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にし・たかヲのサッカー日誌98-99/その14



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<業務連絡>

ここまでは「大丈夫」、ここからは「罪」になる 刑法の基礎と盲点(河上和雄/講談社

……というタイトルの本を店頭で見かけたら、迷わず手にとり、そそくさとレジへ持ってゆき、黙って1680円を払ってください。それがイヤなら、平積みの棚から本書を1冊抜き出して、隣の本の上に置いてから立ち去りましょう。こうすると、本書が2列も平積みになっているように見えて目立つからです。もちろん、平積みの棚をすべて本書で埋め尽くしてくれてもかまいません。ただし、書店員に文句を言われても当方はいっさい関知しませんが。あはは。……おっと、こんなことすると刑法234条の「威力業務妨害」(本書309ページ)に抵触しちゃうかも。ま、要するに、かつて大ロングセラーとなった佐賀潜の『刑法入門』(カッパの本)みたいな本ですが(たぶん)それよりも面白いはず。ミステリー好きのあなたにもオススメです。ではひとつよろしく。

 あと、『青い空 白い雲 甲子園高校野球放送42年』(植草貞夫/講談社)って本もぜんぜん売れてないので、助けてくれぇ。

6月22日(火)
 ああ、なるほど。こうすれば表組にテキストを回り込ませられるのか。簡単じゃんか。いや、右の囲みの話ですけどね。3年前に俺が最初に買ったHTMLのマニュアル本では、これができないことになっていたのであった。いくら何でも使ってるマニュアルが古すぎである。HTMLも日進月歩なんでいちいち新テクニックを追いかけるのが面倒なんだけど、少しは勉強しなきゃいけません。
 というわけで、突然ではありますが、今日から読者投稿もこのページに掲載することにしました。ページが別になってると、読むほうも面倒だろうし。ま、あんまり投稿も来ないんだけどさ。
 そこでリード・オンリーを決め込んでるアナタ、ちょっと何か書いてみない?「似てる人シリーズ」とか、俺のことバカにしながらも実は思いついてるんじゃないの? ともかく、サッカーと関係なくてもいいから、どしどし投稿してください。ちなみに投稿の際は、文末にお名前かペンネームをカッコに入れて記入するのを忘れずにね。こうなったら人生相談でも何でも受け付けるぞ。

 ところで、昨夜はサラゴサ×バルセロナ(リーガ第38節)を観戦。だから言わんこっちゃない、という感じのつまらんゲームで、得点王を狙うリバウド以外はモチベーション・ゼロのバルサが0-2の完敗。リバウドもラウールに逆転されてやんの。とにかく、他会場の途中経過ばかりが気になる放送であった。結局、終わってみればレアルが2位でCL予選なしの出場権ゲット。バレンシアが4位に入り、今季の活躍には敢闘賞をあげたいぐらいのセルタはお気の毒にもラ・コルーニャと共にUEFAカップへ回ることになったのでありました。残念。

 それにしても、ダビドフ氏の投稿、デストラーデ全盛時の日本シリーズとは、イヤなこと思い出させてくれるなぁ(笑)。EURO88のオランダ、俺も見たかったっす。総集編のビデオなんか出てないんでしょうかしら。

6月21日(月)
 昨夜は、1週間前に行われたマジョルカ×セルタ(リーガ第37節)を見た。今季のスペインリーグを盛り上げた両チームの対戦は、2-0でマジョルカの勝ち。相変わらず、マジョルカのしぶとい守りと電光石火のカウンターは見事。もっとも、得点はいずれもセットプレイからだったが。そのマジョルカは、きのうバレンシアと試合をしたはず。このカードと、レアル×ラ・コルーニャ(ともにCL争いの直接対決)が最終節の目玉商品である。それなのに、今夜のBS-1はサラゴサ×バルセロナ。あきれ果てて溜め息出ちゃうね。わかってねーなー。それとも、ずっと前から放送カードが決まっていて動かせないんだろうか。とにかく、シーズン終盤の「優勝争いに関係ない巨人戦中継」に苛立つ人々の気持ちがわかったよ。とっくに優勝を決めたバルサの試合をやるぐらいなら、残留争いの直接対決ビジャレアル×エストゥレマドゥーラをやってくれたほうが嬉しいぐらいだ。

