初めてネットワークコミュニケーションを体験する人へ

メーリングリストのエチケット

ー 心得ておきたいメーリングリストのマナー ー

 インターネットでのコミュニケーションとしてメーリングリストは身近なものとなりました。そのせいか、ネットワークやコンピュータそのものに不慣れな初心者がおこしがちな失敗もメーリングリスト上で多く見かけます。メーリングリストではちょっとしたミスでも参加者全員にそれが行き渡ってしまい、時として多大な迷惑をかけてしまいます。とはいえ、ネットワークで敬遠されたり、ご法度とされているのはどんなものか、なかなかわかりません。その場になってはじめて知ったというケースも少なくないはずです。
 メーリングリストは人と人とのコミュニケーションを最も深められる場です。そのような場で初心者がこれだけは知って参加する方がよいエチケットをまとめてみました。

<基本的なエチケット>

● メーリングリストは面識のない人達が集まる場
 メーリングリストは不特定多数の人が大勢集まるところですから、日常生活で面識のない人と接するときと同じ姿勢を忘れないでください。独りよがりの望みもしないおちゃらけた言動や、あまりにぶっきらぼうな態度をとりすぎますと、大勢の人に迷惑をかけてしまうのです。また、相手に潜在的に悪い印象を持たれてしまい、修復に時間を要するようなぎくしゃくしたしこりを残す原因ともなります。文字でのコミュニケーションは自分だけわかる悪ふざけほど相手には伝わりません。
 メーリングリストで大勢の人とやり取りをするときは

  1. 場をわきまえず、やみくもに“ウケ”を狙うような言動や行為は悪ふざけと受けとられ誤解を生みます。
  2. 初対面の人に見境なく冗談を投げかけるのは相手だけでなく読み手にも悪印象を与えます。そのしこりはなかなかとれません。
  3. 真剣な話題に茶を濁すような話を出されたときほど不愉快なものはありません。冗談が冗談ではすまされなくなります。望まれないときにギャグを持ち出されれば相手は不信感を抱きます。
  4. メーリングリストに入った段階ではまだメールを出している人と気心の知れた仲間にはなっていません。これを忘れて初対面の人にあいさつもなしに馴れ馴れしく接すれば、“ひんしゅく”をかいます。
  5. 相手が要求しているものを読み取る努力を怠り、独り善がりな解釈をすれば支離滅裂なあるいは的外れな回答をします。
  6. あたりまえのことですが、メーリングリストは自分一人が参加しているのではありません。

といったわきまえを心得て参加しましょう。


● メールを電話の会話がわりに使わない
 容認されるMLもありますが、メールを電話での会話のような使い方、たとえば相手が話した内容に対し単なる独り言のような内容だけを1通ずつ書くようなことは歓迎されません。なぜなら、そのメールを読んでもそこから得られるものがないからです。あいづちや反復表現などが代表的な例です。メーリングリストには同じような仲間がおり、つい楽しくなり何でも書いてしまいがちですが、読まれなくてもよいメールを出すのは好まれません。自分だけ書いておもしろがるメールにならないよう心がけるのが賢明です。

● メールは会話ではなく文章として伝えるもの
 メールを日常会話と同様な使い方をすると、内容が読みにくくなるばかりでなく、あまりにも馴れ馴れしい態度にとられ、かえって読み手に不快感を与えるときがあります。これは、メールは会話のように耳で聞き取るのではなく文字を文章として読み取るところに違いがあります。特に文字だけで相手の意図をくみ取らなくてはならないのがメーリングリストのコミュニケーションです。単に会話を文字にするのではなく、相手に自分の伝えたいことがわかるような文面にまとめあげるのが以心伝心のコツです。

<入会・脱退>

● 入会依頼は誠意をもって
 「管理人に入会希望のメールを送ってください。」となっているメーリングリストは、管理人が直接手作業で登録をしています。その際、入会希望のメールとして

といったものは極めて失礼です。見ず知らずの人に物事を頼むというスタンスがあまりにも欠けています。最低限、「○○ML入会希望」と表題につけて、
のように、相手に誠意あるメールを書きます。これがメーリングリスト参加への第一歩なのです。

● 入会案内は必ず保存しておくように
 ML入会後、初めて送られてくる入会案内は必ず保存しておくようにします。ここにはメーリングリストを脱会するための方法や管理人の連絡先が書いてあります。その他、参加時の注意事項やそのML独自のローカルルールが記載されていますので、必ず目を通しておくようにしてください。

● 自分で脱会できないときの注意
 多くのメーリングリストでは管理作業をコンピュータの自動処理で行っており、こういったMLは自分で自由に脱会をすることができます。脱会コマンドを使って自分で処理する自信のない人は管理人に依頼することになりますが、くれぐれもメーリングリストの投稿先に「脱会させてください」といったメールを送らないようにしてください。必ず入会案内に書いてある管理人のアドレスに直接メールを送るようにしてください。MLで何か話が盛り上がっている最中にこういったメールが飛び込むと水を差された雰囲気になってしまうからです。

