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Review: Israel Galván: La Edad de Oro @ 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール (ダンス)
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
2018/11/17
イスラエル・ガルバン 『黄金時代』
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
2018/01/20, 15:00-16:30.
Coreografía: Israel Galván.
Israel Galván (baile), Alfredo Lagos (guitarra), David Lagos (cante).
Estreno el 17 de febrero de 2005 en el XIII Festival Flamenco Cajamadrid, Madrid.

フラメンコを起点としながら、Akram Khan との Torobaka など、そのジャンルを超えてコンテンポラリーダンスの文脈でも活動するスペインのダンサー/振付家 Israel Galván。 フラメンコの文脈で度々来日していましたが、それはノーチェックでした。 2016年にキャンセルになった Torobaka の日本公演を Akram Khan との共演ということで興味を持ち、今回の公演でやっと観ることができました。

黒い衣装に舞台装置を使わずスポットのダウンライトを中心に使うというミニマリスティックな舞台に、 数分の曲ごとに演技・演奏を区切るような構成演出で、ダンスの公演というより、音楽のライブを観てるよう。 Akram Kahn とのコラボレーションもあるくらいでナラティヴな演出などの仕掛けもあるかと予想していたこともあり、 確かに高速なステップなどの見所はあるものの、最初のうちは意外とオーソドックスだったかなと退屈しました。 しかし、中盤にもなると、ステップ音だけとか楽器音だけとか、音の切り出し方とかが面白くなってきました。 さらに後半になると、移動、回転や床に座る動きやユーモラスな仕草も増え、観客も温まってく感じもわかって、グッと引き込まれて、楽しめました。

客層も、コンテンポラリーダンスでは見ないような、おそらくフラメンコを踊っていると思われる方も少なくありませんでした。 スタンダードと思われる曲では客席からも掛け声が上がるときも。 曲や踊りの型を知っていればもっと楽しめたかもしれません。