ビジュアルアーティストとして活動を始めた Domain Bermond と ミュージシャンとしての活動を始めた Jean-Baptiste Maillet という、フランスを拠点に活動する2人組による、 ライブドローイングならぬライブアニメーションと音楽生演奏を組み合わせたライブパフォーマンスです。
上手に打楽器やギターなど生演奏用のセット、下手にアナログのアニメーション制作に使われるような撮影台が置かれ、 コマ撮りでは無いもののライブ作り出したアニメーション的な映像をステージを投影していきます。 Bermondo の作り出す映像は、ドローイング、砂絵、紙人形など、アートアニメーションでよく使われる技法を駆使しつつ、 時にミュージシャンの Maillet の側にもカメラが渡り、ギターの内部から紙人形劇のような映像を撮ったり、水槽を使った映像を使ったり。 今度は何をするんだろうというライブ感も楽しめました。
映像は物語性のあるもので、出し物は悉く最後に失敗して人が死ぬというオチがつく “Dark Circus” を描いたもの。 Monty Python Flying Circus での Terry Guilliam のアニメーションなども思い出させます。 そんな脱力感あるユーモアを感じる話、少々ノスタルジックにフォーキーなインストゥルメンタルなロックな音楽も含めて、このテイストはかなり好みでした。 最近はかなり遠ざかってしまいましたが、1990年代後半、アートアニメーションを好んでよく観てた時があったことを思い出してして、ちょっと懐古的な気分になったりもしました。