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旅のアルバム
 タイ 



仏教美術の宝庫であるタイ、美しい伝統舞踊や、美味しいタイ料理、
豊富な果物など、「微笑みの国」タイに行ったことのある人は何度も
行きたくなるような魅力いっぱいの国です。
気温は40度近くもありますが、まだ雨期ではないので、風もあり、
カラッとしていて予想していたほどの暑さではありませんでした。
今の時期(4月から5月)はフルーツが一番美味しい時期だそうです。
世界遺産のアユタヤや、素晴らしい東北部ピマイ遺跡など、遺跡を中心ご紹介します。
                                     

地名の上をクリックして下さい。

アユタヤ
イサーン(タイ東北部) パノム・ルン, ピマイ
バンコク

アユタヤ (世界遺産)
バンコクから北へ76km、1351年初代ウートン王がこの地にアユタヤ王朝を開きました。
四方を川に囲まれ、肥沃な土地と水運を利用して、17世紀には遠く西欧諸国まで交易を広めましたが、400年以上続いた王朝も1767年ビルマ軍の総攻撃で滅亡しました。建造物の多くは破壊されていますが、往時を伝えるものとして、世界遺産に登録されました。
 ワット・ヤイ・チャイ・モンコン

初代ウートン王が1357年に立てた寺院で、この仏塔は20代王ナレースエンが、ビルマ王子との象上の一騎打ちで勝った記念塔。
ビルマに対抗して高い塔をたてましたが、わずかに及びませんでした。(高さ62m)

広い境内にはこの塔を囲むように、黄色い衣をまとった何十もの坐仏像が並んでいます。

お堂の中の仏像を撮らせて頂きました。(撮影可)
穏やかなお顔ですね。
タイ国民の94%が仏教徒で、敬虔な信者が多く、この寺院でも蓮の花と線香を持って、入り口にある仏像に金箔を貼って、お参りしていました。
イタリアに続いて、タイの寺院でも子供用のお堂にポケモン発見!(お堂中央)
 日本人町跡
16世紀に盛んだった朱印船貿易に携わった日本人の居留地跡で、当時は2000〜3000人の日本人が住んでいたといわれます。山田長政はアユタヤに移住し、ビルマとの戦いで活躍してタイ(当時シャム)より最高の爵位を与えられシャムの重臣となりますが、最後には毒殺されてしまいます。
 バンパイン宮殿
17世紀にプラサート・トン王によって川の中洲に築かれた美しい夏の宮殿。歴代の王が離宮として使ってきました。現在の建物はラマ4世、5世によって再建されたもので、 現在も王室の離宮や迎賓館として使われています。
プラ・ティナン・アイサワン・ティッパアト

