TFJ's Sidewalk Cafe > Dustbin Of History >
Review: Perrine Valli: Myouto @ Super-Deluxe (ダンス)
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
2011/03/01
Myouto
ペリーヌ・ヴァッリ 『夫婦 Myouto』
Super-Deluxe
2011/02/24. 20:40-21:30.
Conception et chorégraphie: Perrine Valli. Creation son: Eric Linder.
Interprétation: Inari Salmivaara, Alexandre da Silva, Perrine Valli.
2009-2010.

Perrine Valli はフランスやスイスを拠点に contemporary dance の文脈で活動する フランス・エクサンプロヴァンス (Aix en Provence, FR) 出身のダンサー・振付家。 今回で三回目の来日だが今まで見逃していた。 TPAM (国際舞台芸術ミーティング) の 海外ショーケースの一として取り上げられたこともあり、 横浜公演 (横浜芸術劇場大ホール, 2011/02/20) は行かれなかったが、 その代わりに東京公演を観てきた。

フロアは真っ白で、道具はその上に2m×3m程の長方形の細く黒いフレームと黒い椅子のみ。 衣装も黒く飾り気の無いもので、electronica な音楽も合わせてミニマムな舞台だった。 ダンサーは男性2人に女性2人。踊るというよりゆっくりとした動きを使った表現だ。 「夫婦」「日本とヨーロッパのカップルのあり方」をテーマとした作品で、 床に置いたフレームをベッドに見立てたかのような場面もあったが、 モノクロームで無機質にすら感じる美術もあって、生々しさはほとんど感じられなかった。 こういうミニマムな表現は好みなので、写真映えしそうと感じた瞬間はいくつかあったのだが、 淡々とスローに展開するということもあって、観ていて集中が途切れそうになったのも確か。 「日本とヨーロッパのカップルのあり方」というテーマの動きへの反映がピンと来なかったのは、 自分がそういう事に疎いからかもしれない。