缶(1999.4.6)

缶(1999.4.6)


赤い草

破線

市が立つ

ちゃんちゃんこを着るひげ面の男が
皿に
細い赤い筋を10本ばかり置いて
街のビルの罅を売る

缶は死にます
路肩の缶を
思いきり蹴ると
通りの中空に
斜めに止まる

清水鱗造 週刊詩 目次前頁(においのない歌(1999.4.13))次頁(水面の火(1999.3.30))

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