Theater Rengensburgの ダンス部門の芸術監督・振付家を務める 森 優貴 の日本制作でのダンス公演を観てきました。 自分がアンテナを張っている方面から少々外れていたせいかほとんどノーチェックだったのですが、 偶然インタビュー記事を目にし、 劇場の YouTube チャンネル で 過去の作品のトレーラー (The Jouse, Loops, など) を見た所、 良さげだったので、足を運んでみました。
William Shakespeare の Macbeth をベースに、 Macbeth 夫婦に焦点を当てて抽象化した、二幕もののダンス作品でした。 舞台美術は抽象化的な背景にテーブルやソファなど。 取り囲むように配置された三体のマネキン様の人形は Three Witches でしょうか。 後半の薄いスモークをかけて照明を使って背景を消すなど面白いと感じる演出があったのですが、 Theater Regensburg の YouTube チャネルで観たほど、 スタイリッシュと感じられるダンスではなく、全体としてはいまいちピンときませんでした。
そもそも、会場が「伝承ホール」という日本の伝統芸能の公演のためのホールで、 ステージが狭くて奥行きもなく、およそダイナミックなダンスの動き向きではなさそうというのが残念なところ。 世田谷パブリックシアターのシアタートラムか、東京芸術劇場のシアターイースト/ウェストのような会場だったら、 そして、美術や照明にもっとリソースが割けていれば、もっとスタイリッシュな作品に観えたのかもしれないな、と。 そういう劇場やプロダクションのためのスタッフも含めて、ダンスはやはり総合芸術なんだと、つくづく思った公演でした。