と、いっても案の定、時
刻通りには始まらず、予定を30分過ぎてようやく始まった。
午後の部は公民館脇のス
ペースにつくられた舞台で行われる。周りを木が取り囲んでいて、その幹を結んで青い
ビニールシートが日除けのため張られている。人々は思い思いに木陰に座り込んでステ
ージを眺める。午後の部は「余興」とアナウンスされ、各組7、8個ずつ、舞踊、狂言
(ウチナーグチによる寸劇)を演ずる。午前とうって変ってだらっとした雰囲気だ。だ
いたいおなじようなことの繰り返しで、島の人の関心は同級生や友達が出ているとかど
こどこの娘は綺麗になったとか、あいかわらずあそこの息子は度胸がないとか、まあ品
評会兼発表会の様なもので、よそものが見ると楽しみは半減だ。この祭は何年かで島の
全員が最終的には参加するようだ。。準備には1週間かけ、分担して衣装や小道具をつくるそうだ。。
3時、4時になるといよいよだれて来る。4時半頃に軽い通り雨が降る。最後に女の人
が歌うトゥバラーマ(究極の八重山の唄)の美しい響。舞台が終わり、3つの組の獅子
が一度に獅子舞をする。しかし、胴体が葉っぱのせいかどこか間が抜けている。つまず
いて崩れる獅子もある。そして再び仮装行列が帰っていく。しかし、行きと違って結構
出来上がっている人が多く千鳥足で踊る人もいるし、子供を脅す獅子の口は酒臭かった
りして、ワンピースのドレスにさといもの葉を被って赤ん坊を背負ったまま踊っている
女の人もいたりと、行き以上にごたごたしている。
こうして5時半頃にようやく祭は終
わった。