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Review: 『メメント・モリ 〜愛と死を見つめて〜』 @ 白金アートコンプレックス (美術展)
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
2013/05/19
『メメント・モリ 〜愛と死を見つめて〜』
白金アートコンプレックス: 児玉画廊 [Kodama Gallery], アラタニウラノ [Arataniurano], 山本現代 [Yamamoto Gendai], London Gallery, 新素材研究 - 榊田倫之建築設計事務所
2013/04/13-05/18 (日月祝休), 11:00-19:00.

白金というか古川沿の四の橋近くにあるアートギャラリーの集まるビル、白金アートコンプレックス。 その5周年を記念する展覧会は、森美術館10周年企画展に呼応して、キュレータ (窮霊汰) として杉本 博司 を招いての企画だ。

白金アートコンプレックスに足を運ぶのも久しぶりだったが、 2000年代以降のハコという程度の印象だったので、まだ5年しか経っていなかったのかと。 企画の鍵となる 吉永 小百合 主演映画 『愛と死を見つめて』 (1964) (5Fの 新素材研究所 で上映されていた) と 展覧会全体、特に杉本の言う「劣情表現」相当作品の関係にピンとくることは無かった。 しかし、そんな中では 高嶺 格 の作品が印象に残った。

高嶺 格 「水位と体内音」 (2004) は、 平面方向が扇型の水槽の外周にあたる曲面をスクリーンに、 水中を裸で泳ぐ女性の映像を水槽越しに投影した作品。 裸体の全体が映ることがないうえ、像も粗めで、 適度に抽象化されら有機的な物体の動きに見えるのが良かった。 また、水槽の水もチンダル現象が生じる程度に微かに濁っており、 正面から観ると幻想的な残像が伴っているよう。 また、横から見ると、微かな光の筒が伸縮するよう。 そんな像の見え方も面白かった。