 コパ・アメリカに向けて、「進化した野人」岡野が代表復帰。トルシエ、ちゃんと自分の目で見て選んだのか? ともあれ、アヤックス仕込みの華麗なプレイに期待することにするか。

 女子W杯では、日本がカナダと引き分けたとか。それにしても、「オリンピック出場権を獲得するためにW杯でがんばる」っつーのは、なんかピンとこない話である。

6月20日(日)
 いったい、週刊文春の『のんき大国』は、いつまでB型平次なんだろう。昔、何かの雑誌でやってたときから決して嫌いじゃなかったけど、毎週こればっかりっちゅうのは、ちと辛いぞ。

 昨夜は、ラ・コルーニャ×エストゥレマドゥーラ(リーガ第37節)を観戦。前にも書いたとおり1-1のドローだったが、やっぱ俺、ラ・コルーニャは好きだな。トリッキーな足技の持ち主が揃っていて、見てて楽しい。とりわけムスタファ君は左サイドで華麗な個人技を炸裂させていた。うまい。そのラ・コルーニャが、今日はCL出場権をかけてレアルと対戦。CLで快進撃するほどのチーム力はないと思うけど、がんばってほしい。

6月19日(土)
 コータ、ついに先発フル出場。うれしいねぇ。感激だねぇ。日本×香港(五輪アジア1次予選香港ラウンド)は4-1の勝利だったが、吉原しか見えていない俺にとって「終了間際に取られた1点が今後の課題」なんて話はどうでもいいのである。柳沢はPK外した上に途中交替させられたのに、吉原はヘッドでも決められることを強烈アピールだ。柳沢がPK蹴ってもノーゴールなのに、吉原は4試合連続ゴールでダントツ得点王。おまけに2列目に下がれば小野と見紛うばかりのワンタッチパスで山下のゴールをアシストである。FW陣が4試合で取った総ゴール数(13)のうち、半分以上が吉原だ。柳沢がPK止められたときも、こぼれ球に一瞬先に触ったのは吉原だった(ように見えた)。あのスピード。あの図々しさ。無得点の柳沢にちっとも気を遣っていないところがストライカー向きの性格なのである。……と言いながら、こんな「似てる人」に気づいてしまった俺であった。ごめんねコータ。

似てる人シリーズ#48
 コンサドーレの吉原宏太と片桐はいり。

 ……ああ。書いてしまった。

 昨夜はユベントス×マンチェスターU(CL準決勝第2戦)の再放送を前半だけ見た。結局、ユベントスってフェッラーラが「穴」だったのかなぁ。得点シーンを含めたマンチェスターのビッグチャンスでは、ことごとく彼の動きが鈍く見えた。ま、コール&ヨークの2トップを相手にすれば、たいがいのストッパーは鈍くさく見えるのかもしれないけれど。

6月18日(金)
 どうして俺が見ていないときにかぎって、そういう勝ち方をするかなぁ。いや、ジャイアンツの話だけどね。俺、鈴木尚の満塁弾で逆転されたところまでしか見てなかった。不愉快になって、CSでやってたフィオレンティーナ×カリアリを見始めてしまったのだ。ところが、なんと3年ぶりに佐々木に黒星をつけていたとは。あーあ。そんなシーン、滅多に見られないのに。ま、満塁の場面で出てきた佐々木を打ってもあんまり価値はないけどね。3点差じゃ、佐々木も気合い入らんだろうし。やっぱ、イニングの頭から出てきた佐々木を攻略しないとダメだ。

 フィオレンティーナにはバルボ、ユベントスにはソシエダからコバチェビッチが加入するとか。あんまり見たことないけど、コバチェビッチってのはなかなか危険なストライカーである。たしか、絶好調だった時期のバルセロナ守備陣を手こずらせていたのが彼だったと思う。しかし、元プリンスに似てると噂のフォンセカ(投稿欄参照)はますます出番なくなるな。けっこう好きなんだけど。それとも、もうどっかに移籍が決まってるんだろうか。

