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第5回
チャンス(原題:BEING THERE)
監督:ハル・アシュビー /1979年 アメリカ


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『そろそろわしも譲り渡そう。豊穣の角をガブリエルの角に』
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  ピーター・セラーズ晩年の名作として、また現代版わらしべ長者的に純粋無垢な無名の男が偶然からアメリカ大統領候補にまで上り詰める不思議なストーリーとして知られる映画。  

  しかし少し角度を変えて見れば、フリーメイソンやキリスト教の怪しげなサインがあちこちに仕込まれた、かなり「やばい」映画であることがわかる。例えば大富豪のベンの葬儀には具体的なフリーメイソンのシンボルが描かれている。 

  この映画、映画そのもののエンディングがきちんと語られていない映画でもある。主人公のチャンスは水上を歩く。この象徴的なシーンはイエスの水上歩行の奇蹟を表現しているのではないか。アメリカ大統領になることは世界のトップになることであって、善悪を判断する存在になるという象徴であるともとれる。

  そもそも「Being There」とは、この映画が日本で公開された時に語られた「あるがままに」といったチャンスの純粋無垢な生き方を表現したものではなく、むしろ「(神は)そこにおられます」と解釈したほうがいいように思う。

  まあ、そんなうがった見方をしなくても、単純にこの映画はおもしろい。ただ、ずいぶんオカルティックな映画だし、そう解釈しないと説明のつかない部分の多い映画である。



  フリーメイソンねえ。  



JOJO広重 2006.12.31.


参考LINK:http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD5834/index.html



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