Tomcat V3.2.1環境構築メモ
この文書は,Windows NTでTomcat V3.2.1を動作させ,
また,Apacheと統合する方法を記したメモである。
以下はインストールに必要な条件である。
- Java2が既にインストールされており,
そのディレクトリを
JAVA_HOME
で表す。JAVA_HOME
と記述されているところは,環境に応じて適切なフォルダ名に置き換えること。
- Apache V1.3が既にインストールされており,
そのディレクトリを
APACHE_HOME
で表す。APACHE_HOME
と記述されているところは,環境に応じて適切なフォルダ名に置き換えること。
- TOMCAT V3.2.1をインストールするディレクトリを
TOMCAT_HOME
で表す。TOMCAT_HOME
と記述されているところは,環境に応じて適切なフォルダ名に置き換えること。
- 以下のポート(デフォルトのとおり)を利用する。
- Apache Web Server: 80/tcp
- Tomcat Web Server: 8080/tcp
- JServ: 8007/tcp
- Tomcatサーバは
Jakarta
という名前のサービスとして動作させる。
さて,Tomcatのインストールは以下の手順で行う。
- モジュールのダウンロード
- インストールと動作確認
- サービス化
- Apacheとの統合
まず,Tomcat本体のモジュールをダウンロードする。
- Tomcatバイナリモジュールは,Apache Software Foundationの中のJakartaプロジェクトのダウンロードサイトで配布されている。
2001年初現在最新のリリースビルドバージョンはV3.2.1である。
このディレクトリの中から,jakarta-tomcat-3.2.1.zipをダウンロードすればよい。
なお,JSPとServletのドキュメントのみがほしい場合にはドキュメントのみをダウンロードすることもできる。
Tomcatをインストールし,HTTPサーバの機能,
およびサーブレットコンテナの機能が単体で動作することを確認する。
- jakarta-tomcat-3.2.1.zipファイルをC:\pubに展開する。
その結果,C:\pubの下にはjakarta-tomcat-3.2.1というフォルダが作成される。
- コントロールパネルで以下のシステム環境変数を設定する。
JAVA_HOME |
JDKをインストールしたディレクトリ。 |
TOMCAT_HOME |
Tomcatをインストールしたディレクトリ。 |
- コマンドプロンプトを開いて以下のようにTomcatサーバを動かしてみる。
> cd TOMCAT_HOME
\bin
> startup.bat
- Tomcatの画面が開いたことを確認する。
画面がすぐに閉じる場合は,Javaの環境や環境変数設定に誤りがある
可能性があるため,コマンドプロンプトに表示されているエラーを読んで
適切に処理する必要がある。
- http://localhost:8080/に
接続してTomcatのデフォルトホームページを表示し,Tomcatのhttpサーバ機能が
動作していることを確認する。
- TomcatのデフォルトホームページからServlet SampleのHello Worldをたどっていき,
サンプルサーブレットが動作することを確認する。
続いて,Tomcatをサービスとして登録し,
コマンドラインではなくサービスとして動作させる。
- コマンドライン版のTomcatを停止する。
> cd TOMCAT_HOME
\bin
> shutdown.bat
- Jakartaをサービスとして動作させるためにはサービスプログラムが必要となる。
これはTomcat本体と同じくJakartaプロジェクトの中のWin32用バイナリのディレクトリより配布されている。
このディレクトリの中のjk_nt_service.zipをダウンロードする。
- ダウンロードしたjk_nt_service.zipを展開し,jk_nt_service.exeを取り出す。
- jk_nt_service.exeを
TOMCAT_HOME
\binに移動する。
TOMCAT_HOME
\conf\wrapper.propertiesを修正する。
- wrapper.tomcat_homeの値を
TOMCAT_HOME
に変更する。
- wrapper.java_homeの値を
JAVA_HOME
に変更する。
TOMCAT_HOME
\binで以下のコマンドを実行する。
> jk_nt_service.exe -i Jakarta ..\conf\wrapper.properties
なお,2番目の引数("Jakrta")がサービス名となる。
- コマンドプロンプトから以下のコマンドを事項し,Tomcatを起動する。
> net start Jakarta
- コマンドラインの場合と同様,デフォルトホームページおよびHelloWorldサンプルサーブレットに接続して動作を確認する。
- 最後に,デフォルトではサービス起動タイミングが「手動」となっているため,
必要であれば管理ツールなどで「自動」に設定する。
続いて,ApacheとTomcatとの統合を行う。
これを行うことで,ApacheからサーブレットとJSPを利用することができるようになる。
- Apache用の追加モジュールをダウンロードする。
このモジュールもまた,Win32用バイナリのディレクトリより配布されている。
このディレクトリの中のApacheModuleJServ.zipをダウンロードする。
- ダウンロードしたApacheModuleJServ.zipを展開してApacheModuleJServ.dllを取り出し,
APACHE_HOME
\modulesに格納する。
APACHE_HOME
\conf\httpd.confの末尾に
以下のような行を追加する。
Include "TOMCAT_HOME
/conf/tomcat-apache.conf"
ただし,TOMCAT_HOME
の部分は環境に応じて
適切な値を設定する必要がある。
- Apacheを再起動する。スタートメニューから「プログラム」→
「Apache Web Server」→「Apache as a service」→「Restart Service」を
実行すればよい。
- Tomcatの動作を確認する。http://localhost/examples/servlet/HelloWorldExampleで上と同じHelloWorldサンプルサーブレットに接続することができる。
YUTANI Miki
<yuta@kt.rim.or.jp>
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$LastUpdated: Wed Aug 29 01:54:31 2001 $