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![]() 秋の木曽・旧道巡り
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1998/11/7,8
使用自転車:700C スポルティーフ
使用タイヤ:700 x 32
☆行程☆
1日目
妙琴公園駐車場−飯田市街
大平街道:飯田市街(大平街道・道標)−飯田峠−大平宿−大平峠(木曽峠)−妻籠
中山道 :妻籠−馬籠峠−馬籠
2日目
中山道 :馬籠−新茶屋−落合宿
東山道 :落合宿−川並−欅平−強清水−神坂峠−園原
園原―妙琴公園駐車場
☆妻籠宿〜馬籠宿
大平街道を走って妻籠にやってきた我々を待ち構えていたのは、観光客の波
であった。妻籠は写真などで見る風景からかなり期待をしていたのであるが、
この人の多さには参った。建物自体は昔の面影を残しているのだが、すべて観
光客相手のような物を感じてしまう。先程通ってきた大平宿とはおお違いであ
る。それでも人波をよけるように、自転車を押しながら宿場町の中を歩いてみ
た。途中観光案内所に寄ってみる。中にはパンフレットが置いてあり、妻籠の
写真,絵などが飾られている。どれも静かな宿場の写真であり、そんな時に再
訪してみたいと思わせる。特に奥に飾られていた水彩画はいい雰囲気を醸し出
しており、私が描く絵にとは比べ物にならないうまさである。(比べる方が間
違っている?)
妻籠をゆく 観光案内所を出て仲間のところに行ってみれば、妻籠宿の本陣の脇にあるベ
ンチのところで、みんなぼんやりと観光客の流れを眺めていた。ここは、平日
か早朝に来るものだと納得して、来た道を戻ることにした。車止めまで自転車
を押して歩き、そこから旧道をたどって、馬籠を目指す。妻籠〜馬籠間の旧道は一部舗装路で途切れているものの、しっかり整備され
残っている山道である。今回のツーリングにあたって、スポルティーフを選ん
だ私は山道の旧道はまたの機会に行けばいいと思い、できるだけ自転車に乗っ
てツーリングをするつもりであった。旧道を辿る仲間にわがままを言って、所
々で待ち合わせをしつつ、一人舗装路を走ることにした。まずは大妻籠で待ち合わせ。妻籠から馬籠に向かう舗装路は旧道を時々絡め
ながら登ってゆく。車の数が多くないのが救いである。しばらく行くと右側に
旧道らしき物が分岐している。石畳の道を上がってゆけば、神明茶屋という民
宿の前に出た。中からは何の匂いだろうか、香ばしい匂いが漂ってくる。その
先の山道を仲間が自転車を押しつつやってきた。先程登った石畳を慎重に降りて、ちょっとゆけば大妻籠。先程の妻籠とは大
違いで、観光客も無くひっそり静かに宿が並んでいる。人がいないだけでこん
なに雰囲気は変わるものなのか。宿の入り口近くにある水車をバックに写真を
一枚。大妻籠を過ぎれば、また旧道は山道となる。またまたここからは一人旅。(
みなさんわがまま言ってごめんなさい。)次は男滝,女滝で待ち合わせとして
出発する。舗装路でゆけば、男滝,女滝はあっというまである。山道を押して
いるみんなはまだ後だろうと、滝を見学に降りてみる。滝は吉川栄治が「宮本
武蔵」のなかで描いているというが、さっぱり記憶にない。川まで降りると2
つの滝が見えてきた。あいにくの曇り空で、川辺は薄暗く寒い。早々に戻るこ
とにする。戻ってみれば、まだ仲間は到着していないようである。この後、20分ほど仲間を待つ。が、いくら待っても来る様子が無い。これ
は、なにかトラブルがあったか,気づかず先にいかれたのだと思い、下るのは
いつでも簡単にできると、とりあえず峠まで行ってみることにする。道は川沿
いに緩やかに登ってゆく。峠が近くなったところで、
「か・ね・こ・さ〜〜ん」
の叫び声。仲間の一人が峠で叫んでいるらしい。う〜ん、はずかしい。叫び声
に応えたいが、こちらはぜいぜい言っている状態で応えるのはしんどい。峠ま
でもう少しと飛ばせば、峠で待っている仲間が見えた。峠に着けば、K原さんが心配そうに、
