お絵描きソフトの楽しみ その4(1998.4.22)

お絵描きソフトの楽しみ その4(1998.4.22)



 

 だいぶ前、宜保愛子という占い師が「ペット霊」という言葉を作った。笑ってしまうのだが、逆からみれば、たしかにペットをいつも可愛がっていられる心理状態にある家というのは、平和な状態を保っているということがいえるかもしれない。先祖の墓参りをしたほうがいいですよ、というのも、複雑に考えることもなく、それだけの生活心理の余裕を持とう、ということに繋がらなくもない。
 その「ペット霊」という概念のなかに、ペットというのは人間と同じように供養するのも過剰でよくない、というのがあった。これもなんだか納得できるのは、ペットが言葉を通してではなく、感情や愛情、その存在を通して、人間とコミュニケーションすることだ。シェトランドシープドッグは立派な「羊飼い犬」であったが、日本にくればせいぜいわれわれ家族を一カ所にまとめておくのを好む習性が見られるくらいのものだ。玄関から出かける人に吠えるのは、はぐれ羊にならないようにという反応なのかもしれない。違うかもしれないが。
 つまり、ペットは人間の肖像と違って、その存在を人間のコミュニケーションに勝手に使われることを望んでいる、つながりの可能性があるのなら、どうぞその存在を使ってください、といっているような気がするのである。
 というわけで、立体図形の表面にウチの犬、猫の写真を張ってみた。立体図形はもっともっとおもしろいお絵描きができる可能性を秘めていて、いろいろつくってみたいが、とりあえずこれだけでもちょっとおもしろい。
 アプリケーションのソフトウェア(エディタ、画像、DTPなど)は自然に定番が決まってくる。これは必ずしも自分が使いやすいというのではなく、いちばん優れたソフトウェアということになると思う。お絵描きソフトについてはだいたいわかってくるような感じだ。ただ、立体的な画像を作る専用のソフトは別でもいいかな、とも思う。


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