小さくて可愛い、大きくて可愛い(1998.4.29)

小さくて可愛い、大きくて可愛い(1998.4.29)



 女性にはお年を召した方でもテディベアなどのぬいぐるみが好きな人が多い。地下鉄で1メートルはある巨大な熊のぬいぐるみに、レイプされているような感じで寝ている若い女性を見た。前に、大きな乳牛のぬいぐるみを見て、こういう物はもう一生地下鉄では見ないと思っていると、そうでもないから不思議なものだ。しかし、アニメーション映画『AKIRA』に出てきた巨大なぬいぐるみは不気味だった。シェトランドシープドッグは愛称を「シェルティ」という。シェルティはあまり大きくならない、とのことだったが、ウチのカオスは24キロほどに育った。息子も183センチの大男であるし、われわれ夫婦で育てると全部大きく育つのかな、と思ったこともある。大男の頭を小さい父親が「よしよし」などとやると、気持ちわるがられる。もうそんな年ではないし、髭面であるし。しかし、猫のベルは小さめである。
 シェルティは、実は、小型、中型、大型という具合に、トマトの実みたいにいろいろな大きさに育つらしいことが最近わかった。というのも、近所のスーパーマーケットにいた3頭のシェルティでは、大型が父犬、小型が母犬、中型が子犬、ということでそれぞれ成熟しているのを見たからである。で、どれが可愛いといったら、どうもカオスの大きさぐらいある父犬である。3頭とも可愛いが、3つ大きさの違うシェルティがいるとなお可愛い。
 僕はロリコンではないが、幼女がとても好きである(語義矛盾かもしれない)。といっても身近にいないからお話しできないのが残念だと常々思っている。昔、140センチ台のガールフレンドと、160センチ台のガールフレンドがいた。両方可愛かった、といったら話に落ちがつきませんね。
 女性はたとえばテディベアでいえば、もっとも「可愛い」と感じる大きさのアベレージはどのくらいだろうか? というようなことを考えていると、子馬でも子象でも可愛いので、可愛いのは大きさにはあまり関係ないのではないか、と思い至った。「可愛い」バランスが一定の比率で確立していれば、それは大きくても可愛いし、蟻のように小さくても可愛い。

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