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旅のアルバム
イギリス
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イギリスは、随分前のことですがフランス、スペインの旅の帰り、シャルル・ド・ゴール空港が雪の為飛行機が飛ばず、イギリスに1泊することになったのですが、ロンドンまで行く時間もなく、ヒースロー空港に近いウィンザーをちょっと覘いただけでした。なんだか映画の予告編を見たようで、いつかゆっくりこの国を見てみたいと思っていて、やっと今回それが実現しました。
しかし長い休みを取るのはなかなか大変で、次に行く時は冬以外の季節にと思っていたのに、また同じ2月になってしまい、運悪くイギリス20年来の大雪で、バース、ストーンヘンジなど見られない所もあって残念でしたが、北の湖水地方は快晴で素晴らしい景色を満喫することができました。皆に冬のイギリスは最悪と言われましたが、観光客が少ない分ゆったりと旅ができ、雪を避けて移動しましたので、普段ツアーでは行かない町も訪れることができ、興味深いイギリス体験ができました。9日間の旅程の最後2日は留学中の息子に会うこともでき、地下鉄(tube)や名物ダブルデッカー(二階建てバス)で移動したり、パブに入って昼間からギネスビールを飲んだり、夜はミュージカルを見たり、ロンドンっ子に交じっていろいろ楽しい経験ができ、思い出に残る旅になりました。

地名をクリックしてお好きなところからご覧下さい
湖水地方 page1
ストラトフォード・アポン・エイボン 1
グロスター 1
ウィンザー page2
リッチモンド 2
ロンドン 2

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湖水地方
詩人ワーズワースやピーターラビットの里、湖水地方は数々の美しい湖と緑の草原と山々に囲まれ、その美しい風景は私たちの心を虜にする感動的な眺めで、寒さも忘れるほどでした。
ワーズワースの美しい詩は、この素晴らしい自然の中から生まれたのですね。
ウィンダミア
         ウィンダミア湖

イングランド北西部の湖水地方で最大の湖。

湖水地方は18~19世紀のロマン派詩人ワーズワースやピーターラビットの作者ビアトリクス・ポターがその自然を愛し、住んだ地方です。
ナショナル・トラストによって100年前とほぼ変わらない姿で残されています。
           
レイクサイドからクルーズを楽しむことができます。船の中でサウス・シールズから来たという親子に会いました。英国内でも人気の観光地なのですね。

クルーズ船からの眺め

湖畔の家々

湖畔のホテル

鴨ものんびり日向ぼっこ
ボウネス・オン・ウィンダミア

ウィンダミア湖東岸の湖水地方の中心地。
ホテルやレストランの他、ピーター・ラビットの世界展示館やピーター・ラビットの専門店(左画像)はじめ雑貨店、菓子店など素敵なお店があります。
     ピーター・ラビットの世界展示館

ビアトリクス・ポター創作のピーター・ラビットとその仲間たちの世界に入り込んでしまったような楽しい展示館。今にも本当のピーター・ラビットが出てきそうですよ。
  
ピーターラビットの作者ビアトリクス・ポターは美しい自然の湖水地方を愛し、ロンドンからこの地に移り住み、次々と作品を書いていきました。それがベストセラーとなり、その印税でポターは広い農地や山を買取り、自然をそのままの形で残しました。現在はナショナル・トラストによって当時の風景が守られています。
グラスミア
グラスミア

ウィンダミア湖からライダル・マウントへ

美しい光景が続きます
         ライダル・マウント

ライダル・マウントは詩人ウィリアム・ワーズワースが1813~1850年まで37年間暮らし、彼が最も愛した家として知られています。
広大な庭はワーズワース自身が設計したもので、四季折々の植物に囲まれ、庭からは美しいウィンダミアやライダル・ウォーターの湖が見渡せます。

家の前に広がる手入れされた美しい庭園
遠くにグラスミアの湖が見えます

3階の窓から見える素晴らしい眺め
Rydal Mountでは管理人さんにワーズワースについてお話を伺った後、有名な「水仙の詩」を朗読して頂き、アットホームな雰囲気のお部屋で奥様の手作りスコーンをご馳走になりました。ソフトなクロテッドクリームとイチゴジャムがスコーンとマッチして、甘過ぎずとっても美味しかったです。
     スコーンと紅茶の「クリームティー」

このようなスコーンと紅茶のサービスを「クリームティー」と言います。またサンドウィッチとスコーンとケーキを3段重ねのお皿(上の写真)でサービスしたものは「アフタヌーンティー」と呼ばれます。紅茶を愛する英国ならではの、気張らずにお客様をおもてなしできる素敵な生活習慣ですね。アフタヌーンティーだったら、気楽にティーパーティーができますよ。このぺージのアップが終わったら、本場のスコーンの作り方をレシピページにアップしますね。とっても簡単です。
          「スノードロップ」

