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短歌会 フランシーヌの会
HAPPY TANKA BALLOON

6月15日〜30日 1998年

<晴>

泥●「晴れ」予想 あと1回でも ハズレれば 免許剥奪 天気予報士

ひ●晴れた日の月夜に凍るこの背筋道を外せど脇汗にじむ

西●晴れた朝大鴉たち喚き寄す細き道行くお日様のバカ

山●梅雨晴れに一息つけば夕暮れの闇にまぎれて驟雨の音

黒●晴れの日の 空の青さに 理由(わけ)しらず 知らず知らずに 年月重ね



<沖縄>

ひ●沖縄よ 苦瓜の島 熱き浜 微熱を帯びた 異郷の街よ

西●白砂に立ちて思ほゆ海の道沖縄よわれにも潮流るる

泥●「沖縄って(↑) 九州地方 なんだって(↑)」 「マジ?(↑)」と答える 女子高生。

        (↑)は、イントネーションです。

山●沖縄の夢を食べては獏生きる 貧乏なんぞはひとつのユーモア



<夜更かし>

ひ●朝霧が狂をしきほど美しく御霊も抜ける夜更かしの今日

山●夜ふかしをしてみようかと二人して 腕枕の朝 苦笑いの君

西●明け早き夏の夜ふかし短くて帰って来ぬ人足音探す



<晴れ>

ひ●雲が切れ 遥かな青の続く道 夏の歩みも晴れ晴れと

宮●晴れ空に テルテルボウズ したり顔 そろそろ相手を 世話でもするか

西●沖縄の晴れ東京の晴れまたは北海道の晴れ。晴れに貴賤あり



<プール>

宮●夏来る プール開きの 塩素臭 冷たき水に かます潜水

黒●放課後の プールで聴いた あのピアノ 裸と裸足 音符につつまれ

ひ●ぬるい風 冷めきらぬ道 虫羽音 真夜中のプール ただ淡々と

山●ゆらめいてプールにさざめく水模様 夏、陽炎の人影を待つ

西●一瞬に消えゆく足形数えては短き夢に落ち行くプール












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