黄色いナンバープレート(1998.2.3)

黄色いナンバープレート(1998.2.3)


水底のほうから
黄色いナンバープレートが浮かんでくる
数字は引っ掻き傷で消えかかっている

老人が三人いる
どうしてこうも
はっきりとしたものが顔に出るのだろう

ナンバープレートの境地は
黄色いことで
性格を表わし
それはすべてで
淵のほうから上がることで
示されるのは
フィールドが消えていることだ

方眼紙が
景を分割する
推移は
そのように微量の色の砂を
こぼす過程のように
なっている

清水鱗造 週刊詩 目次前頁(花の襲撃(1998.2.10))次頁(木の輪(1998.1.27))

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