似てる人シリーズ#47
 デンマークのGKピーター・シュマイケルとメガネを外したときの笑福亭笑瓶。
 ……いや、絶対に誰も賛同してくれないとは思うし、俺もなんでそんなふうに見えたのかよくわかんないんだけど、ユーベ戦の再放送のときに一瞬そう見えてしまって、妻には「うーん……」と絶句されたにもかかわらず、なんだか笑いが止まらなくなってしまったわけでした。以上、言い訳終わり。

新企画「あんたが世界一!」シリーズ#01
 Q. 世界一、名字の「G含有率」が高いサッカー選手は?
 A. マンチェスターUのギグス(GIGGS)。G含有率、6割。
6月17日(木)
 ああ。もう、こうなったらパラグアイにも連れていって欲しい。いまのフル代表に、彼よりも点を取れそうなストライカーがいるだろうか。いや、いない。
 日本×マレーシア(五輪アジア1次予選香港ラウンド)は4-0で何となく勝ったが、俺の目にはコータしか見えていないのである。吉原、投入後のファーストタッチで香港ラウンド6ゴール目をゲット。驚いたねどうも。柳沢が相変わらずフリーのシュートを外しまくってるのに、吉原のシュートはきっちり枠へ行く。柳沢がトータル180分でノーゴールなのに、吉原はトータル約90分で6ゴール。すばらしい。そろそろ馬脚を現すだろうから、この日誌もどうやってオチをつけようかなー、なんて考えていたのに。コータ、ノリノリである。明らかに図に乗っている。しかし、ああやって図に乗ってしまえるのが、ストライカーに必要な資質なのだ。もっと図に乗りなさい。わがままになりなさい。それにしても、あの飛び出し。あの落ち着き払ったフェイント。ラインズマンとの相性もばっちりだ。なんでオフサイドじゃなかったのか、よくわからんが。DF3人引き連れて打ったシュートも惜しかったなぁ。あと、大阪弁丸出しのインタビューも、いい味出してたぞ。

 コパ・アメリカのアルゼンチン代表発表。なーんだ。アルメイダもヴェーロンも、ついでにバティもクラウディオもクレスポも出ないんですね。これじゃ、休養する中田は責められないか。でもシメオネやサネッティやグリエルミンピエトロや、ついでにオルテガも出るしなぁ。アルゼンチンの「本気さ加減」がよくわからん。オランダとの親善試合のメンバーのほうが強そうに見えるぞ。ま、国内組中心のほうがまとまりやすいのかもしれんけども。

 昨夜、CS-WOWOWでマンチェスターU×ユベントス(CL準決勝第1戦)を再放送していたので、前半だけ見た。その後の展開が激しすぎてすっかり忘れてたけど、ユーベの先制点は美しかったな。ダヴィッツ、必殺の股抜きラストパス。あと、ジダンに怒鳴られたインザーギの表情は、父親に叱られた子供みたいだった。トシはそんなに違わないんだけど。

6月16日(水)
 南米選手権のブラジル代表に、マルセリーニョ・カリオカは選ばれず。残念。同じコリンチャンスからエジウソンは選出されたのにねぇ。またエメルソン(レバークーゼン)が入ってたみたいだけど、そんなに使い勝手がいいのかしら。ちょっと疑問。何にしても、いまひとつ中盤が面白みに欠ける気がするのは俺だけだろうか。ジュニーニョが復帰したのが救いではあるが。

 昨夜はアトレチコ×レアル(リーガ第37節)のマドリード・ダービーを横目で観戦。なんと、とても弱かったはずのアトレチコが3-1で勝った。えらい。でもラ・コルーニャは、1部残留に燃えるエストゥレマドゥーラとホームで引き分けてしまったらしい。ますます混沌とするCL出場権争いは、マジョルカ66p、レアル65p、セルタ64p、ラ・コルーニャ63p、バレンシア62pの順(だったかな)で、最終節までもつれこむことに。なんか、クイズ番組の最終問題(結局全員が逆転可能になるやつ)みたい。ちなみにラ・コルーニャの対戦相手はレアルである。えらいこっちゃ。

