20世紀後半に活動した彫刻作家 若林 奮 の回顧展です。 去年、神奈川県立近代美術館 葉山でやっていた展覧会の巡回です。 抽象的な金属彫刻ですが、ミニマルアートやもの派の直前。 「振動尺」など常設展等で観てもピンとこなかったのですが、この展覧会でそのコンセプトを知り、 指先を静かに添えて振動を感じ取るイメージが喚起されました。 展示は、彫刻作品だけでなく、むしろ、庭園の作品を多く紹介していました。 ランドアートではなく作庭というところに、世代的なセンスを感じました。 セゾン現代美術館 (開館当時は軽井沢高輪美術館) の庭園が、若林のものだったの今更ながら気付かされました。 熱心にチェックしていた作家ではなかったこともあり、気付かされた事もありましたが、 資料中心の展示は物足りなく感じたのも確か。 しかし、庭園を多く取り上げるとなると、仕方ないでしょうか。