アメリカを拠点に主に現代音楽の文脈で活動するバイオリン奏者/作曲家の 木村 まり が日本滞在中に声をかけて実現したライブです。 雅楽の笙や、近世邦楽の箏との共演という、あまりない組合せという興味もあって観てみました。
前半は、東野の笙、八木の箏、木村のバイオリンのソロと、木村が自ら開発したモーションセンサをコンピュータを介して音を連動させるMUGIC sensorのデモ。 後半は、東野は笙に加えて正倉院の宝物からの復元したハープ様の楽器 箜篌 (くご) とMUSIC sensorの組み合わせも演奏する形で、3人による即興によるセッションでした。 MAGIC sensorは楽器を演奏する手に付けることで楽器音を増幅するとは違う形で演奏の身振りによって生じる音を拡張するという試みかとは思いましたが、 演奏者とスピーカーの間に座ってしまったのが悪かったか、拡張されたかのような面白さには聞こえませんでした。 説明的なトークも多く、楽器の紹介やセッションの通しての試演という雰囲気の強いライブで、 音として楽しんだという程ではありませんでしたが、楽器やモーションセンサーの組み合わせを興味深く観ました。