2000/APR/02   若乃花引退


ショックだった。ありゃ〜と絶句した。結局、国技館に足を運ぶ機会も得られぬまま、引退してしまった、若乃花。一度で良いから、ナマ若乃花に会いたかったし、大きな声で声援してみたかったのだが。

それにしても、「体力を補うだけの精神力に限界が来た」という引退の言葉・・・なんと、重い言葉なのだろう。自分自身と対話し続けた末の結論だと、その一言が語っている。きっと、この決心をするまでの間、毎日毎日、何度も何度も、自分の相撲に対する気持ちと、体力を確かめ続けてきたのだろう。

大型化する力士の中にあって、若乃花が綱を張ってい続けるのは本当に大変だったはずだ。大関だったらまだまだ引退をしなくて済んだだろう。貴闘力のように幕尻にあって、引退を噂されながら優勝する力士だっている。横綱になりさえしなければ、今もなお、若乃花の相撲を見られたのではないか、と思うと本当に残念だ。しかし、若乃花本人はそうは思ってないだろう。きっちりと自分の相撲に決着を付けた、そんな気持ちなんだろうと思う。

今までありがとう。勇気づけてくれてありがとう。まだ29歳。これからも頑張って。

 

ESSAY-INDEX     BACK     NEXT     HOME