(例1−2−3は、第1章2ページ3コマ目をあらわす)
デス:ハイ・コスト・オブ・リビング
イントロダクション
トーリ・エイモス
トーリ・エイモスの曲は以下のリンク先でそれぞれ30秒ぐらい、リアル・プレイヤーがあれば聞くことが出来ます。
デリリウム
エンドレスの末っ子として、サンドマン本編に登場しますが、日本語版ではまだ出てきていません。
1−1−3
マッド・ヘティ
1巻3−4−6に初出。
1−3−1
ソバーリング
英国の昔の1ポンド金貨
1−21−4
2匹の金魚
「金魚鉢に入った2匹の金魚」はニール・ゲイマンがどうも好きらしく、シニカルな絵本「The Day I Swapped My Dad for 2 Goldfish」にもタイトル通り出てきます。この絵本は、少年が2匹の金魚を手に入れたいが為、自分の父親と交換してしまい、お母さんに怒られて、あわてて妹と一緒に取り返しにいくというお話です。
1−24−1
「第二に、デスってのは〜スカンジナビア人とチェスでもやってなきゃ」
これは、「第7の封印」(「Det sjunde inseglet(The Seventh Seal)」1956年)というスウェーデン映画の中からで、イングマル・ベルグマン(Ingmar Bergman)監督の代表作。14世紀ヨーロッパで疫病まっただ中の十字軍帰りの騎士が生命延長をかけて死神とチェスをするという場面が最初の方にあります。その時の騎士役のマックス・フォン・シドー(Max Von Sydow)がスカンジナビア人というわけです。シドーはフラッシュ・ゴードンのミン皇帝、ジャッジ・ドレッドのファーゴ長官等も演じているので、アメコミファンにもお馴染みでしょう。
右がセックストンのデスのイメージというわけです。
2−8−4
ヘイゼル、フォックスグローブ
日本語版の刊行の順番がオリジナルと違うためにこの2人の話が飛んじゃっています。
ネタばれになるので細かくは書きませんが、サンドマンの「A
GAME OF YOU」に登場。2人ともレズビアンで、フォックスグローブは2巻6−7−2で電話でジュディがローズに喧嘩したと言っていた相手(ドナ)です。
2−8−6
DYKE
男役のレズビアンのこと。シャツに「レズビアン(DYKE↑)」と「赤ん坊がいます(BABY↓)」と書いてあるので、すれ違う人はびっくりするでしょうね。
2−13−4
ミッシェル・ショックド
1962年ダラス生まれ、恵まれた才能とストレートな表現の曲で、1980年代後半を代表するシンガー・ソング・ライターの一人です。
スザンヌ・ヴェガ
1959年サンタ・モニカ生まれ、ニューヨーク育ち。彼女の軽く、ささやくような声と悲しげなメロディが聴く者を魅了します。
「Solitude Standing」大ヒット曲「Luka」収録
2−19−2
美女と野獣
ディズニー映画(92年)。
フランスの森の中の古城にかつて魔女に呪いをかけられ、野獣に姿を変えられた王子がいて、魔女がおいていった魔法のバラの花びらが散るまでに真実の愛を見つけられなければ、永遠に醜い姿でいなければなりません。そばの小さな町ではベルという美しい女性が住んでいて、ある日、行方不明になった父親を追って古城に迷い込みます……。
アラン・メンケン渾身のディズニーアニメ第2作。91年度アカデミー賞最優秀主題歌賞、最優秀オリジナル作曲賞受賞
リトル・マーメイド
ディズニー映画(89年)
海の王トリトンの娘、アリエルは海の上の世界に憧れるかわいい人魚のお姫様。ハンサムな人間の王子エリックを一目見るなり、恋に落ちてしまいます。海の魔女アースラは、アリエルの黄金のような声と引き換えに人間にしてあげようと言います。約束の3日間で王子の愛を勝ち取ることができるでしょうか……。
ディズニー低迷打開のため、アラン・メンケンを起用し、ミュージカル・ナンバーも含めて、めでたく大ヒットとなりました。それにしても低迷時期に公開された「ブラック・コルドロン」の続編はいつやるんでしょう?
3−3−8
「一世紀に一度〜」
この話もアメリカではデスの前に発刊されている「SEASON
OF MISTS」に噂話として出ています。
3−5−3
深夜映画
サンドマン詳解2巻「DEATH TAKES A HOLIDAY」の項参照。
4−15−4
ねずみなら妹が飼ってるわ
妹はディスペアのことです。こちらもアメリカではデスの前に発刊されているシリーズに、ディスペアの王国でねすみが走り回っている場面が出てきます。
4−20−2
2つのコイン
文献が全然無いので、細かい特定は出来ませんが、大昔、遺体の目の上にコインをはめる習慣がありました。イエス・キリストを包んだと言われる聖骸布(聖骸布自体は真偽の論争が繰広げられています)にも、目にコインがはめ込まれていた跡が残っています。
英語のイディオムで2セントは「one's two cents(worth)」つまらないものという意味合いもあります。お金を使わないできたディディ。唯一買ったものがアンク。この本のタイトルが「生の高価な代償」(High Cost of Living)。これらの対比を見てもテーマがはっきりしてくるのではないでしょうか。
おまけ
1998年11月にアメリカで出版されたVertigo:Winter's Edge 2より、デスのミニ・ストーリー:Winter's Tale:IT USED TO BOTHER MEの訳文(翻訳:Dent)を掲載します。デスが一世紀に一度生を持つようになった理由が明かされます。白黒6ページの短編です。
Winter's Tale:IT
USED TO BOTHER ME
ちなみにVertigo:Winter's Edge 1では一番美しいディザイア(Dent私見)が出てくる短編が掲載されています。