シェンヤン日本総領事館事件関係
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中国・瀋陽の亡命者連行事件をめぐり、政府の緊張感を欠いたお粗末な対応が十日、外務省が発表した資料や関係者の証言などから浮き彫りになった。 |
身元不明者すべて拒否 亡命対応「詳しいマニュアルない」 【瀋陽(中国遼寧省)12日渡部圭】北朝鮮の男女五人が駆け込んだ中国・瀋陽の日本総領事館は、亡命希望者も含め身元不明者はすべて敷地に入れない方針をとっていたことが、十二日分かった。当地の外務省関係者が明らかにし、日本のほかの在外公館も同様の対応だという。 |
阿南大使が「不審者、入れないように」 瀋陽事件の朝 中国・瀋陽の総領事館事件の起きた8日の朝、北京の日本大使館での会議で、阿南惟茂大使が、続発している朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)住民の駆け込み事件に関連して「不審者を敷地内に入れないように」という趣旨の発言をしていたことが14日、わかった。総領事館事件発生後、副領事が大使館の指示を求めており、大使発言が事件の対応に影響を与えた可能性が指摘されている。 ◇北京の日本大使館が14日夜、発表した大使館会議での阿南大使の発言は以下の通り。 |
副領事、男性の手紙を読んで返す? 中国側指摘 中国外務省の孔泉報道局長は14日、瀋陽の総領事館事件について、日本の警備担当副領事が、総領事館に駆け込んだ男性から手紙を受け取った、と述べた。この手紙は、男性が携えていたとされ、迫害を恐れて米国亡命を求める英語と朝鮮語の文書と見られる。孔局長の発言通りなら、総領事館側は途中から5人が亡命希望者と把握していたことになる。 ◇
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