今まで、大まかでしたが、肌のしくみについて話してきました。 ここらで一区切りして、まとめて
みようと思います。
肌のしくみは、肌の働きとどのように関係しているか、それぞれの話の中にしていたのですが、
整理してみると次のようになります。
1、体を守る働き 「表皮、真皮そしてクッションの皮下脂肪という構造的な部分」
「免疫システムという生体防御のしくみ」
2、体温調節 「汗をかき、血液の流れを変えて調節」
3、センサーの働き 「触感、熱さ冷たさの温感、痛みなどを感じる神経末端装置」
以上が主な働きですね。
しかし、何か忘れています。そうですね、「相手を魅了したり、おどかしたりする」言いかえると
「外見を演出する働き」とでも言えそうです。美容科学の立場では、この働きもとても重要です
ね。とくに人類にとっては、顔の肌はとても重要です。美しい肌は、いわゆる美人の条件の
一つです。化粧品はそのような肌に整えたり、守ったりすることが大きな役割です。
4、外見を演出する働き 「うるおいと張りのある肌の構造と性質」
「血液の循環がよく、健康的な状態」
これで、一応、肌の働きとしくみがまとまったと言えますね。もちろん、その他にも様々な働き
を挙げることができますが、この4つくらいをしっかりとしくみと共に理解すると、化粧品やお手
入れなどの美容行為がより楽しくなるはずです。もちろん、肌にあった化粧品選びにも役立つ
と思います。
そうだ、「肌のしくみ(1)」で、肌の基本構造が同じなら、魚にシワがあるかも知れないと言った
件、まだお話ししていませんでしたね。水族館に行って調べてきました。結果は、シワのある
魚は見あたりませんでした。鱗のある魚ではくびれや溝はあるのですが、シワがよってはいな
いのでした。それではとサメやエイをみたり、ウナギやウツボを見たり、アンコウもみたのですが
シワがありませんでした。どうも魚達の肌はたるんでシワにはならないようです。ホウボウのよう
に、ヒダヒダがついているような魚は多いのですが、シワではありませんでした。もし、シワの
ある魚を見かけたら、私に教えて下さい。