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VOL025-連結納税  98/DEC/19 朝刊5面「税制改正残された課題−法人税」

法人税課税の仕組みについての説明は少しだけVOL018の税効果会計のところでしました。法人の課税所得(会計上の利益金額に税務上の特別の計算《加算と減算》を追加して計算したもの)に法人税率をかけて計算される金額が、法人税額です。

法人税課税は、一つの法人(会社)単位に行われています。ところが最近、連結納税導入というのがトピックになっています。この記事にも「産業界が強く要望している」とあります。さて、何故なんでしょうか?答えは記事の中にあります。「連結納税制度は企業グループ全体の課税所得を算出し、まとめて納税する仕組みで、連結対象に赤字企業がある場合は黒字企業の税負担が軽減される。」

連結はおわかりですね(VOL002を参照して下さい)。そう、グループ企業全体をまとめて一つと考えた決算数字のことです。現在の法人税課税の仕組みでは、子会社も親会社もそれぞれが独立した法人ですから、別々に税額の計算を行います。ところが、連結納税になると、親会社と子会社の利益を合算して税額を計算することになります。だから、赤字会社が連結グループの中にあれば、黒字会社の利益と相殺されることになりますから、税額が少なくなるということになります。

結局今回の税制改正では導入が見送りとなったようですが、今後も連結納税導入に関する論議は継続していくでしょう。きっとこれからも紙面でこの言葉をちょくちょく見かけることになると思いますよ。

 

 

日本経済新聞社 http://www.nikkei.co.jp/

 

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