池の中央にある美しい十文字型のタイ建築。1876年完成。
動物の形をしたトピアリー(刈り込み)がかわいいですね。
 象の赤ちゃん
タイではよく象を見かけます。私も初めて象乗りを体験してみました。背中がとても高かったですが、優しそうな目をしいて、とても楽しい経験でした。象に乗ると幸せになるそうですよ。
 ワット・プラ・マハタート
ビルマ軍によって激しく破壊され、切り落とされた仏頭が年月を経て木の根に取り込まれています。歴史の跡を今でも残しています。
殆どの仏像の頭部が切り落とされていて、痛々しい光景です。
建立は1370年頃。
 ワット・プラシー・サンペット
1491年に建立され、かつてはバンコクのワット・プラケオに匹敵する華麗な王宮付属寺院でしたが、ビルマの侵略で破壊されてしまいました。現在はバンコク王朝時代に再建された3基の塔(チェディ)のみが立っています。塔には3人の王の遺骨が納められています。
夜のアユタヤはライトアップされて、幻想的でまた美しい光景です。
イサーン(タイ東北部)
バンコクから東北へ約250km、北はラオス、南はカンボジアと接する地域。9世紀、カンボジアで開かれたクメール帝国はインドシナ半島を支配する大帝国となりますが、この地域は11世紀から14世紀後半まで、このクメール帝国に支配され、「タイのアンコール・ワット」と呼ばれるピマイ遺跡やパノム・ルン遺跡など数多くのクメールの遺跡が残されています。 
 ナコン・ラーチャシーマー(通称「コラート」 高原の意)
イサーン(タイ東北部)の玄関口として栄え、タイ第二の大都市。近郊の工業団地では日本企業の名前を多く見かけました。夜にはナイトバザールで、タイの屋台の味やお買い物を楽しめます。独特の臭いのドリアンの切り売りや、いろいろな種類の揚げた虫なども売られていました。とても食べられませんでした。
ナコン・ラーチャシーマーのホテルの窓から。
窓から見える風景がまるで絵葉書のようだったので、思わずシャッターをカシャ!
こんなお寺がいたるところにあります。
 パノム・ルン遺跡
小高い死火山の上にそびえるクメール王国の神殿跡。建設時期はピマイ以降、カンボジアのアンコール・ワット直前頃といわれています。
参道の両側には蓮のつぼみの形の石灯籠が並び、長い石畳の参道は、日本の寺院にも似たところがありました。
石段を登り、やっとパノム・ルンの丘の頂上にたどりつきました。
南にはカンボジア国境の山々が見えます。
タイの僧侶は戒律が厳しく、女性と写真を撮ることは禁じられていますので、お一人のところを撮らせて頂きました。
神殿は砂岩で築かれていて、外壁は緻密な彫刻で飾られています。ヒンズー教のシヴァ神が彫り込まれて、今まで見てきた仏教の寺院とは違った、クメール様式を知ることができます。
 ムアンタム遺跡
こちらも、パノム・ルンの丘のふもとにあるクメール遺跡のヒンズー寺院です。神殿前の4つの池が特徴です。(10〜11世紀頃の建立)
 ピマイ遺跡
ナコン・ラーチャシーマーから東北に約60km行くと、タイ国内で最大規模のクメール遺跡「ピマイ遺跡」があります。アンコール・ワットのモデルになったとも言われています。
夜には遺跡がライトアップされ、素晴らしいピマイのお祭りに参加しました。町の人々が私たちを歓迎して下さり、町の長老がひとりひとりの手首に糸を結んでくれました。照明、サウンド、花火と共に、町で選ばれ伝統芸能を学んだ若者たちが美しい衣装を身にまとい、遺跡前で古典舞踊を披露してくれました。観客よりも出演者の方がはるかに多く、竜宮城にでも来ているような夢の一夜でした。タイに行かれる方は「ピマイ」を是非お勧めします。
遺跡前がステージです。左は神殿の池の1つ。 ピマイの素敵な出演者達
町の子供達も民族衣装で参加します。
可愛いですね。
バンコク
タイの首都バンコクは、地元ではクルンテープ(天使の都)と呼ばれています。王宮をはじめ格式高い寺院の数々、林立する高層ビルやモノレール、激しく渋滞する道路、活気と喧騒に満ちた昔ながらの市場や屋台、古いものと新しいものとが混在する興味深い都市です。
 ワット・アルン
三島由紀夫の小説「暁の寺」の題材となった美しいワット・アルン。(チャオプラヤ川の船上より)
トンブリ王朝時代の王室の守護寺院でしたが、現在はワット・プラケオが王室寺院となっています。
シルエットの美しさだけでなく、朝日が当たるとキラキラとみごとに輝きます。
アルンとはタイ語で「暁」という意味です。
塔はヒンドゥー教のシヴァ神の住む聖地、カイラーサ山を形どったものとされています。(高さ79m)
大仏塔と、同じ形の4基の小塔からなり、それぞれに仏像が納められています。
塔は途中まで登れます。
塔の表面にはお皿の様な丸い陶器や無数の陶器の破片が埋め込まれ、美しく装飾されています。
周りの守護神、難しい格好をしていますね。
 ワット・プラ・ケオ
ワット・プラ・ケオは、1782年バンコク遷都にあわせて建立されました。ワットとは仏教寺院全体を指し、その中にお堂や塔などが建てられています。ワット・プラ・ケオでは3種の塔、チェディ(左の金色の塔、セイロン様式)、モンドップ(中央の尖塔、タイ様式)、プラーン(モンドップの右後ろのとうもろこし状の塔、クメール様式)が一列に並んでいます。
見学時は腕や足を出さない格好でないと入れてもらえません。(短パン、ノースリーブ、サンダル不可)
左からチェディ、モンドップ(右の写真も同じ) モンドップ、プラーン(塔の先頭だけ見えています)
プラサート・プラ・デビドルン

一番右の塔(プラーン)の建物の横から撮影。
屋根は段々に重ねたタイ様式で、その中央にクメール様式の仏塔(とうもろこし型の尖っていない塔)があります。
「ヤック」 王を守る巨大な守護神。日本の不動明王に似ていますね。日本に伝わってきたのでしょう。 神話の鳥「キンノーン」 人と同じくらいの大きさなので傍を通ると目を引きます。  
本堂

中にエメラルド色のヒスイでできた仏像が納められているので、ワット・プラ・ケオのことを別名エメラルド寺院とも呼ばれています。入り口中央右端にかすかに明るく見えるのがエメラルド仏です。(本堂内は撮影禁止)
 王宮
チャクリー・マハ・プラサート宮殿

王宮はワット・プラ・ケオのすぐ横あります。敷地内の中央にある宮殿で、建物下部のビクトリア様式と、上部のタイ様式がうまく融合されています。ラーマ5世により1882年にチャクリー王朝100周年を記念して建てられました。
デュシット・マハ・プラサート宮殿

