2歳1ヶ月になる男の子が一人います。

親にはとっても強気なくせに外に出るとたちまちおとなしくなってしまうのです。本当になれているお友達だと一人でも遊びにいけるのに初めて会う子や知らない場所にいくともうだめ、固まってしまうのです。ある日、我が家に始めて遊びにきた5ヶ月上の男の子に自分のおもちゃを取られそうになったときも、ただひたすら「だめ、だめ」と泣きじゃくり逃げ惑うばかり・・・しまいにはママにべったりとなってしまいました。このままで本当に幼稚園にいけるのかしらと心配しています。

私の友人の子どもは、3歳になる寸前まで人見知りをしていたと聞きます。わが家の双子も、1歳もうすぐ5ヶ月になりますが、まだまだ抜けそうもありません。本当に人それぞれですよね。

でも、考えてみれば、大人だって初めての場所や、初めて会う人には緊張しますよね。大人の場合は、それ相応の対処の仕方を知っていますからいいんですが、子どもの場合はどうしていいのか分からなくなりますよね。まだ、何年も生きてきてないんですから。

私が幼稚園に勤めていたとき、同期の友達とよく話していたことがあります。

4歳、5歳と持ち上がってクラス担任になる場合はいいのですが、5歳、4歳、と年齢が下がると、4月の子ども達の違いに驚き、戸惑うんです。なんでかというと、この時期の1年の成長は大きく、初めて集団生活に入った4歳児と一年経験を積んだ5歳児とは、できることが大きくかけ離れているんです。生活習慣の面だけでいっても、自分の事はもちろん人の世話までできるようになっている5歳児と、外履きと上履きの区別がつかない、自分のげた箱やロッカーがわからない4歳児・・・何もかも不安でいっぱいな4歳児・・・保育者の方は時々、「何でこんなことができないんだろう?」と思ってしまうことがあるんです。そういうときに、「まだ4年しか生きてきてないんだもんね。」とできないのが当たり前、位の余裕を持つことにしていました。

それに比べればまだ2歳1ヶ月・・・慣れたお友達のところへ一人で行けることをほめてあげたい気がします。幼稚園に入っても、なかなか自分で遊びに行けない子っていますよ。
周りに、何に対しても物おじしない子供がいれば、どうしても比べてしまうでしょうし、うらやましくも思えるかも知れません。でも、それぞれ子供の個性ですから、大きく受け止めてあげて下さい。私も人見知りしないお子さん、うらやましく思います。でも、子供の成長過程において、人見知りも大切なもの・・・(本にも書いてありましたが)そう思って、少し長引いてもそのうちどうにかなるはずだと信じることにしています。ずっと続くなんていうことはありえませんからね。

お友達への対処の仕方も、繰り返し覚えていくものだと思います。今は、うまく対処できなくてもそのうち自分で乗り越えてくれるときが来ると思います。兄弟がいれば、知らないうちに身に付いているのでしょうが・・・わが家は毎日、物の取り合いで大変ですから。強いですよ。その点私自身は一人っ子でしたから、「私ってどうしていたんだろう・・・」て思ってしまいます。母の話によれば、すぐに泣いて帰ってきたり、すぐに人に譲ってしまったりしていたような弱い子だったらしいです。でも、中学生のころからだんだんに変わってきました。小学校の通信簿には、いつも「もっとスピードアップしましょう。」と書いてありましたが、今は何をやるんでも素早いだけが取り柄・・・幼稚園の後輩に小学校の通信簿の話をすると、信じてくれないほどです。人間変わるんです。

幼稚園に入園したばかりのお子さんは、きっと皆さんが思っていらっしゃるより、集団になってみると幼いと思います。遊具を一緒に仲良く使うことなどは、5歳になってもなかなか・・・

そういう出来事が起こったら、その時ももちろんですが、あとで子どもが落ち着いたときに「あの時はこうすればよかったのよ。」と繰り返し教えてあげてはいかかでしょう?そして、少しでも上手に対処できたときは、思いっきりほめてあげて下さいね。大人もそうですが、子どもは自信を持つことが大きく成長する要因です。
大人の過ごしている2年を振り返ってみると、子どもの2年が物凄くめまぐるしいことが分かると思います。それだけ成長しているんです。できることを甘やかして手伝いすぎてしまうのはいけないと思いますが、お互い先を焦らずゆったりとした気持ちでいきたいですね。