UNDERGROUND RESIDENTS
Nonsense Poems in Alice
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ALICE IN WONDERLAND
Director : Clyde Geronimi / Alice : Kathryn Beaumont
クライド・ジェロニミ監督『ふしぎの国のアリス』(ウォルト・ディズニー)
アリスの声優:キャサリン・ボーモント
 
ほとんどの人がアリスといえばブルーのワンピースに白いエプロン(?)姿の金髪少女を思い浮かべるんじゃないかと思いますが、それがこれ、ディズニー映画『ふしぎの国のアリス』のアリス。左下のビデオのパッケージをご覧ください。おなじみのアリスでしょ。このアリスを描くにあたりモデルとなった少女がキャサリン・ボーモント。当時12歳の少女です。

この作品もアニメーションでありながら、シュヴァンクマイエルの『アリス』とはベクトルの方向が正反対。悪夢的要素はいっさいナシの、ちょっとへんてこな夢の冒険物語になっています。
ディズニー作品には、主人公と、主人公を窮地に追いやろうとする悪者が登場しますが、ここでは善者対悪者の関係はありません。あえて悪者とするならば赤の女王になるんでしょうが、単なる傲慢な人、って程度で。それを言うならアリスを始め登場するヤツすべて、わがままで意地が悪い(笑)。しかし、そこはディズニー。特有の絵と動きで毒抜きしています。わかりやすいのは、きちがいティーパーティにおけるテニエル挿絵のやぶにらみのアリスが、ここではプンプンとかわいく拗ねている(笑)ところ。
余談ですが、ディズニーランド(日本のしか知りませんが)にいるアリス役の女の子の手を振る動作を見ると、上品だな〜と思います。思いませんか?ヒラヒラヒラ〜っと。

製作準備に3年、750人もの画家たちを動員し製作に2年を費やしたというこの力作、原作のアリスに見え隠れするブラックな要素を求めなければ、エンターテインメントとしては十分。深読みナシで楽しめます。
我が家の近くのレンタル・ビデオ屋には吹き替え版しか置いていませんが、お子さんと見るなら字幕スーパー版がオススメです。ディズニーの歌は英語の方がいい。絶対いい! ディズニーの何が魅力って、アニメーションはもちろんですが、なにより音楽が素晴らしいと思うのです。
2000年1月にオリジナル音源のすべてを収録したサントラのデジタル・リマスター版が発売されたのですが、これは買いですっ! 聴いてるだけで楽しい。中でもわたしのお気に入りは、お勉強がつまらなくなってお花畑でゴロゴロしながら歌う“In a World of My Own(私だけの世界)”。キャサリン・ボーモントの声が可愛らしくて。気分が明るいときには、ついこの歌を口ずさんでしまう私なのでした。

ディズニーのアリスは、見慣れているせいもあり自然に入ってくるから誰でも気軽に楽しめるファンタジーです。お父さんも是非見てくださいね。
2001.02.24 
  DVD VHS
発売元 パイオニアLDC ブエナ ビスタ ホームエンタテインメント
品 番 PIBA3004 VWSB4418
発売日 1998.11.25 1998.03.20
FILM 1951年 75分 アメリカ/ウォルト・ディズニー
監 督 クライド・ジェロニモ / ハミルトン・ラスク / ウィルフレッド・ジャクソン
製作総指揮 ベン・シャープスティーン
クリーチャー・
デザイン
ジム・ヘンソン
声の出演 キャサリン・ビューモント / エド・ウイン / リチャード・ヘイドン
ALICE IN WONDERLAND
Photo:国内版VHS
 
 
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