1789年、ラーマ1世により建てられた、王宮内で一番古い建物で、チャクリー宮殿の西側にあります。歴代王の戴冠式に使われてきました。
すごく暑くなってきて、宮殿の近くまで行く気力がなくなりました。40℃近い気温は初めての経験でした。
 ワット・ポー
1788年にラーマ1世により建立されました。金色の巨大な涅槃仏で有名ですが、タイ医学の総本山でもあり、境内には古式マッサージ学校やマッサージ場もあります。ここにたどり着くまでが大変でしたが、本場のタイマッサージを体験し、気分もリフレッシュできました。
広い境内には、本堂を中心に伽藍や仏塔、石像がぎっしりと配置され、回廊にはアユタヤからの仏像が並べられ、寺院全体がまるで美術館のようです。
黄金に輝く本堂。
涅槃仏に人が集まるせいか、本堂はひっそりとしていました。中に入ると、本尊もお堂の中も全てが黄金に輝き、荘厳な雰囲気に包まれ、まるで天国をのぞいたような心地でした。私と、もう一人入ってきたアメリカ人女性と2人だけで、その感動を分かち合いました。
本尊の下にはラーマ1世の遺骨が納められています。

この本堂の裏にマッサージ場があります。30分180バーツ(約500円)、1時間300バーツ(約900円)で、待たずにやってもらえました。お時間のある方は是非試してみられるとよいですよ。
境内の北西部に、巨大な黄金の仏像がほおづえをついて横たわっています。足だけでも5mはあり、足の裏には見事な螺鈿細工が施されています。
(長さ46m)
境内にはタイ人も多く、堂内に長く並んでいる賽銭入れに1つずつお金を入れて拝んでいました。やはり敬虔な仏教徒が多い国なのですね。
足の指だけでもこんな大きさです。 足の裏の素晴らしい螺鈿細工。
 怪しい寺 ラッキー・ブッダ
詐欺グループにご注意!!
ここが怪しい「ラッキー・ブッダ」です。

ワット・ポーやワット・プラケオ、ワット・アルン付近で声をかけてくる人には気をつけて、トゥクトゥク(オート三輪)には絶対に乗らないことです。
 タイ旅行の最後の日、「ワット・ポー」の本場タイマッサージを体験したいと思い、ホテルでタクシーを呼んでもらい、「ワット・ポー」に向かいました。タクシー運転手は、場所があまりよくわからない様子で、途中で車を止めて誰かに聞いたりしていて、バンコクの三大寺院といわれるほどのお寺なのに知らないのはおかしいと思いながら、やっとたどり着きました。
 タクシー運転手はワットポー近くにいた人に聞いて、ここがそうだということで降ろしてもらいましたが、近くにいたその案内人風のおじさんが「今日はBuddha Dayで、午前中はワット・ポーは礼拝の為入れないから、ラッキー・ブッダーとエクスポートセンターに行って12時に帰ってくればいい」と、傍にいたトゥクトゥク(オート3輪)に乗るように誘われました。ワット・ポーの近くには観光バスも2台止まっていて、お寺に入れないということもホテルでは聞かなかったし、おかしいと思ったのですが、運転手の感じもよさそうだったので、そのままトゥクトゥクに乗り換え、ラッキー・ブッダに連れて行かれました。
 するとまた、親切そうな男性が近づいてきて、お寺の説明をし始め、お線香に火をつけて拝み方を教えてくれて、本堂に案内してくれました。
 お堂の中には1人の男性が礼拝していて、初めは英語で話しかけてきたのですが、日本人だと知ると「子供の頃、日本に住んでいた。明日、仕事で父のいる日本に行くので旅の無事を祈っているところだ。」と流暢な日本語で話し始めました。私はトゥクトゥクが怪しいと思っていたので、聞いてみると「旅行者をお店に連れていくとガソリンチケットがもらえるので、店では買っても買わなくてもいいから、大丈夫ですよ。エクスポセンターはタイ人も皆買いに行くところだし、今日は最終日だからチャンスですよ。」と言われ、少し安心しました。(後でわかったのですがこのお寺の2人もグルだったのです。)
 まだこの2人がグルとも気づかず、お世話になったからとお賽銭を入れて、お寺をあとにしました。
ところがお店に着くと、小さな宝石店で一人もお客がいなくて、これは怪しいと思いました。次々と宝石を出してきて、価格も安くないし、前日別の店で買ったばかりだったので、結局買わないで店を出ました。
 トゥクトゥクに戻ると、運転手が宝石を買ったかと聞いてきて、買わなかったと言うと態度がガラリと変わり、もう1軒店に行かなければいけないと言い出したのです。これは絶対に危ないと思い、私は必死に「12時にワット・ポーに戻ると約束したはずだ。帰りの飛行機に間に合わなくなる。ワット・ポー!ワット・ポー!」とかなりしつこく言い続けました。
 諦めたのか、運転手はブツブツ言いながら、町中をぐるぐるまわってやっとワットポーにたどり着き、約束の金額だけを払って、飛び降りました。2時間のハラハラドキドキのドライブでした。
 ラッキー・ブッダは地図にもないお寺なので、インターネットでこのお寺を探していたら、多くの方がこの手の詐欺にかかっているということを知りました。私は被害にあわずにすみましたが、もし次の店に行っていたらと思うとゾーッとします。(高価なスーツやドレスを買わないと店を出させてもらえないらしいです。)
 バンコクではまだまだこういった詐欺が多いので、皆さんも気をつけて下さいね。

     

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