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にし・たかヲのサッカー日誌98-99/その13



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6月11日(金)
 ありゃま。巨人、西山が先発したのに勝っちゃった。清原も逆転3ランだ。長嶋も元気はつらつだ。嬉しいんだか悲しいんだか、よくわからなくなってきた。俺って、長嶋に辞めてもらいたいのと、巨人に優勝してほしいのと、どっちにプライオリティーがあるんだ? 分裂症的巨人ファンの苦悩。

 EURO2000予選、イングランドはブルガリアと引き分けたとか。大ピンチ。スウェーデン、ポーランド、ブルガリアと一緒で、きついグループに入ったとは思っていたが、それにしてもパッとしないなぁ。もしかしてマンチェスターの連中が「抜け殻状態」なんだろうか。そりゃ彼らも人間だからホッとして気が抜けることはあるだろうけど、しっかりしてくれ。フランスも、アンドラ(そんな国、どこにあんどら?)に1-0の辛勝で不安いっぱいだ。ほんと、ヨーロッパを勝ち抜くのは楽じゃない。だからこそ欧州選手権という大会は価値があるんだろうけど、もうちょっと本大会への参加国を増やせないもんか。16じゃ、W杯の欧州枠と大差ないじゃん。あ、W杯が多すぎるのか。増やすとレベル下がるしね。やっぱ、共催で開催国2つっていうのが問題なんだと思う。今後ますますビッグイベントの共催が増えるとしたら、開催国も(何らかのアドバンテージを与えた上で)予選に参加させる方式を検討したほうがいいんじゃないの。具体的な方法は思いつかないけど。

 そういえば一昨日、BS-1のフランスW杯ハイライトで、日本×ジャマイカを見た。日本のゴール・シーン、呂比須がヘディングしたボールがどうして中山の足元に落ちたのか、どうしても解せない。よく言われているように、呂比須はやっぱり「シュート」したんだと思う。間違いなく頭をゴールに向かって振っていた。つまり、当たり損ね。あれが飛び込んできた中山に絶妙のタイミングで合ったのは、ひょっとして偶然? ま、いまさらどうでもいいことではあるが、謎である。ジャマイカの2点目は、なんだか中学生並みの取られ方だった。小村ぁ。

6月10日(木)
 タイガース、6年ぶりの首位。えらいもんだね。かたや巨人は最下位ながら3.5差に迫ったとかで、またぞろナベツネが「優勝したら長嶋続投」なぞと口走ったらしい。ってことは、優勝逃せばクビにするのか? そうなのか? だったら俺、「西山禁止法」を引っ込めるよ。西山、西山、雨、西山だ。最下位ロードまっしぐらだぜベイベ。でも、長嶋のそんな辞め方を世間は許すんだろうか。優勝して勇退、しか道はないんじゃないの?
 その巨人に、こんどはオリックスから伊藤隆が来るらしい。吉原、柳沢(いずれもFWじゃなくて捕手のほう)という好素材を育てることもできずに放出し、光山だマルチネスだ伊藤だと場当たり的な補強をしているチームなんかに、未来はないな。ばか。

 それにしても中田である。18億円出しても耳しか買えないのかぁ。いや、ガウチJr.がそう豪語したらしいんですけどね。「耳」を単数形で言ったのか複数形で言ったのか定かじゃないが、どっちにしても高い。首から上だけで、ヴィエリ(58.5億円!)の値段を上回ってしまいそうである。中田の耳ひとつで、名波は何人買えるんだろう。「爪のアカ」はいくらかな。バラ売りすんなよ。

