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旅のアルバム
スペインの旅

初めてスペインに行った時は、マドリッドとトレドを訪れただけでしたので、今回は念願であったグラナダのアルハンブラ宮殿、ガウディの建築で有名なバルセロナや、友人の郷里サラゴサにも行くことができ、充実した旅になりました。
グラナダやバルセロナは勿論のこと、2000年の歴史を持つ美しい古都「サラゴサ」の街を知っただけでも、歴史の重みを肌で感じることができ大きな収穫でしたし、また現地の方との交流は私にとって貴重な経験でした。
世界遺産の数多く残るスペイン、まだまだ見どころは沢山あります。機会があれば、もっとゆっくりいろいろな街を見てみたいと思います。一度訪れたらまた行きたくなる、魅力いっぱいの国です。

サラゴサ
バルセロナ
タラゴナ、バレンシア
グラナダ アルハンブラ宮殿
ラ・マンチャ、マドリッド

(1)サラゴサ

サラゴサ ピラール聖母教会

マドリッドからAVE(スペインの新幹線)で東へ1時間半、中世アラゴン王国の首都だった「サラゴサ」があります。そのサラゴサ在住の友人のご家族に会いに行ってきました。このご家族と知り合うまでは、サラゴサという街を知らなかったのですが、レコンキスタ(国土回復戦争)後のイスラム文化とキリスト教文化が融合した「ムデハル様式」の建築物がいくつも世界遺産として残されていて、とても美しく歴史的にも重要な、興味深い古都です。
聖ヤコブの前に聖母が現れて1本の柱(ピラール)を渡し、ここに教会を建てるように言ったという、聖母降臨の伝説を持つ都市としても有名です。残念ながら大聖堂や教会の中は撮影禁止でしたが、ゴヤの絵もあり、それは素晴らしい装飾でした。ローマ時代から使われている橋や、遺跡も残されています。

サラゴサ (25枚)


スペインの友人は、「スペイン料理はイタリア料理よりもずっと美味しい」と言っていましたが、本当にどこの店よりも美味しいお母様のパエリヤやタパスなどスペインの美味しい家庭料理をご馳走になりました。日本に帰ってあのパエリアの味を思い出しながら、スペイン料理に挑戦しているところです。オリーブ油とニンニク、魚介類の出汁と調理時間が決め手の様ですね。
スペインのお菓子や料理については、「What's New No.24」で紹介しています。

 
(2)バルセロナ

グエル公園

1992年にオリンピックが開催された、スペイン第2の都市で、サグラダ・ファミリア、カサ・ミラ等のガウディの建築物をはじめ、ゴシック建築のカテドラル、世界遺産のカタルーニャ音楽堂等々・・・見どころいっぱいの街です。飛行機で隣になったフィンランドの女性がバルセロナで建築を勉強していると仰っていましたが、建築学的にもとても興味ある都市なのだと思います。歩道の敷石までガウディのデザインなのには驚きました。ただ、治安は良くないので、気をつけなければいけませんね。バルセロナの人とマドリッドの人はあまり仲がよくないとか。ライバル意識が強いのでしょうね。
  
(3)タラゴナ、バレンシア

タラゴナ ローマ円形競技場

 バルセロナから南へ1時間、地中海に面した、ローマ時代の遺跡が残る世界遺産の美しい街「タラゴナ」があります。この街は紀元前218年にローマ人に征服された後、タラコネンシスの首都として栄え、紀元前1世紀には100万人を超える大都市となりました。ローマ皇帝も好んだ街で、ローマのコロッセオの様な円形競技場や2世紀頃造られた水道橋など、多くの遺跡が今なお残されています。
 また、バレンシアから南へ約140km下ったところに世界遺産エルチェの椰子園」があります。この椰子園は8世紀イベリア半島を支配していたアラブ人が雨の少ないこの地域にアラブの灌漑農法を導入し、ナツメヤシを育てたのが始まりです。ヨーロッパ最大規模の椰子園で、1894年にオーストラリア皇后エリザベートが訪れたのを記念に名付けられた7本の幹の「皇帝の椰子」が有名です。エルチェの街ではいたるところに椰子を見かけますが、温暖な地中海性気候の地域らしい光景です。
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タラゴナ、バレンシア (19枚)
1.タラゴナ 地中海のバルコニーからの眺め
2.タラゴナ ローマ円形競技場内部
3.タラゴナ ローマ時代の円形競技場
4.タラゴナ 紀元前218年ローマに征服され大都市に発展
5.タラゴナ ミラクル公園(円形競技場横)のオレンジ
(4)グラナダ アルハンブラ宮殿