「捜索隊を出そうと思っていた。」
との事。ひぇ〜、心配かけて申し訳ない。どこですれ違ったが判らないが、無
事合流できてよかった、よかった。聞けば、10分前ぐらいに到着したとの事。
そんなに待たせた訳じゃなく、ほっとする。馬籠峠は頂上が切りとおし状になっており、茶屋が立っている。茶屋の脇に
は、馬籠峠の石碑が立っていた。茶屋ではみんな甘酒を頼んで休憩している。
ちょっと遅れてついた私は、そんなみんなの写真を撮るのであった。
馬籠峠の茶屋 さてここからは、今夜の宿である馬籠まで下るだけである。途中、峠の集落
を過ぎ、さらに下れば、石畳の続く馬籠宿入り口に着いた。宿場は結構な坂道
の間に作られいて、ここも妻籠ほど多くはないものの、観光客がぞろぞろと歩
いていた。今夜の宿の位置を確認し、石畳の道を降りてゆけば、水車が回る「
馬籠茶屋」に到着した。時間は日も暮れようとする午後5時であった。
馬籠宿 ☆馬籠宿
「馬籠茶屋」に荷物を持ってどさどさと上がり込んだ我々は、早速風呂に入
り、食事に向かった。「馬籠茶屋」では食事は向いの食堂でするようになって
いた。ぞろぞろと食堂の方へ行ってみれば数え切れない料理が並んでいた。料理に舌鼓を打ち後、満腹の腹をかかえてちょっと馬籠の歩いてみる。すっ
かり暗くなった街道は屋号を示す看板?に灯が点りいい感じである。まばらに
夜の宿場を散策する人が歩いている。下の常夜灯まで歩いて、戻って来る。部
屋に戻どり、明日の計画などを話すうちにうとうとしてしまった。Sさんに、
「風邪引きますよ。」
と布団を掛けられて、はっと目が覚めた。眠気が飛んでしまったその後は、う
だうだと話をして、ふたたびふとんに入ったのは10時頃であった。翌朝起きたのは7時位だろうか。朝食にはまだ時間があるので、早速朝の町
並みを見てみようと、カメラをつかんで外に出る。外は快晴。まだ朝日は差し
込んでいないが、明るい町並みが続いていた。朝から観光客はそんなにいない
だろうと思っていたが、それでも何組かの集団がおしゃべりをしながら脇を通
りすぎてゆく。通りに人がいなくなるのを待って、何枚か写真を撮る。昨日と同じ食堂で朝食を摂りお昼用の大きなおにぎりを宿からもらって、出
発の準備が整ったのは8時半を回っていた。ここから落合宿までは旧道を辿り
ながら下ってゆく。☆馬籠宿〜落合宿(2日目)
まずは石畳の道を下ってゆく。しばらく行くと、大きな道にでた。道を横切
り、さらに前に続く旧道に入ってゆく。道は緩やかに登りかえすようになる。
時々振り返って、馬籠宿が見える所を探すが、あいにくそんな場所は見つから
なかった。登りはすぐ終わる。旧道に沿って下ってゆけば、新茶屋にでた。新茶屋には民宿と石碑があった。石碑には島崎藤村の筆とされる、「これよ
り北 木曽路」の文字。「より」が「よっし」となっているのはここらの方言
か?傍には一里塚がある。先程越えてきたのが、十曲峠の頂上か?頂上には石
碑のたぐいが無かったので、ここが実質の峠であろう。K原氏はここがいたく
気に入った様であちこちで写真を撮っていた。道はここから美濃路へと変わる。
「これより北 木曽路」 この先旧道は石畳のつづら道となる。石畳は結構がたがたで、自転車を降り
て、押して進む。降りるには楽なこの道も、登るには大変だろう。石畳は数百
mに渡り続いていた。石畳の道を抜ければ、旧道は舗装道路に戻り、民家の脇
を抜けながら下に続く。やがて神坂峠に続く道にでた。落合宿の入り口はなかなか判らなかった。だいぶ下がってから、左手の町並
みがあやしいとのことで、左折。細い道を辿ってゆけば、ちょうど落合宿の枡
形の場所に出た。落合宿は今は当時の面影はないようで、ごく普通の町並みが
旧道沿いに並んでいた。ここで、小休止。ここからは古代東山道の難所、神坂峠を目指す。
コースタイム
11/7
妻籠 14:20−14:45
大妻籠 15:10
男滝・女滝 15:34−16:05
馬籠峠 16:25−16:37
馬籠宿 17:00
11/8
馬籠宿 8:40
新茶屋 9:02
落合宿 9:35−9:50