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このホームページについて
このホームページの製作者(私)は、沖縄出身でもないし、島の住民でもありません。沖縄、そして波照間島との関わりは一旅行者としてのものに過ぎません。 そういった立場で、島に関するあれこれを、個人的な場でのお喋りではなくホームページ(public_htmlというディレクトリ)という場での文章として公開するにあたっては、以下のような方針を心がけています。 このホームページでは、「一人称」的記事として、紀行文と写真を、「三人称」的記事として、読み物、データベースを載せていますが、その際、極端にいえば「行けば判る、訊けば解ることは書かない」という方針で書いています。 すなわち、島に行けばすぐ判ること、島の人に訊ねればすぐに理解できることは、実際にそうすればよいことで、それを上記のような立場の者がホームページという場で書く必然性を感じないため、最小限にとどめています。 例えば観光情報についていえば、島内にはいわゆる観光名所は少なく、一度でも行って自分の足で探せばわかる程度です。それらを詳細に解説したものを提示してもよいのですが、読んだ方がそれをもとに島を回られても追体験にしかなりません。私はそのような旅は面白くないと考えていますので、いわゆる観光ガイド的案内は最小限にとどめています。 また、沖縄好きの方が開いているホームページでしばしば見られるような、沖縄に関する表層的・雑学的なエッセイなどについても、行けば誰でもすぐにわかったり、体験できるようなことについてものや、きちんと裏付けをとっていないものが多く、私としては、そういったことを(それもよその土地に暮らす者が)ホームページという場で情報として公開するということに躊躇を感じます(これはあくまで私個人としての考えであり、他の方に対してどうこうしろというものではありません)ので、そのような記事は載せていません。 もちろん個人的・身体的体験や人とのかかわり・ふれあいを「一人称的」に書いたものは、文章としての魅力があれば、公開する価値があると考えています。(ここでは紀行文として公開しています。魅力ある文章になっているかどうかはわかりませんが・・・) 一方、このホームページで大きな比重を占める記事として、島に関する一歩踏み込んだ知識的情報を、主に文献を元にしてまとめたものがあります。こういったことがらに関しても各自が調べたり島の人に直接きければそれが一番よいのですが、きちんと話を聞き出し、全体像を理解するにはそれなりの技術と前知識が必要であり、普通の旅では不可能です。 波照間のことを興味の赴くまま調べてみると、様々な観点からの研究、論文、聞き書き、紀行、ルポといった文献が次々に見つかりました。それらは多岐にわたり、非常に興味深いものでした。また、それらの多くは現在あまり一般の目には触れることがない状態にあります。 そこで、こういった、過去に島を旅した人々が拾い集めた、島の世界を理解する「鍵」の整理、再構成と共有化を図れないかと考えました。ほとんどの人に知れずに眠っている情報を、興味がある人のもとに届く状態にすることは、意義のある行為だとも考えました。そういった動機でこのHPの記事の多くが書かれています。 その際、実際に自分が島に滞在している際に見聞きし体験して興味を持った事柄を掘り下げるという方向で、断片化、専門化された情報を再構成して横断的に各記事をまとめ、全体として現実の世界に対応したひとつの世界が浮かび上がるようにすることで、なるべく現実とのリンクを持たせた記事にするよう心がけました。 私が波照間をはじめとする八重山の島々に惹かれた理由のひとつに、そこが、別々のものとして捉えがちなことがらがすべて互いに密接に関わりあい、そうやって世界というものがなりたっている、ということが見える場所に感じられたという点があります。うえに書いた方向性はそれにもとづくものです。 ただ、参考にしたもともとの文献の多くが島外の人間の学問的、あるいはジャーナリスティックな興味に基づいて書かれたものであり、それをまとめた記事も、私の資質及び力量不足もあって「頭でっかち」の傾向を含んでいることは否めません。それを補完するのは読まれた方の実体験に他ならないと考えます。 このホームページが、島で見つけた風景、聞かせてもらった話、気になったこと、そういった体験と結びつけ、断片をつなげ、背後にある世界を理解し、パースペクティブを深める手がかりになればと思います。 また、島を知らない人は、想像力の助けとなり実際に足を運ぶきっかけとなればと思っています。 そしてもし島の方がこのホームページを読まれたなら、どうぞ屈託の無いご意見を聞かせていただけたらと思います。
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