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第81回
パブリック・イメージ・リミテッド
推薦盤「Paris in the spring」

  P.I.Lの最高傑作。  

  と、書くと、異論がありそうだ。
  もちろんP.I.L.の代表作は「メタルボックス」である。
  音楽的な最高傑作は「フラワーズ・オブ・ロマンス」だろう。
  だが、あえて、この「パリ・ライブ」を私は選びたい。  

  これは出さなくても良かった、音源である。
  契約が残っており、しかたなくリリースした、1980年パリのライブ。
  観客のノリは最悪、メンバーの演奏もゆるゆる。  

  しかし、だ。こんな時に、凄い音楽というのは、登場する。  

  ジャケットも、凄い。
  こんな陰険な目つきのイラストは、前にも後にも見たことがない。
  「死んじまえ」
  そんなメッセージさえ、見える。  

  どうでもいいのさ。
  ほら、「音楽」だぜ。
  聞きな。  

  そんな、感じ。
  そんな、ノリ。  

  もしロックやパンクに、「どん底」というものがあるなら、このアルバムあたりが「どん底」の音だろう。  

  このアルバムを聞いていると、死にたくなる。
  そんな音楽は、実はそうそうはないものだ。  

  どうでもいいのさ。
  そうか?

 

JOJO広重 2005.9.14.



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