 名波、羨ましいよなー。ヴェネチアに住めるなんてさ。あそこは、ほんのごつよか街ですばい。なんで九州弁やねん。ばってん、デタラメでごわす。どすこい。
 例によってイタリアのメディアでは「ナーナミ=ナナーミ=ナナミー問題」が持ち上がったりするんだろうか。だから、どれでもないんだってば。セルジオ越後だって、さすがに「ナーナミ」とは言わんと思う。
 そういえば、中田も名波もイニシャルはN.H.だ。NA-NAコンビ、もしくはHI-HIコンビ、もしくはヒデ&ヒロ。だから何だというのでごわすか。ばってん、チームが別でごわすからコンビじゃないんでごわす。でも「Number」あたりのシーズン開幕特集記事には、<N.H.の野望>とか<N.H.という、凶器。>みたいなタイトルがつくかも。そんなこと考えてる編集者が、すでに20人はいると思う。ともかく、名波がインタビューの際に見せる独特の味わい深いユーモア・センスが、イタリアでも通用するかどうか心配だ。あ、そんなことよりサッカーで通用するのが先でごわす。どすこい。

 昨夜は、マンチェスターU×インテル(CL準々決勝第1戦)の再放送を少しだけ見た。そういえばあったよな、シメオネの幻のゴール。ガランテだか誰だかのファウルでおじゃんになったやつ。あの悔しさを、来季CLにぶつけてもらいたい。てのひら返してシメオネに感情移入している俺であった。

6月9日(水)
 「織部」という選手がセレッソにいるのかと思ったら、オリーヴェのことだった。音引きつけろよ12チャンネル。……というわけで、昨夜はセレッソ大阪×ペルージャ観戦。胸の「ブイトーニ」は日本ツアー専用か。なんで相手がセレッソなのかよくわからなかったが、ラパ・マッツァン・テデ・マトレなどの主力不在、物見遊山の低モチベーションもチャンスもらった若手はやる気十分、中田コンディション最悪、イタリアの14位対Jの5位、などなどの諸事情により、期せずしていい塩梅(あんばい、と読む)のハンデ戦になった感じ。意外に面白かった。
 なんだか知らんがやたらモチベーションの高いセレッソは、フィニッシュに持ち込むところまでは再三いい攻めを見せてた。ほとんど見たことなかったけど、西谷っていいじゃん。なんで五輪代表に入らないんだろう。一方のペルージャも、日本でプレイしたがっていたらしいブッキは張り切っていたし、ペトラッキも日本でカネ稼ぎたかったら今が最初で最後のチャンスかも。なんたって今の日本サッカー界では、「中田と仲良し」がいちばんカネになる肩書だからな。
 それにしても、あれだけプリマベーラの連中を試しても結局は決めるとこ決めたペルージャが0-2で勝つあたりが、彼我の実力差か。せっかく日本くんだりまで来たんだから、ついでにペルージャもキリン・カップに参加させちゃえばよかったのに。いろんな意味でわかりやすい「モノサシ」になるチームだ。

 それはともかく、近岡である。誰だおまえは。近岡くんですか。そうですか。一瞬、パラグアイあたりの選手かと思った。近岡に未来はあるのか。以下、つい想像してしまった近岡の今後。
1)2〜3年後にペルージャが2部落ちした頃、やっと何試合かスタメンで出場。2)5年後、なぜかブラジルでサッカーをしている。3)7年後、ひっそりと現役を引退。4)10年後、『僕もペルージャだった』(仮題)というエッセイを出版。2万8000部ぐらい売れる。5)「選手の気持ちがわかる&イタリア語のできるインタビュアー」としてスポーツ・マスコミの末端で活躍。……ああ、俺って、なんて意地悪なこと書くんだろう。

 11時過ぎ、ビデオでペルージャ戦を見終えた後にCSをザッピングしたら、リレーナイターでまだ巨人×中日をやってて驚いた。10回裏2死2塁で松井が敬遠されているところだった。清原の凡打でこのチャンスも終わりか……と思っていたら、サヨナラ3ランをかっ飛ばしやがった。中日のピッチャー誰だか忘れたけど、あんなコースにストレート投げりゃ、いくら何でも打たれるって。清原、ナメられすぎ。あの場面(パスボールがあって2-3塁)で敬遠されない奴に4番なんか打たせるんじゃねーよ。たまに打ってみせたって、俺は認めないぞ。

