一角(2002.6.25)

一角(2002.6.25)


少し上のほうに
蔓性の雑草が巻きついている
木立がある
向こうは曇り空

いくつか草が目に浮かぶ

それは
アスファルトの道の側溝に
はみだした葛の葉と花
釣鐘草が霧の凝集した水滴を
かぶって崖に咲いている

さらに上のほうの草は
どこかしら楚々としていて
穂などが揺れている

きっと今も
あの無名の一角に草が
なびいている

そして種子などをつくっている

清水鱗造 週刊詩 目次◆◆次頁(イフ(2002.5.28))

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