Tomcat V3.2.1環境構築メモ

この文書は,Windows NTでTomcat V3.2.1を動作させ, また,Apacheと統合する方法を記したメモである。

以下はインストールに必要な条件である。

さて,Tomcatのインストールは以下の手順で行う。

  1. モジュールのダウンロード
  2. インストールと動作確認
  3. サービス化
  4. Apacheとの統合

モジュールのダウンロード

まず,Tomcat本体のモジュールをダウンロードする。

  1. Tomcatバイナリモジュールは,Apache Software Foundationの中のJakartaプロジェクトのダウンロードサイトで配布されている。 2001年初現在最新のリリースビルドバージョンはV3.2.1である。 このディレクトリの中から,jakarta-tomcat-3.2.1.zipをダウンロードすればよい。 なお,JSPとServletのドキュメントのみがほしい場合にはドキュメントのみをダウンロードすることもできる。

インストールと動作確認

Tomcatをインストールし,HTTPサーバの機能, およびサーブレットコンテナの機能が単体で動作することを確認する。

  1. jakarta-tomcat-3.2.1.zipファイルをC:\pubに展開する。 その結果,C:\pubの下にはjakarta-tomcat-3.2.1というフォルダが作成される。
  2. コントロールパネルで以下のシステム環境変数を設定する。
    JAVA_HOME JDKをインストールしたディレクトリ。
    TOMCAT_HOME Tomcatをインストールしたディレクトリ。
  3. コマンドプロンプトを開いて以下のようにTomcatサーバを動かしてみる。
    > cd TOMCAT_HOME\bin
    > startup.bat
    
  4. Tomcatの画面が開いたことを確認する。
  5. 画面がすぐに閉じる場合は,Javaの環境や環境変数設定に誤りがある 可能性があるため,コマンドプロンプトに表示されているエラーを読んで 適切に処理する必要がある。
  6. http://localhost:8080/に 接続してTomcatのデフォルトホームページを表示し,Tomcatのhttpサーバ機能が 動作していることを確認する。
  7. TomcatのデフォルトホームページからServlet SampleのHello Worldをたどっていき, サンプルサーブレットが動作することを確認する。

サービス化

続いて,Tomcatをサービスとして登録し, コマンドラインではなくサービスとして動作させる。

  1. コマンドライン版のTomcatを停止する。
    > cd TOMCAT_HOME\bin
    > shutdown.bat
    
  2. Jakartaをサービスとして動作させるためにはサービスプログラムが必要となる。 これはTomcat本体と同じくJakartaプロジェクトの中のWin32用バイナリのディレクトリより配布されている。 このディレクトリの中のjk_nt_service.zipをダウンロードする。
  3. ダウンロードしたjk_nt_service.zipを展開し,jk_nt_service.exeを取り出す。
  4. jk_nt_service.exeをTOMCAT_HOME\binに移動する。
  5. TOMCAT_HOME\conf\wrapper.propertiesを修正する。
    1. wrapper.tomcat_homeの値をTOMCAT_HOMEに変更する。
    2. wrapper.java_homeの値をJAVA_HOMEに変更する。
  6. TOMCAT_HOME\binで以下のコマンドを実行する。
    > jk_nt_service.exe -i Jakarta ..\conf\wrapper.properties
    
    なお,2番目の引数("Jakrta")がサービス名となる。
  7. コマンドプロンプトから以下のコマンドを事項し,Tomcatを起動する。
    > net start Jakarta
    
  8. コマンドラインの場合と同様,デフォルトホームページおよびHelloWorldサンプルサーブレットに接続して動作を確認する。
  9. 最後に,デフォルトではサービス起動タイミングが「手動」となっているため, 必要であれば管理ツールなどで「自動」に設定する。

Apacheとの統合

続いて,ApacheとTomcatとの統合を行う。 これを行うことで,ApacheからサーブレットとJSPを利用することができるようになる。

  1. Apache用の追加モジュールをダウンロードする。 このモジュールもまた,Win32用バイナリのディレクトリより配布されている。 このディレクトリの中のApacheModuleJServ.zipをダウンロードする。
  2. ダウンロードしたApacheModuleJServ.zipを展開してApacheModuleJServ.dllを取り出し,APACHE_HOME\modulesに格納する。
  3. APACHE_HOME\conf\httpd.confの末尾に 以下のような行を追加する。
    Include "TOMCAT_HOME/conf/tomcat-apache.conf"
    
    ただし,TOMCAT_HOMEの部分は環境に応じて 適切な値を設定する必要がある。
  4. Apacheを再起動する。スタートメニューから「プログラム」→ 「Apache Web Server」→「Apache as a service」→「Restart Service」を 実行すればよい。
  5. Tomcatの動作を確認する。http://localhost/examples/servlet/HelloWorldExampleで上と同じHelloWorldサンプルサーブレットに接続することができる。

YUTANI Miki <yuta@kt.rim.or.jp>
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$LastUpdated: Wed Aug 29 01:54:31 2001 $