 巨人戦終了後、CS-WOWOWでR・マドリード×D・キエフ(CL準々決勝第1戦)の再放送を見る。改めて冷静に見ると、よくもまあ、キエフはドローに持ち込んだもんだ。前半に失点しなかったのはラッキーとしか言いようがない。勝負は時の運、という言葉はあんまり好きじゃないけれど、サッカーほど運不運(あるいは偶然)に左右される競技が他にあるだろうか。

 札幌のコータ吉原がなぜか五輪代表入り。
 やった。すごい。J2の星だ。二等星の輝き。でも、まさか彼がいないあいだ、J2の試合やったりするんじゃねーだろーな。ただでさえ弱いのに、得点王抜きで試合なんかできないぜ。

 そんなことより、ヴィエリのインテル移籍は本当か。がっかり。おまけにインテルからはシメオネがラツィオ入りするとか。二度がっかり。しかし考えてみりゃ、味方につけたら頼もしい奴ではあるな。アルメイダ&シメオネのアルゼンチン・コンビ。これは相手にとって手強すぎる。ぐふ。ちょっと勇気が出てきた。でも、マンチーニの引退(まだ正式決定じゃないだろうけど)に加えてヴィエリもいなくなっちゃうとはなぁ。もしかして、これはオーウェン獲得の布石なのか? やっほー。カモン、マイケル。

 暑くなってきたんで、ちょっとデザインを涼しげにしてみました。やっぱ、白地のほうが読みやすいやね。数日前から、こんなリニューアルばかりしている。ヒマじゃないのに。

似てる人シリーズ#45
 巨人の高橋とコンサドーレの吉原。(きっと誰にも理解してもらえない)

6月8日(火)
 いまごろ何見てんだ(というより、なんでいまごろ放送してんだESPN)という感じではあるが、カップ・ウィナーズ・カップ準決勝チェルシー×マジョルカ(第1戦)を後半15分より観戦。チャンネルを合わせたときはすでに1-1で、そのまま引き分けた。ホームのチェルシーは、さすがの猛攻。他の強豪にもなかなか見られない、「バネ」のある攻撃である。ボールが「びよ〜ん、びよ〜ん」と糸を引きながら飛び交う感じが気持ちいい。なんで勝てなかったかなぁ。マジョルカも良いチームではあるが、やはりラツィオ×チェルシーを見たかった。引退して監督に専念するらしいが、ヴィアリはまだまだやれそう。それにしても、前線にあれだけのタレントを揃えたチームで、他のFWを差し置いて「俺が出る」というときのプレーイング・マネージャーって、どんな心持ちなんだろうか。しかも、それで負けたときって。

 EURO2000予選サンマリノ×スペイン(グループ6)を前半だけ観戦。サーキットはF1で見たことがあるが、サンマリノのサッカー場は初めて見た。殺風景。バックスタンドは観客ゼロ。多摩川の河川敷でやってるみたいに見えた。サンマリノのユニフォームは、チェルシーに似たブルーだった。だから何なんだという話だが、サンマリノ代表を見る機会ってのも滅多にないから、色だけでも記憶にとどめておこうと思ったのである。
 サンマリノ。ものすごく弱い。ものすごく弱いけど、サンマリノは頑張っていた。だって、ラウールとかウルサイスとかグアルディオラとかがいるチームに、前半2点しか取られなかったんだぜ。それに、スペインと試合ができて、とっても楽しそうだった。たぶん試合終了後は、喜々としてスペインのユニフォームもらって帰ったに違いない。ラウールのユニフォーム、奪い合ってたりして。真っ先に駆け寄りたいもんだから、終了時間が近づくにつれてラウールをマークする奴が増えていく、とか。でも、サインはねだらないでね。

6月7日(月)
 トルシエ、昨日の無得点を選手のせいにしたらしい。その選手を使ってんのはテメエだろ、というベタなツッコミを日本中から受けるようじゃ、指揮官としての信頼は得られない。南アフリカで選手から総スカンを食ったジコチューな本性を、とうとう発揮し始めたのかも。プラグマティックな面での監督としての力量は俺にはよくわからんが、不安だなぁ。いまだにフル代表の得点はエジプト戦のPKだけってんだから、監督の責任が問われるのは当然である。この国でその責任から解放されている監督は、(俺は許さないけど)ひとり長嶋茂雄だけなんだよ。

