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Review: Stereoptik: Dark Circus @ 東京芸術劇場シアターウェスト (ライブパフォーマンス)
嶋田 丈裕 (Takehiro Shimada; aka TFJ)
2018/11/24
ステレオプティック 『ダーク・サーカス』
東京芸術劇場シアターウェスト
2018/10/28, 13:30-14:30.
De et par Romain Bermond et Jean-Baptiste Maillet
D’après une histoire originale de Pef
Production déléguée: Stereoptik
Coproduction: L'Hectare scène conven­tionnée de Vendôme, Théâtre Jean Arp scène conventionnée de Clamart, Théâtre Le Passage scène conventionnée de Fé­camp, Théâtre Epidaure de Bouloire – compagnie Jamais 203.
Création Festival d'Avignon 2015

ビジュアルアーティストとして活動を始めた Domain Bermond と ミュージシャンとしての活動を始めた Jean-Baptiste Maillet という、フランスを拠点に活動する2人組による、 ライブドローイングならぬライブアニメーションと音楽生演奏を組み合わせたライブパフォーマンスです。

上手に打楽器やギターなど生演奏用のセット、下手にアナログのアニメーション制作に使われるような撮影台が置かれ、 コマ撮りでは無いもののライブ作り出したアニメーション的な映像をステージを投影していきます。 Bermondo の作り出す映像は、ドローイング、砂絵、紙人形など、アートアニメーションでよく使われる技法を駆使しつつ、 時にミュージシャンの Maillet の側にもカメラが渡り、ギターの内部から紙人形劇のような映像を撮ったり、水槽を使った映像を使ったり。 今度は何をするんだろうというライブ感も楽しめました。

映像は物語性のあるもので、出し物は悉く最後に失敗して人が死ぬというオチがつく “Dark Circus” を描いたもの。 Monty Python Flying Circus での Terry Guilliam のアニメーションなども思い出させます。 そんな脱力感あるユーモアを感じる話、少々ノスタルジックにフォーキーなインストゥルメンタルなロックな音楽も含めて、このテイストはかなり好みでした。 最近はかなり遠ざかってしまいましたが、1990年代後半、アートアニメーションを好んでよく観てた時があったことを思い出してして、ちょっと懐古的な気分になったりもしました。