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とりとめのないコーナー

ダイビングの基本的なスキルとは(初心者の方へ)


Starスキルっていっても、単に、

●潜降がロープ無しでスムーズに出来る、とか
●浮上がスピードをコントロールして安全に出来る、とか
●いちいち頭で考えなくても器材の操作が適切に出来る、とか
●中性浮力が取れる、とか
●水深5mでの安全停止が、何かにつかまらなくてもきちんと出来る、

とかいうことだけではなくて、
全体的な安定感があること、とでもいいましょうか、

目安としては、
●水中でリラックスできていて(精神的にも肉体的にも)、
●意識しなくても体が水平を保っていて、
●インフレータの操作などの必要な器材操作以外には手を動かさずに、1ダイブ潜り通すことができて、
●フィンを蹴ったらちゃんと前に進んで、
●少し位の流れがあっても逆らって進むことが出来て、
●砂地を水底すれすれに泳いでも、砂を巻き上げないフィンキックが出来て、
 (中層を泳ぐのとは別のフィンキックの仕方が必要です)
●砂地に着底する時に、砂を巻き上げないよう、そっと着底することが出来て、
●岩やサンゴや海草や魚や他の人を蹴らずに泳ぐように気を使えて、
●うっかりそういうものを蹴った時にはすぐに気付いて次からは避けることが出来て、

いれば、まあ基本的なスキルは出来ていると言って良いのではないかと思います。
こういうのが出来てないと、水中で余計な運動をしてしまって、無駄にエアを消費することにもなります。
逆に出来ている人は、水中での動きはゆったりとして見えます。

と言っても、以上のようなことがすべて出来ていなければ、潜ってはいけないなんてことではありませんので、誤解なきよう。そもそも、潜って数をこなさなければ、なかなか身に付くものではありません。
また、ダイビングポイントによっても、必要になるスキルが異なります。例えばドロップオフのポイントでは、「砂を巻き上げないフィンキック」が出来てなくても、人に迷惑を掛けるわけではありません。

ついでに書きますと、初心者には体が斜めに突っ立っている人が多いですが、そういう姿勢でいると、水の抵抗をもろに体に受けて、泳ぐために無駄な体力を使ってしまいます。まして流れのあるところでは大変です。
それに体が立っていれば、フィンキックは当然斜め下向きにすることになりますから、砂地では水底から1mも2mも離れて浮かんでいるのに砂を巻き上げたりして、後ろの人に迷惑をかけてしまうことになります。時々後ろを振り返ってチェックしましょう。
下を向いて自分のお腹の方を見ようとした時に、簡単に自分の足が見えるようなら、体が突っ立っていると思った方が良いです。意識して水平を保つようにしましょう。

また、水中で無意識のうちにやたら手を動かしたり、手で水をかいて泳いでいるのも、フィンキックが出来ていなかったり、水中での姿勢がおかしかったり、余計な力が入って体が固まっていたりするために、バランスを崩しているからです。

まあ、最初は誰でもそうなので、周りの人に遠慮し過ぎて萎縮することはありません。私ももちろんそうでした。でも意識して直すようにしましょう。その方が上達が早いです。

あとは、色々な海で潜って経験を積んで、

●あるポイントや海況や自分の体調で、潜っても大丈夫かどうかの判断(無理だという判断)が、自分なりに出来るようになって、
(「ガイドさん=その海のプロ」がダメと言っても自分の判断で潜るという意味ではありません。自分のレベルをわきまえて、他の人が潜っても自分に無理そうだったら潜らない、という判断が出来るという意味です。)
●起こり得る様々なトラブルに対して、ある程度の対処が出来る、

ようになれば、初心者は卒業と言えるのではないかと思います。

トラブルに備えておくために、おすすめしたい本があります。
アクアプラン社から出版されている「ダイバーズバイブル」という本です。
これは、初心者でない方にもおすすめします。
1冊2400円位と値段は高いのですが、ダイビング中の事故やその対処方法の実例がたくさん載っています。トラブルを事前にシミュレートしておくことによって、適切な対応を出来る可能性は高くなると思います。
ぜひ読んでみてください。
Part-1から5まで出ていますが、Part-1、Part-2くらいはお読みになると良いと思います。

私にだって、まだできていないことがたくさんあるのに、こんなエラソーなことを書いて、書きながら冷や汗が出てしまいますが、例えばリゾートでCカードを取得して、それっきりイントラから指導を受ける機会が無い方など、ダイビングについての知識を増やす機会が少ない一部の方々のご参考に、もしなれば幸いです。



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