消える 費やす(1998.7.28)

消える 費やす(1998.7.28)


火がある
消す 費やす
灰は零れる
花が打ち上げられる
夜空に消える
水色のカップを買う
コーヒーを入れる
ある日床に落とす
費やされた朝の数だけ

を買う
を買う

を賭ける
貨幣が屈折する

を費やす
を紙の上に火に炙る
還る

積乱雲は法的文書を意識せず
のうのうと消えていったこともある

遥かな真空に
三角錐が
いつでも飛んでいる
優しい鳥の骨も知らずに

清水鱗造 週刊詩 目次前頁(虹の管(1998.8.4))次頁(遠い夕立(1998.7.21))

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