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PC処世術 - 雑感:必ず失敗するパソコン選び


 さて、当サイトの目的の一つは「失敗しないパソコン選び」である。だが色々と考えていくと、この結論をまとめるには現在の筆者には難しい。それなりに高速・高機能のPCを「失敗せず」に組むには、その高性能さと対にして配慮しなければならない事柄があるものだ。そこで、逆説的ではあるが「必ず失敗するパソコン選び」はどんなものかというのを考えてみた。
 「失敗する」というのは、各種トラブルに遭うというのもあるし,散財するというのもある。下記の文章は相当な高確率で失敗できる方法を記したものだが、下記に書かれている内容の一部に心当たりがあるからと言って悲観する必要は無い。重要なことは、「何かを高性能にしようとしたら、対にして配慮すべき点がどこかにある」ことの必要性を知ることだと思う。
 では、「必ず失敗するパソコン選び」をお楽しみいただきたい。
下記の文章は、半ば冗談で相当な高確率で失敗する方法を記したものですが、失敗した場合もそうではなかった場合も筆者は一切責任を負いません。


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[心構えと目標の設定]
 まず、パソコンで散財しながらトラブルを楽しむのには心構えが大切だ。特に、「スペックに出るところや、他人に自慢できるところは金に糸目をつけず、そうで無いところでは徹底的にケチる」ことが基本中の基本だ。「スペックが高い」とか「ベンチマーク成績が良い」というベンダの謳い文句には疑いを挟んではいけない。信ずるものは救われる。当然のことだが、世間の評判などはあてにならないから掲示板など覗くのは論外だ。もちろん、新製品や珍品は周囲に自慢するためにも、率先して導入する。
 心構えが出来ていたら、目標の設定はカンタンだ。「10年間は高速マシンとして君臨できるようにする」ことを念頭に、「とにかく最新・最強・豪華に加えて出来る限り低コスト」を目標にするとよい。「安く買えた」ことはそれだけでも自慢になるものだ。疎かにしてはいけない。

[購入時期とショップの選定]
 基本的に、パソコンの購入時期なんぞに心を砕いてはいけない。こういうものは「欲しいときが買い時」だし、「その時の最強&最安」を選んでおけば間違いない。勿論、おおよそのパソコン雑誌は毎月購読するが、チェックすべきは「何が最強&豪華か」だけだ。ロードテストなどで見られる不具合情報などは不吉だから、そんなページを開いてはいけない。もちろん、パソコン雑誌を何冊か買うとパーツの価格に手が届くなんてことに気付くのは失敬だ。
 次に重要なのは、ショップの選定だ。当然、価格比較サイトを練り歩いて最安ショップ以外には目をくれないことが肝要だ。ネット上に氾濫している納期や返品可否情報なんかは、「自分には関係ない」と思っておく。上級者にもなれば,そういう情報を自然と避けて通れるようになっているはずだ。言うまでも無いが、例え初心者であっても、送料やら各種手数料やらを無視するくらいの度量は持っておこう。