 ところで。
 突然、ラツィオのことを考え始めてしまったのだが、マンチーニとヴィエリが抜けてヴェーロンとシメオネが加わるってことは、バルサ並みに「現地人濃度」が薄まるんじゃないだろうか。サラス、ボクシッチ(?)、ネドベド(スタンコビッチ)、セルジオ・コンセイソン、ヴェーロン、アルメイダ、シメオネと、「ボランチより前」はぜーんぶ外国人。イタリア人はDFの3人とGKだけだ。イタリア・カルチョ界の抱える問題点を集約したようなチームだな。バリで出会ったイタリア人ラツィアーレ(ま、ラツィアーレはふつうイタリア人だが)は、こういう事態をどう受け止めているのであろうか。あのバルセロナだって、最近スペイン人はグアルディオラ、ルイス・エンリケ、セルジ、アベラルドの4人だけど、それでもDFから前線まで満遍なく入ってるのにねぇ。俺としては「強けりゃ何でもいい」とは思うものの、やはりイタリア人ストライカーがいないのは、ちと寂しかったりする。ライバルのローマが対照的に濃厚なイタリア臭を漂わせるアタッカー陣を形成していることを考えると、なんかラツィオって「インテル・ローマ」になろうとしているようにさえ感じられるのであった。

6月15日(火)
 コータ! えらい! かっちょいい!
 日本×ネパール(五輪アジア1次予選香港ラウンド)は5-0で楽勝(辛勝?)だったが、前半の3ゴールは俺にとってこの際どうでもいいのである。仇敵アビスパの山下がフル出場でノーゴールだったのに、吉原は後半のおよそ35分間で2ゴール。もう一回、書くぞ。山下が90分でノーゴールなのに、吉原は35分で2点。いいねー。あのポジショニング。あの決定力。中村とのコンビネーションもバッチリだ。トルシエは「和製ロマーリオ」と言ったらしいが、ここはあえて「日本のクラウディオ・ロペス」と呼んじゃうね、俺は。クラウディオ吉原。いいねー、いいねー。チームの得点王(トップタイ)だなんて、夢のようだよ。2点目を決めた後、「おまえのパスは最高だったぜ」と言わんばかりに中村を指差してみせたシーンなんか、エースの風格まで漂っていた。シビレちゃったね。これで、高原のケガが治っても吉原は安泰だな。吉原をピックアップしてくれた点に関しては、トルシエに大感謝である。

 ところで、前半終了間際の相手FKって、どういう理由で与えられたんですか。南、スペイン戦の5ステップに続く災難で、頭ん中とっちらかっちゃうんじゃないかしら。近鉄時代の阿波野が、牽制球をボークと判定されてからダメになったことを思い出したりした。意外に、ああいう些細なことで自分のプレイを見失うケースは少なくないかもしれない。

6月14日(月)
 先日、渋谷行きの井の頭線(急行)に乗ったときのこと。
 けっこう混雑した車内で、けったいな演説をぶっている青年(20歳前後?)がいた。
「みなさーん! ノストラダムスや宣保愛子は凄い人ですよー。銀河鉄道999の星野哲郎は*&$$)(@#@$%()!*:::"(聴取不能)ですよー。運のいい人とセックスすると運がよくなりますよー。地球温暖化は……(以下、延々と続く)」
「ノストラダムスや宣保愛子」という言い方がやけにアバウトだし、セックスと地球温暖化の間にどういう脈絡があるのかも不明だが、何にしてもやかましい。乗客の中にはうら若き女性も多いので、セクシャル・ハラスメントの疑いもある。いきなり刃物を振り回すタイプにも見えなかった(紺のブレザーにネクタイ着用)ので、ちょっとたしなめてみることにした。
おれ「ねぇねぇ、ちょっと静かにしようよ。ここ、公共の場所だし」
青年「でも地球に危機が迫っていることを一人でも多くの人に気づいてもらいたいんです」
おれ「大きなお世話だよ。それに、キミが思ってるほど世間の人はバカじゃない」
 しばし沈黙した後、青年は訴えるような口調でこう言った。
青年「じゃあ、小さい声でなら言ってもいいですか」
おれ「そういう問題じゃないんだってば。あと一駅(そのとき電車は下北沢だった)だから、勘弁して」
 彼の目は、使命感に燃えていた。言葉遣いも丁寧だ。それに、小声ならいいかと俺に許可を求めるあたりも妙に素直で生真面目である。たぶん悪い青年ではないのだろう。その後、しばらく押し黙っていた彼は、やがて「すいませーん、通してくださーい」と乗客をかき分けながら隣の車両に行ってしまった。渋谷に到着して出口に向かうと、彼は改札の手前でまた演説を始めていた。「みなさーん! ノストラダムスや宣保愛子は……」。どうやら「あと一駅」という俺の指示を守ってくれたようだ。「七の月」が迫っているせいか、今、ある種の人々は「もう時間がない!」と焦りにかられているのかもしれない。困ったものである。ま、そのネタで大儲けした会社から俺も3年ばかり給料を貰っていたわけではあるが。

