ミルク /95/08/10


波照間島滞在記8/10pt.1

8/10晴れ
その1

今日はムシャーマ。祭は朝9時に始まり、夕方まで丸1日続く。朝食の時のごはんでお にぎりをつくる。

島の真ん中の公民館の前の広場が会場。まずは ミチスネー(仮装行列)。島の5つの集落が3組に別れ、行列をつくって公民館前に集結する。それぞれの行列の先頭に少年の旗持ちが縦に長い組の旗を掲げている。次に木の枝に様々な飾りや玉をつけたミルクナーリ(弥勒の実)を持った子供。その次に主役である未来神ミルク。このミルクの姿は非常にインパクトが強い。(写真)うちわを持ち、長い杖をつきながら左右をゆっくりと見渡しつつそろりそろりと歩いていく。各組の長老格の人が演じるらしいがなんだか現実離れしている。

そのあとはだいたい年齢別に7、8人のグループがいくつもつづき、踊ったり唄ったりしている。伝統的衣装を着ている人が多いが(80年も前の衣装もあるそうだ)、中にはポリ袋を細工して作った衣装にとんぼメガネをしたおばさんたちや全身を黒く塗って葉っぱの腰蓑をつけ「わたしぃ〜のぉ〜らばさ〜ん〜しゅ〜ちょ〜の〜む〜すぅめぇ〜」などと唄っている男の子達もいてなんだか伝統行事らしくない。踊っているグループ毎に三線弾きがついて唄っているがその歌もグループによってばらばら。弾く代りにラジカセでテープをかけてるのもいて、全然統一がとれてない。さすが沖縄だ。

行列の最後のほうは再び伝統的スタイルに戻り、若者が棒や刀を2人1組でふりまわし武術的な演技を見せる。また、4、5mはある竿に木で出来た魚をぶらさげ漁師の格好をした者が釣のパフォーマンス。そして太鼓持ちと獅子で行列は終わる。またブーブザという道化役がうろうろして行列や見物人にちょっかいをだす。このひとはミルクのだんなだという。ということはミルクは女の人だということだ。


ムシャーマ
お盆の祭と豊年祭が合体したもの。豊年祈願、五穀豊穰、無病息災を祈り祖先を供養す る。



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