6月6日(日)
 日本×ペルー(キリン杯)観戦。またもスコアレスドロー。例によってポストだクロスバーだに助けられただけで、0-3で負けてもおかしくなかった。溜め息。つまんねーよー。点取れよー。伊東をボランチ、藤田を右サイドに置く布陣はなかなか魅力的だと思ったが、後半のデタラメな選手交代には開いた口がふさがらなかった。ばか。

全仏オープン男子シングルス決勝アンドレ・アガシ×メドヴェデフ観戦。0-2からの逆転で、アガシが生涯4つめのグランド・スラムを獲得した。グラフといいアガシといい、「復活劇」というのは単純に見る者の胸を打つものがある。ま、「新しい力の台頭」に抵抗したくなるのは、自分がオヤジ化した証拠だとも思うが。知らない名前ばかり並ぶ最新ヒット・チャートに、たまにサザンの名前を見つけるとちょっと嬉しかったりするのと同じである。グラフもアガシもサザンも、別に昔から好きというわけではないのにね。

6月5日(土)
 全仏オープン女子シングルス決勝シュティフィ・グラフ×マルチナ・ヒンギス観戦。第2セット、ヒンギスのマッチポイントをしのいだグラフが相手のサービスゲームをブレイクした時点で、ほぼ勝負はついていたのかもしれない。ファイナル・セットは、完全に観客を敵に回したヒンギスが自滅。勝っても祝福されないんじゃ、戦えるわけがない。サッカーならアウエーで勝ってもチーム内で祝福し合うことができるが、個人競技の「アウエー戦」というのはあまりに過酷だ。
 勝利は、ただ自分自身のためだけにあるのではない。そんなことを考えさせる試合だった。あえて照れ臭い言葉を使うなら、勝利とはその競技の「神様」に捧げられるべきだという気がした。だからこそ、勝利の価値を高めるためには、敗者の「負け方」が重要なのだ。そのあたりのことに、ヒンギスは(そして彼女の母親も)気づくべきだろう。彼女は観客を敵に回したのではなく、テニスという競技そのものを敵に回したように見えた。グラフのマッチポイントでヒンギスが見せたアンダー・サーブは、いかに「18歳の少女には気の毒な状況」(by 沢松奈保子)だったとはいえ、テニス史に残る汚点として記憶されなければならない。もっとも、いわゆる「マリーシア」的な戦術としては、あれもアリだとは思うんだけど。

似てる人シリーズ#44
 テニスのリンゼイ・ダベンポートと野村沙知代。

6月4日(金)
 関東地方、梅雨入り。鬱陶しい季節である。
 加茂監督、京都入り。鬱陶しい話である。
 アモローゾ、パルマ入り。贅沢な話である。

 日本×ベルギー(キリン杯)は、0-0のドロー。零封したとはいえ、ニリスとオリベイラのいないベルギー相手じゃなぁ。むしろベルギーの情けなさばかりが目立ったゲーム。EURO2000、あんなんで「ホスト国の責任」を全うできるんでしょうか。なんか、出場枠がもったいないぞ。2002年のことを考えると、人のことは言えないが。
 やっと代表で臆することなく堂々とプレイできるようになった柳沢には、できれば1点、取らせてやりたかった。ちょっとバケ損ねた感じ。中田はさすが。しかし川口が試合終了後に滲ませていた満足感は、どうも解せない。俺には、「不安定なプレイ」に終始したようにしか見えなかったんだけどな。ポストに救われた前半終了間際のシュートが入っていても、「満足」と言えたのだろうか。そうじゃないとしたら、あの満足感は単なる「結果オーライ」にすぎない。あと、右サイドに伊東を置くのは再考してほしい。もっとスピードとキレのある奴、いないのか? それが無理なら、せめてちゃんとトラップできる奴を頼む。あと、セルジオ越後さんにもお願い。「相馬」を、「ソーダ」や「飛雄馬」と同じイントネーションで発音するのはやめてください。あんた、何年ニッポンに住んでんだ。