6月13日(日)
 昨夜の日本×フィリピン(五輪アジア1次予選香港ラウンド)は、13-0で日本の圧勝。しかし俺にとって、そのうち10点はどうでもいいのである。吉原、やってくれたねぇ。二等星の意地。柳沢が90分フル出場でノーゴールだったのに、吉原は後半6分ぐらいからの途中出場でハットトリックだ。気分いいから、もう一回、書いちゃお。柳沢が90分でノーゴールなのに、吉原は40分でハット。いえーい。新しいエースの誕生だ。あの敏捷性。あの嗅覚。あんなふうにゲームのリズムを変えられる男はそういない。本山とのコンビネーションもバッチリだし。2002年のスーパーサブは吉原宏太だと思うね、俺は。それにしても、アジア最終予選の仕組みって過酷だな。初めて知ったけど。9チームを3つに分けて、各3チームのホーム&アウエー。出場権ゲットは1位だけ。考えただけでドキドキしてきた。

似てる人シリーズ#46
 フィリピンU-22代表のゴールキーパーと時津洋。

6月12日(土)
 あれ。ヴェーロンって、いつのまにラツィオ入りしたんですか。クルマで事故ったらしいが、おまえ一人のカラダじゃないんだから気をつけとくれ。ともかく、これでラツィオの中盤はすっかりアルゼンチン色に染まることになるわけだ。ま、ユニフォームのカラーもアルゼンチン代表と似てることだし、よしとするか。こうなると、コパ・アメリカでもアルゼンチンの出来が気になったりするのであった。

 その南米選手権まで、あとわずか。一応は「今年最大」とも言われるサッカーイベントに代表チームが参加するというのに、いまひとつメディアが盛り上がっていないのが不思議である。そもそも協会自体があんまり盛り上がっていないように見えるのが、もっと問題だ。いったい、招待されるのが決まってから、どれだけの強化策を講じたっていうんだ? ペルーはキリン・カップで対戦したけど、パラグアイやボリビアの試合、誰か偵察に行ったりしてるのか? もしかして、「お呼ばれだから、負けたっていいんだもーん」なんて呑気に構えているんだろうか。そんな生半可な態度で出場するんだったら、ほかの国に権利を譲ってあげたほうがいい。招待したほうだって、「日本なら大会のレベルを落とさないだろう」と期待してくれてる面もあるんだろうから(もちろん、もっと生臭い打算も働いてはいると思うけど)、全力を挙げて本気で勝ちに行くのが、招待された者の礼儀だと思う。メキシコなんか、初めて招待されたときに準優勝してみせたらしいじゃん。中田も、そりゃ疲れてるのはわかるし、気の毒だとは思うけれど、できれば出場してほしかった。南米の各代表チームにも、欧州で活躍してる連中は大勢いるんだから。これでまた3戦全敗なんかしたら、もう永遠に呼んでもらえないぞ。

 たぶん日本サッカー協会を牛耳っている連中は、2002年の開催権ゲット&W杯初出場という2つの重責を果たしたことで、いまだに「燃え尽き症候群」から抜け出せていないんだと思う。人間、年齢を重ねるほど体力的にも精神的にも回復力が減退するものだ。そりゃあ、当事者にしてみれば大変な達成感と安堵感を味わっただろうけど、いつまでホッとひと息ついてんだ? 燃え尽きて灰になっちゃったんだったら、隠居して次の世代に道を譲らなきゃいけません。

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