アルハンブラ宮殿

スペイン旅行のハイライトとも云える一番人気の「アルハンブラ宮殿」をご紹介します。
スペインの南、アンダルシア地方の古都「グラナダ」にはイスラム芸術の最高傑作と云われる「アルハンブラ宮殿」があります。(アルハンブラとは赤い城の意味。)
13世紀初め頃からイスラムの宮殿造営が始まり、14世紀に完成。約250年間ナスル王朝の都として栄えました。1492年スペインの国土回復運動(レコンキスタ)によりキリスト教がグラナダを奪回しますが、イサベル女王はこの美しい宮殿を大事に保護し、居城となりました。
その神秘的な美しさは今なお私たちに感動を与えてくれます。
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グラナダ アルハンブラ宮殿 (18枚)
(5)ラ・マンチャ地方、マドリッド

ラ・マンチャ地方 コンスエグラの風車
セルバンテスの小説「ドン・キホーテ」の舞台となったラ・マンチャ地方コンスエグラの丘の上に並ぶ風車。360度見渡せる雄大な風景です。この地域はサフランの産地としても有名です。また、地元の人の作る日本の常滑の様な赤土の陶器はアラビックな陶器とはまた違った素朴な趣があります。
今回はサラゴサ行きがメインの目的でしたので、マドリッドではあまり観光はしなかったのですが、プラド美術館は何度見ても素晴らしく、ゴヤ、ベラスケス、グレコの世界に浸ってきました。
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ラ・マンチャ地方、マドリッド (17枚)
スペインのお菓子や料理については、「What's New No.24」で紹介しています。
     
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スペインの歴史
B.C.14000代 スペイン北部 アルタミラの洞窟壁画が描かれる
B.C.12世紀 フェニキア人 アンダルシアの沿岸部に都市(カディス)をつくる。
ギリシャ人もイベリア半島に進出。
B.C1000頃 ヨーロッパ中部からケルト人が侵入。
B.C.227頃 北アフリカのカルタゴ人が植民地を作る。
B.C.201 ローマ軍、カルタゴを破り植民地を奪う。約600年ローマの支配の時代になる。
B.C.27 ローマ皇帝アウグストゥスがイベリア半島を3州に分割。
A.D.507 西ゴート族が侵入。西ゴート王国を建国。首都はトレド。
711 イスラム教徒がイベリア半島に侵入し占領。イスラムの支配が600年以上続く。
イベリア半島にイスラムの小国(セビーリヤ王国、サラゴサ王国、トレド王国、グラナダ王国、バレンシア王国など)が乱立、戦乱が続く。
1085 トレドがキリスト教勢力のカスティーリャ王国に征服される。
1479 キリスト教勢力のカスティーリャ王国とアラゴン王国との合併により、スペイン王国成立。
1492 キリスト教徒による国土回復運動(レコンキスタ)達成。
スペインがイスラム文化を受容したことが、文化的に重要な意味を持つことになる。
スペイン女王イサベル1世の援助を受け、コロンブスが新大陸を発見し、大航海時代の幕開けとなる。
1520~30代 コルテスがアステカ文明を、アルバラードがマヤ文明を、ピサロがインカ文明を滅ぼし、アメリカ大陸はほぼスペインの植民地となる。
世界中に植民地を獲得してスペインの黄金時代を迎える。
1588 イギリス上陸を計画したが、ドーバー海峡で無敵艦隊はイギリス海軍に敗れる。
スペインの大西洋支配が揺らぎ、植民地を失っていく。
1701 スペイン王位継承戦争始まる。
多くの植民地を失い、イギリスにジブラルタルを奪われる。
1808 ナポレオンの侵攻。ナポレオンの兄ジョゼフ・ボナパルトがスペイン王ホセ1世となるが、スペイン独立戦争始まる。新大陸の植民地にも独立の動き。
1873 自由主義者のクーデターにより第一共和制成立。
1874 王政復古。立憲君主制の政治体制に移行。
1898 米西戦争に敗北。フィリピン、キューバの独立。
20世紀 国内の動乱続く。
1923 プリモ・デ・リベラ将軍による軍事独裁開始。国内産業の育成、公共事業など、経済発展を図る。
1929 反独裁の動きが高まり、世界恐慌のあおりで軍事独裁政権は破綻。
1936 1936年総選挙で人民戦線派が勝利するが、フランコ将軍がクーデターを起こし、スペイン内戦が始まる。(人民戦線政府 対 フランコ将軍引きいる軍部)
1939 フランコ将軍の国民派の勝利。フランコ独裁政権1975年死去まで続く。
第二次世界大戦が勃発するが、スペインは参戦せず。
60年代
~70年代
スペインの奇跡と言われ、経済成長を遂げる。社会基盤充実。
1975 フランコ死去により独裁政権終結。ファン・カルロスを国王とし立憲君主制へ移行。
90年代 経済は一時停滞。 EUの統一と共に復興。
1992 バルセロナオリンピックや万国博覧会をセビーリャで開催。
2002 ユーロの運用を開始。
2008 サラゴサ国際博覧会開催。
【課題】 ユーロ導入によりインフレ。EUの中でも高い失業率。

     

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