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短歌会 フランシーヌの会
HAPPY TANKA BALLOON

6月23日〜 1997年



沈み立つ ホテル七階 光漏る 海吹く風に 波の繰り言





■ ハニワでイック

黒●ハニワ顔 腕のワイプで怖い顔 おびえるヒロイン 大映エロス

山●空洞の埴輪の日々に耳をよせ 大和の風が吹きとおるとき

宮●身代わりに 庭に濡れたつ ハニワどの 面の表に なごり残さず

西●光洩る埴輪の薄目と圓(まろ)き肩久しく続ける節を奏でり

ひ●仕事終えきままなこの夜ふらふらとスナックはにわマスターよしお



■ホテル

宮●ひざ枕 チェックアウトは ウワの空 寝息と海風 シャツかける君

山●三日月の海に浮かんだホテルにて 潮が満ちてく水着の二人

ひ●沈み立つ ホテル七階 光漏る 海吹く風に 波の繰り言

西●魚(な)の腹を胸に抱きて二人寝る海辺のホテルに潮騒深し



6月25日 お茶の水にて宮殿 壮行会を開催。(もうたいへん)


■スッキリ

宮●スッキリし おぼろ月夜に 気もそぞろ 都の空に 星探す君

西●黄金のお茶喉過ぎてスッキリと交尾する犬視界をよぎる

ひ●酒が呼ぶ 胃を突き上げし 本音の具 路面に撒いて スッキリきりり

■壮行の歌(宮殿 モンゴルへ行く)

山●帰る日は君のうなじの夢うつつ流れた日々の記憶を白く

山●草原にあふれいずるは白き雲 君知らぬ我がモンゴルの夏

山●すべからくモンゴルの風身にまとい ユーラシアの命を贈る

ひ●モンゴルを 遠きに映す 君の眼に 燃える山火事 無事帰れとぞ

西●蜃気楼誘ふ世界へ向かふだらう君も吾も未だ等しく見者

西●もののふの足音駆け来る蒙古なる「フィールド・オブ・ドリーム」の一本の木として
                 (夢  の   原   野)



■プロポーズ

宮●図らずも 顔を合わせて 口をつく 我プロポーズに 阿吽のOK

西●流星群音無く降り積むこの道を歩くリズムよプロポーズせり

山●プロポーズする間もなくうなづいて 君が時となる夜に溺れる

黒●プロポーズ 隣のベンチも プロポーズ 同じセリフで マニュアルマリッジ

黒●大作戦 好みの2番が キスをする しかも5番の男で腹立ち

ひ●前笑顔後ろ眼で言うそのせりふ黒衣がゆれるプロポーズの日






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