ワーズワースの庭で、寒い中でもけなげに咲いている可愛い「スノードロップ」を見つけました。
シャクナゲの蕾も膨らみはじめ、、春ももうすぐです。

   「ヘリボー」(クリスマスローズの原種)

下を向いて恥ずかしそうに咲いている「クリスマスローズ」のような花を見つけたので、管理人さんにお聞きしたら、「これはヘリボーと言って、クリスマスローズとは葉の形が違う」と教えてくれました。よく見ると葉に深いギザギザがありました。調べてみると、ヘリボーとはクリスマスローズの原種で、学名は「Helleborus」で、ヘレイン(殺す)+ボラ(食物)の合成語と言われています。根には毒があり、下剤や強壮剤、心の病の薬として、また毒薬として使われていました。
          ダヴ・コテージ

ワーズワースがライダル・マウントに移り住む前、 1799~1808年の間に妹のドロシーと暮らした家。
グラスミアの町はずれにあり、かつては「鳩とオリーブの枝」という名のパブだった建物で、「ダヴ(鳩)コテージ」と呼ばれています。ここからも美しい湖の景色が望めます。

この家は白壁ですが、この地域はスレートとよばれる薄い石を積み重ねた灰色の家が多いのが特徴です。
ストラトフォード・アポン・エイボン
「シェイクスピアの故郷として有名な街」
シェイクスピアの生家をはじめ、今でも白壁に黒い木枠が特徴の
チューダー王朝様式の家並みが残っていて、落ち着いた雰囲気の町です。
            エイボン川

鴨がのんびりと泳ぐ長閑な風景です。
ストラトフォードと名のつく地名は他にもあり、「エイボン川沿いのストラトフォード」という意味でupon Avonが付いて、こんな長い地名になっています。それを知っていると覚えやすいですね。
この川辺でもスノードロップを見つけました。
          アン・ハサウェイの家

シェイクスピアの妻アン・ハサウェイの実家。
美しい茅葺き屋根の家(地主の家)が当時のまま保存されています。フランスから修学旅行の学生達が見学に来ていました。絵本に出てきそうな家ですね。
         シェークスピアの生家

父親は手袋製造と羊毛商を営んでいましたが、社会的地位を上げていき、市長にまでなりました。
1階の右端の部屋が皮手袋の工房です。1階にも2階にもベッドのある寝室がありましたが、当時ベッドはとても高価なものだったそうで、裕福だったことが窺えます。ベッドの長さが短いのが気になりましたが、当時は大きな枕で上半身を斜めに起こしたような姿勢で寝ていたらしいです。(まっすぐ背中を伸ばして寝るの死者であり、そういう姿勢で眠ると死の世界へ連れて行かれるという迷信らしいです。)

シェークスピアの庭で見つけた薔薇の蕾
    ストラトフォードで見つけたエコカー?

「ホット チョコレート」と書いてありますから、ココアなどを売っている車ですね。他には何を売っているのかな?
日本のリヤカー屋台とは違って、イギリスではクラシックな街並みに溶け込んでいますね。
自動車でなく、自転車でしかも車体は木というところがいいですね。
街中のさりげないポストや公衆電話もイギリスらしくて素敵です。
シェイクスピアの生家の近くにはこんな素敵なクリスマス飾りのお店がありました。クリスマスを過ぎても、ずっと飾っているんですね。
    
       ストーク・オン・トレント

     ウェッジウッド・ビジターセンター

ウェッジウッド創立250周年を記念して昨年オープンしました。先日の破産のニュースで心配していましたが、旅行では普通に見学することができました。
ここでは工房で実際の作業工程や、素晴らしい陶器の数々を見ることができます。ショップやすべてウェッジウッドの食器を使ったレストランもあるので、お買い物やお食事も楽しめます。
         ウェッジウッドの工房にて

バラの作り方はシュガー・クラフトととてもよく似ていて、一枚一枚作った花びらを重ねて1つの花にしていました。これだったらシュガー・デコレーションのバラと同じ様に私にもできるかな?
 