 全仏オープン女子準決勝を見る。去年はこの後、同じ国でW杯が行われたことを思いだしながら。アランチャはヒンギスに完敗。ヒンギスって人は、勝てば勝つほど「感じ悪い女」になっていくという、テニス界には珍しいタイプだ。なんであんなに品がないんだ? クールな闘志を横溢させるグラフと、全てのショットを全力で叩くセレスの対戦は、「女マテウス」対「女バティストゥータ」といったところか。フルセットの熱戦は、試合運びの巧さで上回ったグラフの勝ち。決勝では、下品な女王にひと泡吹かせてやってほしい。

 それにしても野村沙知代である。すごく唐突だけど。
 今の彼女は、単なる「わがまま勘違い女」から正真正銘の「異常者」にランクアップしつつある。ウソのつき方や開き直り方が、ほとんどサイコパス。近い将来、問題が司直の手に委ねられ、「サッチー逮捕!」(何の容疑だが知らんが)の号外が乱れ飛ぶ日さえ訪れるかもしれない。ま、それは冗談としても、今や見てる側の受け止め方も、「不愉快」から「怖い」「気の毒」へと移行しているのではないか。なんちゅうか、日本中で彼女の精神鑑定をしているような感覚。「講演会に行って拍手する神経が理解できない」と支援者を批判する論調もあるが、まあ、本気で「支援」してる連中はオウム信者と同じようなもんだから手の施しようがないし、大半の受講者の「動機」はたぶん麻原裁判を傍聴したがる野次馬心理と似たようなもんだろう。これほどの異常者をナマで見る機会なんて、そうあるもんじゃないからね。異常なものは、金を払ってでも見たい。それが大衆だ。だからワイドショーも数字が取れる。
 しかしまあ、これだけの騒動にも関わらずチームに首位争いを演じさせている野村克也の図太さよ。こっちはこっちで、ある種の異常者かも。妻は自ら作り上げた虚構に逃げ込み、夫もまた野球という閉じた世界へ逃避しているのだろうか。凄まじい夫婦ではある。

6月3日(木)
 日本U-22は練習試合でペルーに0-3で完敗。札幌の吉原が途中出場したらしいのが、ちょっぴり嬉しいけど。輝くJ2の星になれ。
 新聞報道だけではよくわからんが、今回に限らず日本のサッカーって練習試合とか親善試合とか壮行試合とか、そういう「本番」以外のゲームで勝敗を気にしなさ過ぎのような気がする。そりゃあ「調整」とか「実験」とか「試行錯誤」の場であることは間違いないわけだけど、歴史や経験に乏しい国は、「勝負強さ」や「試合運び」みたいなスキルをそういう試合を通して身につけないと追いつかないのではないかしら。ところで今夜のキリン杯は、「本番」なのか? 南米選手権へ向けた「調整」なのか? そもそも南米選手権は「本番」なのか? なんとなく、2002年だけを「本番」と考えているようなムードを感じなくもない今日この頃である。

 きのう特別企画ページを作りながら、ふと「この1年、いったい俺はサッカーをどれくらい見たんだろう」と思って過去の日誌をひもといてみた。9月に日誌をつけ始めてから、記述のあるものだけをアバウトにカウントしてみたら、232ゲームあった。W杯の63ゲーム(なぜかモロッコ×スコットランドだけまだ見てないのだ)を含めると、295ゲーム。その前にもW杯の前哨戦があったし、見た試合をぜんぶ日誌に書いてるわけじゃないから、間違いなく300試合以上は見てるわけである。うへぇ。阿呆だ。それも「見る阿呆」のほうだぜベイベー。野球だって、そんなに見たことないぞ。この上、来季は愚妻とのあいだで「やっぱプレミアリーグも見たいよねぇ」と、<スカパ導入計画>までが秘かに進行しているのであった。うーむ。しかし、自分がそれだけ見たということよりも、日本にいながらそれだけテレビで見ることができるという事実に驚くな。

