(例1−2−3は、第1章2ページ3コマ目をあらわす)

 

サンドマン3巻

 

P−5−1

ナダ

第1巻4−7−3に初出。

 

P−11−3

カインとアベル

ここに出てくる2人はカインとアベルです。死んだのはアベルです→1巻詳解へ

 

1−2−3

欲望は心臓に住む

P−3−1で青年が拾ったガラスのかけらがハート型しているのも(これにすぐ続く会話も示していますが)、背後にディザイアの存在をうかがわせます。

 

1−4−1

回廊

終わりなき者達7人はそれぞれの世界を構築しています。他の兄妹と会うためにはそれぞれの回廊で話したい人の印形を持って呼び出します。ちなみに左から

アンク   −デス

本     −ディステニー

ヘルメット −ドリーム(モルフェウス)

空白    −???

顔     −ディザイア

かぎ付き指輪−ディスペア

混沌模様  −???

 

デスのアンクは古代エジプトで生殖・長寿の象徴です。

 

1−4−2

お兄様……

オーウェル(英)の小説「1984年」に、冒頭、大きな顔のポスターが出てきて、そのキャッチコピーとして「偉大な兄弟があなたを見守っている」(Big brother is watching you)というのが出てきます。ここではディザイアが「お兄様……、……見てるわよ」(Big Brother… …I'm watching you.)と文の区切りも意味もちょっと違うようですが、顔が大きく出ていること、ディザイアのやっていることを考えても、「1984年」を意識していると思われます。

 

アメコミはレタラーというセリフを手書きで入れる人がいて、サンドマンも例にもれず、英語版のセリフは手書きです。手書きの強みを生かして、何名かのキャラクターには特徴ある文字の書き方をしています。特にディザイアは傑作中の傑作とも言える喋りを見せてくれます。

ディザイアの書体は可能な限り左右対称(または上下対称)になっています。これはディザイアの「彼」でも、「彼女」でもない、「それ」という「中性」を左右対称で表していると思います。ひらがなや漢字の日本語では不可能でしょう。

 

1−5−9

ディスペアのフックで自らを傷つける行為は明らかに神経症的自己毀損です。失望が慢性的に続くと、内向的な性格の場合、自殺(自己破壊)に流れます。失望の原因は解決できなくとも、生の衝動が自殺に打ち勝った場合、自己の肉体を傷つけて、自己破壊の衝動を満たす手段を取ることを神経症的自己毀損と言います。
失望の女王様が生き長らえるための止むを得ない選択かもしれません。

 

1−6−2

ローズ・ウォーカー

ローズはサンドマンでの重要なキャラの1人。ちなみに2巻6−7−2でジュディがドナの件でローズに電話しています。

 

1−12−3

大アルカナ

タロットカードのこと、大アルカナは22枚で小アルカナ56枚の計78枚。いろいろな占い方があります。

 

1−13−2

コリント人

聖書を背景として「堕落者、放蕩者」という意味があります。(カナ様、水戸様、情報提供有難うございます)

 

1−13−3

水夫の楽園

長い航海をする船乗り達が"夢見て"、憧れる土地、常緑のネバーランドという意味です。(カナ様、水戸様、情報提供有難うございます)

 

1−16−1

ユニティ・キンケイド

1巻1−3−4に初出。ここで、今一度1巻1話目をユニティ・キンケイドを軸に読み直すといいかと思います。

 

2−19−2

ニムロデ

名前の由来は、旧約聖書の創世記10章のノアの子孫の名前からで、人類最初の勇士にして勇敢な狩人。後にバベルの塔が建ったバベルの町などを治めていました。またはニムロド。

 

3−2−3

イド

ここでイドと言っているのは、「井戸」のことではありません。フロイトの精神分析の用語で、リビドーと呼ばれる無意識的な心的エネルギーの源泉のことです。快を求め不快を避ける快楽原則に従い満足を求めようとしますが、自我と超自我の統制を受けます。
 
 

3−20−6

刑務所から釈放のカード

全世界的に一番有名なボードゲーム「モノポリー」で使用するカード。


 
 

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