅力が失われてきていることが大きな課題となっている。
 このような背景の中で、これからの都市の居住空間に求められる様々な条件を解決するヴィジョンを創り出し、実現に向けての方法を生み出すことが街つくりに当たっての必要な点であろう。そこで、南長崎地区の歴史と伝統を継承しながら発展できる街つくりの基本コンセプトとして、ポケットパーク ネットワークシステムが有効であろう。このシステムは住民自身の自主参加により、コミュニティーの連帯を強め、助け合い協力しあって住みよい環境を育んでゆく、共有のポケットパークを内包する集住都市システムである。
ポケットパークとポケットパークの間は路地状の緑の街路ネットワークでつなぎながら、自律性に富みまた人間だけでなく多様な生物も共生できる緑豊かな都市へと発展させることのできるシステムである。その主な内容は次の3点に集約できる。

 

1)2、3世帯が同居する住宅開発を促しながら、近隣同士の話し合いによる小公園をつくる。また池や防火用水を設け、自主消防体制をつくる。
2)街路は生け垣や樹木で緑化し、コミュニティ形成に有効な路地を復活させて地震のさいの非難経路としても安心で、子供たちが安心して遊べる環境とする。

3)緑のショッピングモールやコミュニティー施設をつくって祭りやイベントを活性化し若い人を惹きつけることのできる新しい街へと再生する

防災強化プロジェクト

・バス通過車両の迂回化

・主要非難経路の電線地中化

緑化促進プロジェクト

・ポケットパーク計画

・自力消防設備の整備

高齢化対策プロジェクト

・コミュニティーセンター計画

商店活性化プロジェクト

・ときわ荘アニメミュージアム建設

・老朽市場の改築助成

・子育て地蔵境内整備

一時避難地の改善強化

・(長中、椎小)

二又交番周辺ランドマーク化
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