6月2日(水)
 今季を総括する特別企画としてFLF選定<98-99 The Most Impressive Players & Games>と題したページを作りましたので、お暇な方はお立ち寄りください。こんなもん作ってる俺がいちばんヒマなわけだが。あー、大変だった。さて、そろそろ本気で仕事しなきゃ。

 昨夜は、すでに優勝を決めたバルサとビルバオのゲームを観戦。1-3でバルセロナの勝ち。今までfor the teamに徹して信頼を勝ち得ていたリバウドが、得点王狙いのわがままプレイを炸裂させて仲間をシラけさせていた。それだけの資格と権利は十分にあるものの(実際2ゴール決めたし)、たしかに感じ悪かったな。
 ヘスプ負傷で、この日はアルナウというセカンドGKが出場。金子達仁によれば「ヘスプを10とすれば3ぐらいの実力」とのこと。無難にこなしていたようだが、来季このままでは心許ない。ほとんど出番のないセカンドGKはどのチームも頭を痛めるところだろうが、今季のミランを見ればその重要性は明らか。とりわけスペインって国はGKのレベルが低いそうだから、バルサ首脳にはスター獲得に血道を上げる前に控えのキーパーのことをちゃんと考えてもらいたいもんだ。

 ウディネーゼがユベントスとのプレイオフを制してUEFAカップ出場を決めたとのこと。今季は早々と敗退してしまったが、来季はもうちっと頑張ってほしいね。ユーベはインタートト・カップに回ることになったが、結局出てきてファイナルまで行ったりするんだろうな。ペルージャも出場することだし、インタートト・カップもテレビ中継すればいいのに。

6月1日(火)
 久しぶりにオランダ・リーグ(最終節)フェイエノールト×フィテッセ観戦。早々とリーグ優勝を決めて余裕のフェイエノールトと、勝てばリーグ3位でチャンピオンズ・リーグ出場が決まる本気のフィテッセのゲームである。前半は0-1でフィテッセがリード。その時点で、3位争いのライバルであるPSVとローダはいずれも0-2で負けていたらしい。このままなら、たとえ逆転負けしてもフィテッセが3位キープ。実際、フィテッセは後半に逆転を喰らったが、そのときローダは1-3で敗色濃厚、PSVは2-2の同点に持ち込んでいたもののニリスが退場で劣勢を強いられていた。PSVが勝ち点1をゲットしても、フィテッセには届かない。左右の耳にラジオのイヤホンを差し込んで同時に他会場の経過をチェックするフィテッセ・ベンチ。「負けてもオッケー」のペルージャ状態だったのだが、なんと終了直前、PSVが決勝ゴールを奪う。慌てて反撃を試みるフィテッセだったが、そのまま1-2で敗れてしまったのであった。お気の毒。ってゆーか、後半で3点取ったPSVの粘りは凄い。そっちのゲームを見たかった。
 ほんとに、この時期のサッカーは最後まで予断を許さない。優勝争いだけでなく、CL&UEFAカップの出場権争いや1部残留争いなど、大半のチームが最後まで目的意識を失わない(消化試合を極力作らない)仕組みというのは、実に偉大な発明だと思う。いったい何のチャンピオンを決めるのか意味不明なUEFAカップが、ちゃんとモチベーション向上に役立っているのがやや不思議ではあるが。

 これでオランダからは、フェイエノールト、ウィレム、PSVがCLに出場。ウィレムというのは、いまオランダで「アヤックスよりもアヤックスらしいサッカーをするチーム」と言われて注目されているクラブらしい。見たことないが、楽しみである。フェイエノールトも、図体のでかい連中が「おらおらおらーっ」って感じで突進していく体育会系チームで、それはそれで楽しそうだ。UEFAカップに回ることになったフィテッセでは、ヤンセンという17歳(!)のMFが目を引いた。左足のプレイス・キックが武器のようだ。代表入り目指して精進してもらいたい。

