シツッコイまだ溶けぬあの雪だるま つきまとわれてるような気がして
■初夢
宮●３連勝 これ初夢と したきかな ワールドカップの 日本代表
西●赤子泣く声に目醒ます朔日の初夢も夢今日生きるべし
ひ●トーマスと行き交う仲間トコトコと我が初夢の不思議な世界
山●初夢と言われし夢は闇の中、我々を夢みる夢が今ここに
■振り袖
宮●振り袖を 振っても重たい 初詣 乙女華やげ やはきうなじと
山●振り袖のちらほらちらとさざめいて 目を伏せ惑う我を笑わむ
ひ●振り袖を着たあの人は何処へ行く他人事なれど気になる日にて
西●青空にフリル振り袖ふらふららころがるように駆け行く季節
■雪だるま
黒●シツッコイ まだ溶けぬ あの雪だるま つきまとわれてる ような気がして
宮●雪だるま 作って雪と 戯れぬ まだまだ続く 冬のまにまに
ひ●雪静か泥にまみれた雪だるま冬夜に沈み濃く青く消ゆ
西●青空よここでも主役はポケモンか 溶け始めたる雪だるま三つ
山●道端にひとつふたつと雪だるま 子供の尻を 見つめて座る
■残雪
黒●残雪に 火種ねじ込み 溶ける水 人の道を 少しだけ疑う
西●弟が夢を貪る朝まだき姉の残雪氷結し始む
ひ●残雪のかたくな溶かす冬の雨、水に返せず雪になりゆく
宮●足とられ 残雪叱る コギャルたち 北風蹴散らす ここはトーキョー
山●残雪にあくびが白く木霊する 雪玉ひとつ寂しくもあり
■加湿器
黒●樹脂かぶり 引き下がりつつ 立ち向かう 平和を奏でる 悪魔の加湿器
宮●もうもうと 冷めた湯気吐く 加湿器に 今日も手翳す ここはトーキョー
西●加湿器に向かひ口をあんぐりと開いておりし深夜の無聊
ひ●壁を見てひとりけむ吐く加湿器にもうやめとけよとつく溜息も