P.I.Lの最高傑作。
と、書くと、異論がありそうだ。
もちろんP.I.L.の代表作は「メタルボックス」である。
音楽的な最高傑作は「フラワーズ・オブ・ロマンス」だろう。
だが、あえて、この「パリ・ライブ」を私は選びたい。
これは出さなくても良かった、音源である。
契約が残っており、しかたなくリリースした、1980年パリのライブ。
観客のノリは最悪、メンバーの演奏もゆるゆる。
しかし、だ。こんな時に、凄い音楽というのは、登場する。
ジャケットも、凄い。
こんな陰険な目つきのイラストは、前にも後にも見たことがない。
「死んじまえ」
そんなメッセージさえ、見える。
どうでもいいのさ。
ほら、「音楽」だぜ。
聞きな。
そんな、感じ。
そんな、ノリ。
もしロックやパンクに、「どん底」というものがあるなら、このアルバムあたりが「どん底」の音だろう。
このアルバムを聞いていると、死にたくなる。
そんな音楽は、実はそうそうはないものだ。
どうでもいいのさ。
そうか?
JOJO広重
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2005.9.14.
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