● 脱会依頼をする際の心得
 管理人に直接メーリングリストを脱会処理してもらうとき、サブジェクト(メールの表題)も書かず、本文に「脱会希望」や「脱会させてください」の一言しか書いていないメールは主催者に対して失礼です。まず、この点は必ず認識しておいてください。メーリングリストを主催、管理するのは人ですから、自分自身も相応の節度ある態度をとることを忘れてはなりません。複数のMLを主催している管理人もいますので、自分はどのMLに入会しているのかを書き、名前ぐらいは名乗り、「○○ML脱会希望」などのメールの表題をつけ、そして退会したい旨をはっきり書くようにします。そしてできれば感想を書くなどしていただけると管理人としてはうれしいです。

<メールの送信>

● テストメールは出さない
 「初めてなのでテストメールを出します。」や「メールソフトのテストです」と言ってメーリングリストにテストメールを出すのはご法度です。メーリングリストはたくさんの人が参加している場ですから、個人的な試験目的のメールは無用な内容のものと同様です。
 テストメールは自分のアドレスに出すと誰にも迷惑はかからずに送信テストができます。

● メールには使えない文字があります
 ワープロの文書と異なり、メールには使用できない文字や記号があります。これについてはPART IIIにて詳しく説明しますので、ワープロ経験者の方はご一読ください。

● 元のメールを後ろに全文つけて送るのはマナーではありません
 インターネット初心者に最も多いのが、返信をするときに元のメールを全文つける行為です。こういう送り方が電子メールの作法と思っている人が多いようですが、まったくの嘘でマナーでもなければ常識もありません。特にメーリングリストではもっとも嫌われます。これについてはPART Vにて詳しく説明しますので、初心者の方は一読をおすすめします。

<メールソフトの使い方>

● マイクロソフトのメールソフトは送信形式の設定変更を
 初心者が知らずして失敗する一番多いケースです。マイクロソフトのメールソフトOutlook Expressには文字の色や大きさを自由に変えてメールを送れるHTMLメールという機能がありますが、これは同じHTMLメールを読めるソフトを使っている人同士でなければ正しく表示できません。そうでない場合、本文の最後に自動的に添付される文字のレイアウトを記述した目ざわりなコードを相手に直接読ませてしまい不快感を与えます。このコードが記述されていることは送信者には何も見えていないため気がつきません。メーリングリストでは参加者は種々のメールソフトを使っているので、こういったメールは大変嫌われます。マイクロソフトのメールソフトを使うときは初めにこの設定を外さなければなりません。メニューにあるオプションを選択し、メールの送信という項目にある送信形式を「HTML」から「テキスト」に切り替えることで問題は解決します。OutlookExpressを含む代表的なメールソフト具体的な設定方法については以下のページが参考になります。

 マイクロソフト社からもこの設定に関する変更方法が公開されています。

● メールソフトの設定は確実に
 特に多いのが、メールアドレスの設定ミスです。本来、abc@xxx.yy.ac.jpというメールアドレスのところを、メールソフトの設定の際にスペルミスをしてabc@xxx.yyz.ac.jpと書いてしまうとメーリングリストの登録時にその誤ったアドレスが登録され、配送エラーとなってメールは届きません。管理人が急ぎそのアドレスを外す作業をしなければならなくなります。こういったケースは非常に多く、また当事者も意外と気づいていません。メールソフトに自分のメールアドレスを記入する項目はしっかり指定のアドレスを書いておくようにします。

● メールソフトの基本操作は覚えておくこと
 基本的なメールの読み出しや送信のしかたをマスターしてからメーリングリストに参加することをおすすめします。メールの受信が自分でできなければ未読メールの処理がさばけずメールボックスをいっぱいにしてしまいます。また送信方法がわからないままメールを書けば途中で送信して中途半端なメールを送ってしまうことになるからです。どんなメールでもメーリングリストへ送れば参加者に配送されますので、基本的なメール操作の習得をしっかりしておくのが望ましいです。

● むやみに送信ボタンは押さないように
 初心者の中にはメールソフトの操作がわからないまま、ソフトを終了したり書きかけの文書ウィンドウを閉じようとするときに送信ボタンを押して終わらせる人がいます。しかし、こういった不要な送信ボタンを押すことによる終了操作は誤った使用方法で、相手に無用なメールを送りつける結果となり、特にメーリングリストでは参加者すべてに失敗メールが送ってしまうため迷惑をかけてしまいます。いかなる時でもメールの送信ボタンはメールを書き終えて十分出せる時のみ押すように、くれぐれも途中で作業を中断するためには使用しないでください。また、書いたメールが送信されたか不安で何度も送信ボタンを押すといったようなことは絶対にしないでください。同じメールを参加者全員にいくつも送りつける原因となります。

 メーリングリストの参加者は自分だけではなく、また送られてくるメールの送信者だけではありません。読むに撤している人が大勢いて成り立っています。つい忘れがちになるのがこの点です。誰でもはじめてのときは多くの失敗をします。しかし、なるべくはじめのうちに解決できるものは体得しておくのがベターです。
 メーリングリストにどう参加してよいかと言った情報はなかなか少ないのでこれらが参考になれば幸いです。


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