ロイヤルファミリー (ウェッジウッド)
           マナーハウス

マナーとはmanner(礼儀、作法)ではなく、manor(領主)のことです。お城の様な邸宅で、ホテルというよりも美しい館に招かれたゲストになった気分で、優雅な時を過ごしました。
2階の明かりの灯っている中央から左3つ分の窓が宿泊した部屋で、左の窓1つ分がバスルームというとっても広く素晴らしい部屋でした。
インテリアも美しく調和が取れていて、素敵すね。

クラシックなダイニングルームでの食事も映画の1シーンの様でした。壁の鹿の剥製がじっとこちらを見つめている様な・・・ 。 
朝起きると一面が銀世界に変わっていました。
 中庭のトピアリーも真白、まるで「ライオンと魔女」の雪の別世界の様なメルヘンの世界ですね。

ワンちゃんも寒そう!
グロスター(Gloucester)
グロスターはイングランドの南西部にあり、グロスターシャーの州都です。
グロスター(Gloucestar)のcesterとは古英語でfort(砦)の意で、「輝く川の上の砦」というような意味の町の名前です。セバーン川の渡河地点に設けられたローマ時代の駐屯地から発展した歴史のある町で、中世には商業中心地として栄えました。19世紀には工業が盛んになり、現在は航空機工業、重化学工業などが産業の中心となっています。

またこの町は、ピーターラビット・シリーズの一話「グロスターの仕立て屋」や、ハリーポッターの映画の撮影にグロスター大聖堂が使われたことでも有名です。

今回は雪の為、丘陵地帯にあるコッツウォルズのバイブリーなどの町には行けなかったのですが、コッツウォルズ地方の1都市であるグロスターの町をゆっくり味わうことができました。
     英国運河の「ナローボート」

運河の波止場には幅2mぐらいしかない細長いナローボートがいくつも停泊していました。
ナローボートとは、産業革命時代に石炭運搬船として生まれた船ですが、現在はこのボートでイギリス運河を旅する為に使われています。云わば船のキャンピングカーですね。
       グロスター大聖堂

グロスター大聖堂は11世紀の建物で、1216年、ヘンリー8世がこの教会で即位し、1327年にエドワード2世がここに葬られています。
最近では、ハリーポッターの撮影がここで行われたことでも有名です。映画で見たことのある所がありませんか。

回廊の扇形天井(ファン・ボールト)が特徴
ここがハリー・ポッターの撮影場所です

中にはいくつもの礼拝堂があり、
迷子になるくらい広いです



美しいステンドグラス
(このページの壁紙もこの大聖堂の
ステンドグラス画像から作成しました。)
           グロスターの町

こちらの建物は中世、チューダー様式の「ハーフティンバー」と呼ばれる木骨組の家で、各階が独立して、積み上げられていて、上にいくほどせり出しています。ドイツやフランスなどでもこの木骨組の様式が見られます。
グロスターには、他のコッツウォルズ地方でよく見らられる、蜂蜜色の石で作られた建物もありました。
         シュガーデコレーション

シュガーデコレーションの本場イギリスのケーキを見つけました。
シュガーデコレーションはヴィクトリア女王の時代にロイヤルウェディングのケーキから始まり、世界に広まっていきました。
イギリスのスーパーマーケットでもシュガーデコレーション用のケーキ台(シュガーペーストでカバーされた、飾り付けるだけのもの)が売られていたのにはビックリ。一般家庭にも普及しているということでしょうか。便利ですね。

面白い、カエルが彫られたベンチ

店の看板の上から猫が・・・
町中には楽しい動物がいっぱい!
左のパブでちょっと一休み。
イギリス人は、椅子があるのに皆立ち飲み屋の様に、立ったままカウンターで話をしながら昼でもビールを飲んでいるんですね。

この向いに「99store」を見つけました。日本の100円ショップの様ですが、雑貨中心の中に約1ポンド(約140円)で大袋一杯の山の様なジャガイモを売っていてビックリ。ポテトが主食というのもよくわかりました。
とっても可愛いベビー用品のお店を見つけました。
見ているだけで幸せな気分になれますね。
どの町にも素敵なショーウィンドウがありますね。
グロスター郊外には左の様な近代的なオフィスビルの集まる地区もあり、都市の新旧両面を見ることができました。(この立派なビルはどこの会社だろうとC&Gを調べてみたら、ロイズTSB銀行の住宅ローン関連の子会社でした。最近のニュースで英ロイズが実質上国有化という記事が出ていましたが、世界経済、今大変です。)
雪花の散る寒い中、ホテルの前に桜のような花が咲いていました。2月に桜? 花枝が短いので桃でしょうか。梅とは花のつき方や花びらがちょっと違うようですし・・・。もしかしたら杏の花?やっぱり桜かな?だんだん訳がわからなくなってきました。わかる方いらしたら教えて下さい。今の時期、春の花は期待していなかったので、ちょっと春の息吹を感じさせてくれました。
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BGM:グリーク作曲「ペールギュント」より「ソルヴェイグの歌」(by 湖舟庵)