 深夜、EURO2000予選(グループ3)ドイツ×フィンランドを読書しながら横目で観戦。2-0でドイツの勝ち。こっちも相変わらずマテウス頼みのサッカーでやんの。フィンランドは守勢一方で、手持ち無沙汰なリトマネンが寂しそうだった。アヤックスを去るリトマネン、バルサ入りの報道は不確定なものらしいけど、来季はどこでプレイするんでしょうか。

5月31日(月)
 昨日の野球がたたって、右の二の腕と左の二の腕と右肩と左肩と右の太股と左の太股に極度の筋肉痛。ドとレとミとファとソとラとシの音が出ないクラリネットみたいだ。やれやれ。

 昨夜、WOWOWのセリエA総集編を見る。ユベントス戦のサラス、パルマ戦のマンチーニのゴールは、何度見ても感動する。
 それにしてもWOWOW、山ほど映像のストックがあるんだから、もっとボリュームのある特番にすればいいのに。1時間じゃ短すぎる。「好珍プレイ集」にしろとは言わないけれど。ベスト・ゴール集の見せ方も粗雑な感じだった。あと、ミラン優勝が決まった瞬間のラツィオ・イレブン、の映像はなかったんだろうか。来季へ気持ちを奮い立たせるためにも、見ておきたいところである。

5月30日(日)
 大宮の広大な運動場で、K社野球チーム(レリックス)のゲームに初参加。5番サードでフル出場。こう書くと華やかな感じだが、メンバーが足りず助っ人が2人もいる状況での5番サードである。しかしそれでもデビュー戦で5番サードというのは、かなりの重圧。1回表、最初の守備機会でいきなり送球がファーストに届かず、迷惑をかけてしまった。
 打撃成績のほうは、三飛、遊失、四球、遊失。しょぼい。相手遊撃手のお陰で野球になった感じ。でも、それでいいのだ。ベースボールっていうぐらいなんだから、塁に出てナンボのスポーツである。出塁率7割5分なら、十分に「野球した」といえよう。たくさん走ったし。
 試合のほうは、4対7で負け。やたら天気がよくて、守ってる時間が長いのが辛かったが、ときおり吹く爽やかな風が心地よかった。牽制されて1塁に戻るときにちょっとスライディングしたら、左膝をすりむいた。とても痛かった。

5月29日(土)
 おお。ファン・デル・サールがユベントスへ。てっきりシュマイケルの後がまでマンチェスター入りするんだと思っていたけど、そう来たか。ま、雰囲気的には似合ってるかも。それにしても、これでアヤックスはオランダ代表ゼロになったんじゃないだろうか。あらまあ。

5月28日(金)
 クロアチア・ザグレブ、いいな、いいなー。首位チームが引き分けて他力優勝だ。これがイタリアで起きて欲しかった。リエカは勝ち越しゴールが松原のオフサイドで幻に終わったとか。松原、ちゃんと試合に出てるんですね。カズも松原も、予備予選とはいえチャンピオンズ・リーグの末端に顔を出すなんてカッコいいじゃないの。

 昨夜は、ビデオでCLファイナルのロスタイムを何度もくり返し見てしまった。シェリンガムの同点ゴールは、バイエルンのクリア・ミス(誰だかよくわからんがエッフェンベルクのようにも見えた)から生まれていた。いかにも「バタバタ感」の漂うパニック系のミス・キックだった。そのボールをギグスがグラウンダーで蹴り込み、さらにオフサイド・ポジションぎりぎりの位置にいたシェリンガムがコースを変えて流し込んだわけだ。でもサッカーのゲームには、この手のミス・キックが山ほどある。あのクリア・ミスだって、たまたまギグスの足元に落ちただけだ。もしギグスが一瞬でも躊躇してボールをトラップしていたら、シェリンガムはオフサイドを取られていたはず。でもこれを「運がいいとか悪いとか」で片付けては、たぶんいけないのだ。ユベントスとの第1戦もそうだったが、ぎりぎりの局面で相手のミスを生かすマンチェスターの集中力はやはり見事としか言いようがない。「魂」とか「ガッツ」というのは、つまり「集中力」のことなのである。



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