5人のアーティストのうち4人がビデオ作品ということもあって、 ちょっと単調な展覧会をいう印象を受けた。 あと、ビデオ作品中心であれば、ちゃんと座って観られるようにして欲しいように思う。
最も印象に残ったのは、Daniel Crooks の一連のビデオ作品。 街中を捉えた伸縮したり反転しながらながらパンする映像なのだが、 奥行き方向でその向きやスピードを変えているので、 歪む感じはもちろん、奥行き方向の多層性が強調されていて、面白かった。 体調が万全ではなかったせいか、凝視していたら、少し酔ってしまったが。
もう一点は、Craig Walsh, Contested Space (2006)。 トーキョーワンダーサイト渋谷の窓へのビデオ投影で、外から観賞する作品だ。 通りがかる人は誰も気付いていなかったが、 僕がカメラを向けたら、みなそれを観るようになった。 それも、女性を中心にかなりギョっとしていたのが、面白かった。 投影されているのは大量の昆虫、それも、ゴキブリかそれに似た昆虫だ。 ちなみに、案内パンフレットにも 「クレイグ・ウォルシュの作品は大量の昆虫を扱った映像になります。 昆虫が苦手な方はご注意下さい」とある。 どう注意せよというのか、と、思わず笑ってしまった。