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お母さんのための

日経新聞入門講座

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VOL024-国際会計基準  98/DEC/18 朝刊1面「国際会計基準大枠固まる」

国際会計基準(International Accouting Standards:略してIAS)とは一体何なのでしょうか。

通常、日本企業は、日本における会計基準に基づいて会計処理を行っています。そして、日本以外の国の企業もそれぞれの国の会計基準に基づいて会計処理を行っています。会計基準はその時代の要請や社会的な背景によって変化するものですから、当然のことながら、国が違えば、基準も異なります。企業がそれぞれ自分の国の中だけで活動を行っているうちは、それでも良かったんですが、現在のように、多国籍企業やグローバル企業と呼ばれるような企業が活躍したり、投資家が他国の企業に投資したりするようになると、不都合が生じるようになりました。

なぜか、というと、比較ができないからです。例えば、Aという国のBという企業と、Cという国のDという企業があったとします。同じ出来事があったとしても、結果的にBとDの財務諸表は違ってしまうケースもあります。A国とC国の会計基準が異なっていれば、その会計処理が異なるからです。2つの国くらいなら、比較表でも作れば大丈夫かも知れませんが、数が多くなったら、もう、お手上げです。

これを「比較可能性」と言いますが、これを確保するために世界で統一した会計基準にしよう、というのが国際会計基準です。

国際会計基準と日本の会計基準とは、やはり違いがあります。これをすごくというべきか、多少というべきか、見方によって違うと思いますが、日本企業に与える影響はかなりあるはずです。

もちろん、今すぐ国際会計基準が導入されるという訳ではありません。しかし、比較可能性というのは現在の経済社会が会計に要請している事柄ですから、大きな流れとして、その方向へ世界が動くことになるでしょう。従って、日本も日本だけの基準に固執し続けることはできません。ここのところ、日本の会計基準にいろいろ変化が起きていることは、このコーナーを読んで頂いているお母さんも感じておられると思います。これらの変化も、この大きな流れの中にあるものだと、お考えいただいていいと思います。

 

 

日本経済新聞社 http://www.nikkei.co.jp/

 

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