拾い猫雑記 その2(1997.11.5)

拾い猫雑記 その2(1997.11.5)



 記憶があいまいだが『ドリトル先生航海記』の始めのほうに、「猫肉、猫肉ー」というキャットフード売りの声がして、あれ、猫は魚じゃないかな、と思った覚えがある。ウチに来た片目の子猫も、初めこのHomePageでリンクも張った宅配ペットフード業者から買った缶詰を食べさせていたが、牛肉を焼いたのを5ミリ角くらいに切って与えると、むしゃむしゃ食べることがわかった。猫好きな人に聞くと、犬と同じようなもので雑食のようだ。ほうれん草をちぎったのをやると一生懸命食べている。幼猫のときに何でも食べさせると成猫になってからでも好き嫌いなく食べるそうな。
 猫は静電気のイメージに結びつきやすい。毛皮がパチパチするのから、連想するのだろうか。宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』でも、逃げ出そうとする猫がパチパチを火花を出す。たしかに子猫の手触りは毛皮といい、体の柔らかさといい、素晴らしく思わずほほえんでしまうぐらいである。
「猫ウィルス性鼻気管炎」は、ウチのベル(という名前をつけました)は治ったようだ。ただし9月15日誕生後(動物病院推定誕生日)にすぐこの病気にかかったので、片目はもう回復の見込みはない。妻の友達の猫はやはり片目をだめにして義眼をいれたそうだが、なんと十数万円かかるという。ベルは成猫になったら見えない目を摘出して、瞼を縫ってしまう予定にしている。なんでも、瞼に癒着した眼球は感染症になりやすいとのこと。走り回りはじめたから片目でも十分やっていける。
 だんだんわかってきたが、ベルはとんでもないいたずら坊主の側面があった。特に家族みんなそろっているとき(犬も含め)、突然カーテンを登り、カーテンレールの上に座ったりする。みんながいるときにやって「ぼく、こんなこともできるんだよ」と自慢しているようである。カオス(犬)は意外なことに、子猫を可愛がる。夜、知らないうちに階下で2匹で走り回っている音がする。ベルを動物病院に連れていくととても心配らしく、玄関で待っていて帰ってきたことがうれしいらしい。このことがあってウチでのカオスの株が上がった。

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