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Review: 春木 麻衣子 『photographs, whatever they are』 @ 1223現代絵画 (美術展)
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
2011/04/04
春木 麻衣子
『photographs, whatever they are』
1223現代絵画
2011/02/26-05/08 (月火休), 12:00-19:00.

1999年から活動する写真作家の展覧会。今までノーチェックだったが、先日薦められたこともあり、足を運んでみた。

露出アンダーによる「黒潰れ」を使って画面中の光が当たっている部分のみをフレーミングするような写真を撮っている。 ストレートなアプローチの『whom? whose? III』シリーズ (2010) では、 地中海沿岸らしき強い日差す石造りの路地を行く人を暗い通路の輪郭でフレーミングしている。 『neither portrait nor landscape』シリーズ (2010) では、 暗い建物の中から窓か開口部を通して外の風景を捉えている。 そして、黒い背景の中に浮かび上がるいくつかの光の長方形の中には人影が写っている。 コントラスト低めで粗く映されている外の風景は曖昧で、それぞれの間の連続性も明確ではない。 黒い背景に粗く模糊としたポートレイト写真を2〜3枚配置しているようにも見える 少々トリッキーは画面作りが面白く感じられた。

「黒潰れ」だけでなくなく露出オーバーによる「白飛び」を使った作品 『outer portrait』シリーズ (2009) では、 白い画面の中に人の上半身の姿を小さめに浮かび上がらせていた。 しかし、「黒潰れ」を使った作品に比べて間抜けた印象を受けてしまったのは、 画面全体の白さのせいだろうか。

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