第4回「いーぐる日曜フォーラム」

「ポストパンク・ポップと女性性」

日時:
1997年11月9日(日) 15時00分〜 (3時間程度)
場所:
四谷「いーぐる」

背景

今日、ポップやロックにおいて女性ミュージシャンが目立つようになっている。 しかし、TVやラジオの音楽番組やフェスティヴァルから、 バンド内のパートの分担に至るまで、かなりの偏りがある。 そんな状況に対して、いわゆるオルタナティヴな音楽シーンを中心に 性的分業を問い直す動きは続いており、 '90sに入ってからだけでも、Riot Grrrls といった運動や、 Lilith Fair のようなフェスティヴァルといったものがある。

目的

'70s頃までロック、ポップにおける女性の主な役割は、 バックコーラス隊や紅一点歌手、女性ヴォーカルグループといったものであり、 それ以外については女性が「男性」として参加するしかなかった。 しかし、ポストパンク期の'70s末から'80s初頭にかけて、 このような性的分業を破るような試みがおこなわれるようになった。 女性だけからなるパンク・バンドや、 男女混成バンドにおけるバンド内における男女間の階層の解消は、 そのメンバー構成だけでなく、 ダブなどの手法によるサウンドの階層の解消とも、連動していた。 その変化は、サウンドだけでなく、 ラヴソングなどのポップ・ロックの歌詞の主題、さらにその形式にも至った。 このような、ロック、ポップにおける 女性の役割からサウンドや歌詞に至るまでの変化の契機になった 脱パンク期の英米の女性・男女混成バンド (The Slits, The Raincoats, Au Pairs, ESG, etc) の音を実際に聴きながら、 ロック、ポップにおける女性性について考える。

主な内容

New York Punk: 2つの原形
Patti Smith Group, Blondie
London Punk: 女性歌手
X-Ray Spex, Siouxsie & The Banshees
From UK (1): 女性バンド
The Slits, The Raincoats, Liliput
From UK (2): Leeds 一派
Gang Of Four, Mekons, Delta 5, Au Pairs
From UK (3)
Essential Logic, Ludas, Young Marble Giants, Marine Girls, Vivien Goldman
From New York
ESG, Bush Tetras, Talking Heads, Tom Tom Club
From Athens
B-52's, Pylon, Oh-Ok
From West Coast
X, Romeo Void, Go-Go's

当日配布した資料


問い合わせ先: 嶋田 TFJ 丈裕

「いーぐる日曜フォーラム」
TFJ's Sidewalk Cafe