ブラジルの首都ブラジリアの主要建築を手掛けた建築家 Oscar Niemeyer の展覧会。
Le Corbusier と手掛けた国連本部ビルや、ブラジリアの計画都市の建築など、
漠然とした近代主義的なイメージしか持っていなかったので、
自邸の Casa das Canoas や
Museu de Arte Contemporânea de Niterói [ニテロイ現代美術館] での曲線使いなど、
カッチリとしたモダニズムとは違うことに気付かされたりしました。
といっても、はっきりとした色使いや幾何曲線使いに
ミッドセンチュリーモダンの時代を感じさせる展覧会でもありました。
毎夏恒例の夏休みの子供向け展覧会。 最も印象に残ったのは、日本を拠点に活動した (昨年死去) 服飾デザイナーの Jurgen Lehl。 服飾ブランドとしては知っていましたが、石垣島に年の1/3住んで、流れ着くブラスチックゴミを使っての作品作りなどしていたのか、と気付かされました。 プラスチックのキッチュな形状と質感を生かしつつ、漂流ゴミとは一見気付かないようにスタイリッシュに仕上げるあたり、 デザイナー的なセンスの良さと言えるのかもしれません。 得に、照明として作り込んだイスタレーションは、Namaiki とも共通するセンスを感じました。
会期末まで余裕があったのに慌てて観に行ったのは、
展示撤去要請のあった合田家の作品を
[関連報道1,
2]、
撤去される前に見ておこうと。
(結局、撤去されないこととして決まったようですが [3]。)
同じようなことを考えた人も多かったのか、このギャラリーだけ混雑していました。
撤去要請については、特に美術館側の経緯が表からほどんど見えず、なんとも判断しかねる所があります。
(きっと、美術館川からはきちんとした説明がされることなく、うやむやに事が収められてしまうのでしょうが……。)
撤去要請を受けた件の「檄」は、政治的な主張というより、漠然とした不満の繰り言をユーモラスに描いたようなものでした。
「物申す」という言葉も、その繰り言とのギャップをユーモラスにするもの。
作品全体としては、1980年代以降のフェミニズムや社会的問題を題材にした作品などでよく見られる、
作家の心象風景を作り込んだ大きな箱庭のようなインスタレーションのヴァリエーションのようでした。
観に行った日は、都内でも最高気温が35度を超え、今年一番の暑さとなった猛暑日。
そんな中、東京都現代美術館は空調設備不調となっていました。
企画展示室はまだ空調が効いている方で、暑くて居られないという程ではありませんでしたが、観ていても汗ばんでくるほどでした。
ホワイエやコレクション展示室は、むっとした暑さで、あまり長居したくないと感じる程でした。
カフェのように腰掛けてのんびり過ごす所であればこの程度でもいいのでしょうが、
歩き回りながら作品と向かい合うには、きつかったでしょうか。
作品撤去はされないこととなったと知っていたら、こんな暑さの中、慌てて観に行かなかったのに……。