[主要パーツを選ぶ]
 パソコンの性能を決めるポイントは、なんと言ったってCPUとマザーボードだ。当然、CPUは最強最速のがいいに決まっている。ましてやそれが発売直後のものだったりしたらラッキーだ。対応するマザーが無くても早目に入手しておくのが通というものだ。え、何、値が張る? いやいや、電源や冷却装置なんかに払う金があったらクロックの高いCPUにつぎ込むのが上級者だ。
 マザーのほうも、豪華なヤツが狙い目だ。円筒形の立体的な電子部品がぎっしり満載でクロックアップにも対応し、金ピカのチップセットファンなんかがついてるようなものが見た目も豪華でいい。特に、新チップセットの発売直後だったらラッキーだ。回収騒ぎで店頭から無くなる前に大人気だから、売り切れてしまう前に買っておくべきだ。当たり前のことだが、自分が買ったマザーのメーカーなど知る必要も無いし、そのサイトに情報収集に行くなどと言うのは失礼なことだ。
 マザーとCPUが決まったら、次はメモリだ。基本は、数字が大きくて安い物を選ぶことに尽きる。メモリのブランドにこだわって余計な出費をするくらいなら、数字が大きくて安いのを買っておくのがオトクというものだ。何の情報もなく、躊躇無く最新最高速ノーブランド・バルクのメモリに手が出せるようになったら初心者を卒業だ。
 ハードディスクも捨て置けない存在だが、選定は簡単だ。シリーズ最大容量のものを2台以上用意しよう。当然、男だったら黙ってストライピングのRAIDを組むのが常道だ。音がうるさいとか、結構熱くなるとか、そんなチマチマしたことを気にしていたらキリがない。ましてや故障確率のことを気にするなどは言語道断だ。パソコンの寿命を延ばしたって、何の自慢にもならない。忘れないように書いておくと、HDDは存在感を示すために隣接して設置するのがツウだ。
 パソコンのケースはコスト削減の腕の見せどころだ。激安品の中でも内蔵ベイが豊富で豪華そうなヤツを選んでおけばいい。プラスチックのパネルでボリウム感を出し、表面が滑らかな曲面を描いているようなのが狙い目だろう。開閉式のフタなんかで密閉できればなお結構だ。無粋な穴とか溝なんかが空いているようなケースには目をくれてやる必要が無い。ファンのガードの金メッキなんかに目を奪われるのは構わないが、静音とか冷却なんて書かれているものになびくのはもってのほかだ。パソコンを起動した瞬間に始まるファンの音は、きっとブルースクリーンや謎の再起動なんかのトラブル対応への士気を鼓舞してくれることだろう。

[その他パーツ]
 主要パーツを揃えたら最初に気にすべきは、空きスロットだ。スロットが空いているなど、勿体無いと感じるはずだし、上級者なら大きいカードが挿さってないと安心できないはずだ。
 したがって、ビデオカードはファン付でごついヒートシンクがついた上に、大きいサイズの物を選んでおくべきだ。但し、冷却なんかを気にして2スロット占有するようなものは考えものだ。ビデオカードのすぐ隣にもカードを挿せたほうがいいに決まっている。もちろん、付属ソフトが沢山付いているものが狙い目だ。他のスロットはサウンドカードやキャプチャカード、SCSIカードなんかでとにかく埋めておくといい。沢山のカードが刺さった様子は壮観で自慢できるものだ。
 キーボードやマウスは安いものも出回っているが、そんなのよりもボタンが沢山付いているのが選定の基準だ。付録のソフトが充実した便利機能満載のものが最適だ。
 これらを全部使っても、未だどこかのUSBポートなんかに空きはあるだろうから、扇風機とかカップウォーマーや各種ライト、マイナスイオン発生器などもとりあえず全部USBに挿しておけば万全だ。

 さて、パソコン一式が届いたら、OS・ソフトのインストールだ。迂闊にも問題なくインストール出来てしまったら、まずは付録のクロックアップソフトを試してみよう。注意すべきは、部屋の温度をセ氏10度以下にしておくことだ。クロックアップに成功したら、続いて付属・付録ソフトの類を片っ端から入れておこう。この段階まで到達できたら、“体験版”なんていう表示は目に入らなくなっているはずだ。言うまでも無いことだが、オンラインで手に入るフリー・ソフトやベンチマークソフトなんかも片っ端から入れておくことが損をしない秘訣だ。目安は「ブラウザ・メールソフト各4種類」。ベンチマークソフトはバージョンや種類が多岐に亘っているから、最新版を楽しんだら順を追って古いものを入れて楽しもう。

 このパソコンをまともに動かすためには惜しみない追加投資が必要だ。その過程の話は色々尽きないとは思うが、友達に自慢するのは安定動作が得られるようになってからにしよう。え、翌年の冬になってしまったって?。そんなことは気にしない。
 そんな時に「パソコンを新調した」なんていう友人がいたら、絶好のチャンスだ。自分のPCのスペックと組み立て散財の武勇伝を自慢しよう。え、何?自分のパソコンより凄い??。いいじゃないか、もう一度最初から投資してパソコンを楽しめるのだ。.. to be continued.;a=0;}(14. Jan, 2005)

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